減築リフォームのコストパフォーマンスとは?メリットと費用対効果を詳しく解説!
子供が成長して巣立つと、夫婦2人の生活が始まります。そうすると途端に広く感じる我が家。
「大きな戸建は必要ないし、老後のことも考えて市街地のマンションに移ろうか」
「思い出のたくさん詰まった家を離れるのは淋しい。でも老朽化してるし、耐震性も心配。」
「大きな家は維持費がかかる。でも建替えはもっとお金がかかるし…この先何年住むか分からないのに。」
色々なパターンを考えて、悩んでしまいますよね。
今シニア世代に注目されている「減築」をご存知ですか?減築して家をコンパクトにすれば、効率的な暮らしが実現できるだけでなく家にかかる費用もコンパクトになるんです!減築のメリットと費用についてご紹介します。
家を小さくする「減築」とは?
家の一部を取り壊したり、間取りを変更したりして床面積を小さくすることを「減築」といいます。家をライフスタイルに合った大きさにして暮らしやすくすることが主な目的ですが、家にかかる費用を削減できるというメリットも見逃せません。
しかし減築には当然費用がかかります。工事にどのくらいお金がかかるのか、減築するとどんな費用削減効果が期待できるのかを次項でご案内します。
減築にかかる費用
部分的な取り壊しのみの減築費用相場は、100万~500万円です。減築と併せてリフォーム工事も行う場合は、1,000万~2,000万円くらいになります。基礎部分がしっかりしていて補修の必要がなければ、建て替えより費用はかかりません。
とは言え、やはり大きな金額には違いありません。こんなに費用をかけるほどのメリットが減築にあるのか、不安に思われているのではありませんか?
ご安心ください!減築には多くのメリットと、期待できる費用削減効果があるのです。
減築のコストパフォーマンス
減築のメリットと併せて、減築後に削減できる費用について見てみましょう。
耐震性の向上
一般的に、壁が支える部分の重量が軽い方が地震に強いとされています。二階建てであれば、2階の一部を取り壊したり、2階全部を取り壊して平屋にする減築は耐震性を高めることに効果があると言えます。
減築の工事の際に、耐震補強の工事も同時に行えばより安心です。
住環境の改善
建物の容積が小さくなると、断熱性は上がります。また部屋数が少なくなるとそこで使われる電気代などが節約できるため、光熱費は下がります。
減築のプランによっては、隣家との距離ができて日当たりや風通しが良くなるという効果もあります。
動線を短く効率的に
家が小さくなると、日常生活での移動距離が短くなり、効率的になります。コストの削減にはなりませんが、時間短縮や家内での移動労力の削減になります。
実際に減築を行った事例の中には「家族の距離が縮まってコミュニケーションが増えた」という方もいます。
転倒や転落の防止
バリアフリー化を目的に減築を行う例もあります。二階建てを平屋にして階段をなくせば、高齢者の家内事故で最も多い転倒と転落の予防になります。
転倒や転落は、死亡や骨折などの大怪我につながる重大事故です。転倒・転落で入院や治療、リハビリが必要になると費用がかかるだけでなく、そこから寝たきりの状態になることもあります。減築することで、家の中の危険な箇所を減らすことができます。
住み慣れた家で暮らし続けられる
子供が自立して夫婦2人だけになると、家を処分して市街地のマンションに移るケースがよく見られます。その場合、家を処分するための様々な手続きが必要になります。また立地や築年数によっては買い手がつかない可能性もあります。
運よく家が売れたとしたら、次は転居先を探し、引っ越さなければいけません。当然引っ越し費用・新居の敷金と礼金が発生します。戸建からマンションに引っ越すには大量の荷物を処分しなければいけないことが多く、搬入できない家具・家電を買い替えないといけない場合もあります。
費用の面だけではなく、年を取ってから土地勘のない場所で新たな生活を始めることを不安に思う方もいらっしゃるかもしれません。
自宅を減築すれば、住み慣れた家・土地・コミュニティで暮らし続けることができます。
固定資産税が安くなる
所有している土地と建物にかかる固定資産税。税額を決定する評価額は延べ床面積によって決定します。床や壁の材質や、住居内の設備によっても評価額は変わるので一概には言えませんが、減築して床面積が小さくなると評価額が下がり、固定資産税が安くなる可能性があります。
都市計画税も支払っている場合は、こちらも同じく固定資産税評価額を基準にしているので安くなる可能性があります。また固定資産税の税額によって国民健康保険税の金額が変わってくる「資産割額」を導入している自治体もありますので、健康保険の支払額も安くなるかもしれません。
固定資産税の評価額が変われば様々な税金の節約になる可能性があります。お住いの市町村の税制を調べてみましょう。
まとめ
減築には工事費用がかかりますが、減築することで削減できる費用もあります。また様々な問題が解決し暮らしやすくなるのであれば、金額換算のできない付加価値があると言えます。
複数の選択肢から、費用の面と生活の満足度の面などを比較し、後悔しないようじっくり検討することが大事です。
どうしても自分だけじゃ判断できない!というときは、プロに相談してみるのも1つの手です。あなたの価値観を共有し、適切なアドバイスをしてくれる工事店を見つけましょう。