家を大きくするだけがリフォームじゃない!減築のメリットと事例
これまでリフォームと言えば、建物の床面積を増やす「増築」、間取りの変更などを行う「改築」が一般的でした。しかし今、敢えて建物の床面積を減らす「減築」が注目されています。
どうしてわざわざ家を小さくするの?と疑問に思うかもしれません。いえいえ、家の規模を縮小することで様々なメリットが生まれるのです!実際の事例と併せて、減築の魅力をご紹介します。
なぜ家を小さくするのか?
子供が独立して夫婦2人だけになると、戸建の大きな家は持て余しがちになります。子供部屋として使っていた部屋は特に使い道がなく物置になったり、部屋が多くて掃除が大変だったり…。使っていない部屋が多いと、防犯面でも心配になりますよね。
大きな家はいらないからと、自宅を出て市街地のマンションに移るケースがよく見られます。確かにバリアフリーや利便性を考えると住み替えも有効な手段と言えるでしょう。しかし近年、ライフスタイルに合わせて住み慣れた自宅を「減築」する方法が注目を集めているのです。
減築のメリット
減築には、建物の一部を除去する方法、上層階を撤去して階層を減らす方法などがあります。様々な減築に共通する主なメリットをご紹介します。
耐震性の向上
多くの場合、建物の床面積を減らすことで耐震性は向上します。特に上層階を撤去して階層を減らす減築は、上部荷重が減少するため耐震性は高くなります。
住環境の改善
建物の一部を取り壊す減築では、隣家との距離ができて日当たりや風通しがよくなる場合があります。また建物の容積が小さくなることで、断熱性が向上します。
動線を短く効率的に
家をコンパクトにすることで生活動線が短くなり、家事や日常の動作が効率的にできるようになります。特に減築して平屋にすると階段の昇り降りの動作がなくなり、とても楽です。
転倒や転落の防止
年を取ると、階段は転落や転倒を招きやすい危険な箇所となります。予め平屋に減築することで、転落・転倒のリスクを減らすことができます。
住み慣れた家で暮らし続けられる
大きな家が不要になったからと言って、愛着のある我が家を離れるのは淋しいものですよね。また年を取ってから慣れない土地に引っ越すことを、不安に思う方もいらっしゃるかもしれません。
減築して家の規模を小さくすれば、住み慣れた家・地域で生活を続けることができます。
固定資産税が安くなる
家を所有していると、毎年固定資産税を支払わなければいけません。家屋の床面積が小さくなると、固定資産税も安くなります。家の中に使っていない部屋、なくてもいい部屋があれば、減築により固定資産税を節約することができます。
減築リフォームの事例
実際に減築を行い、自宅が暮らしやすい空間に生まれ変わった事例をご紹介します。
部分的な減築の事例
≪事例1≫http://www.okuta.com/jirei/jirei/201301/240028.html
自宅に隣接していた店舗の一部を取り壊してリビングと駐車場に改修しました。それまで店舗に遮られていた自然光がリビングに入ってくるようになり、日当たりが改善しました。
≪事例2≫http://www.refonet.jp/csm/case/doc/contest_32/25.pdf
2階の床の一部を撤去し、吹き抜けを設けました。1階の日当たりや風通しが改善し、開放感のある空間となりました。
≪事例3≫http://www.o-uccino.jp/reform-mitsumori/jirei/0000005093/
スケルトンリフォームですっきりとした外観になり、耐震性も向上しました。間取りも変更し、家族が集えるゆったりとした空間が生まれました。
階層を減らす減築の事例
≪事例1≫http://suumo.jp/journal/2015/12/09/102148/
二階建てを平屋に減築。天窓をつけたので1階の日当たりが良好に。また階段をなくしたことで2階に上がる必要がなくなり、家事が楽になりました。
≪事例2≫http://www.refonet.jp/csm/case/doc/contest_23/01.pdf
二階建てを平屋に減築。階段がなくなって、水回りのスペースに余裕ができました。また減築をきっかけとして荷物を整理することができ、すっきりとした生活が実現できました。
≪事例3≫http://renovation.hng.ne.jp/case_detail27-2.html
三階建てを1.5階建てに減築。吹き抜けや高窓を作ったことで日当たりと風通しが良くなり、空気が循環するようになったことで冷暖房効率も上がりました。
まとめ
家の規模を小さくすることには様々なメリットがあり、そこに住む人の安心感や満足感にもつながります。
しかし減築は増改築と比較して件数が少なく、広く知られてはいません。そのためには、実績があり、現状の不満を解消するだけではなく、付加価値まで提案してくれる工事店を探すことが重要です。信頼できる担当者と一緒に、必要最低限の家で送る豊かな暮らしを叶えましょう。