耐震診断の費用は木造と鉄筋(rc)・鉄骨でどんな違いがあるの?
耐震診断を依頼すると、その建物の構造でかなり費用に差が出てしまうということをご存知ですか?一般的な木造の住宅と、鉄骨造の住宅ではどのような違いがあり、費用にどのぐらいの差が出るのでしょうか。
今回は、木造と鉄骨で変わる耐震診断の費用についてご紹介します。
一般的な木造住宅の耐震診断費用
日本の一戸建て住宅の平均であると言われる、床面積120㎡程の木造住宅で耐震診断費用相場は20~50万円です。
しかしこれは、建設当時の設計図がある在来軸組構法の木造建築の場合です。新築後から増改築を行っている住宅や、在来軸組構法以外の工法で建てられている住宅には当てはまりません。
また、建設当時の設計図を紛失してしまっている場合には、建物を実測する必要が出てきますので相場よりも費用は高くなります。さらに、天井裏や床下の点検のための点検口がない場合には、点検口設置の費用も別途必要になります。
同じ一戸建てでも、二階建てと三階建てでは耐震診断の費用が異なります。詳しくは以下のリンクをご覧ください。
鉄筋コンクリート(RC)造では?
鉄筋コンクリート造の建物の場合、耐震診断費用は㎡あたりの単価がおおよそ決まっています。延べ床面積が1,000㎡~3,000㎡なら㎡あたりの単価は1,000円~2,000円、1,000㎡以下なら2,000円以上が相場となっています。
こちらの場合も図面などがきちんと揃っていて、他に調査費用が掛からないことが前提の相場です。
鉄筋コンクリート造の建物では、延べ床面積が小さくなれば単価が上がり、面積が大きくなれば単価が下がります。都心部に多い、フロアごとの面積が小さく階数が多い建物では、構造上㎡あたりの単価が相場よりも高くなることがあります。
鉄骨造では?
鉄骨造も鉄筋コンクリート造と同じく、耐震診断費用は㎡あたりの単価で大体の相場が決まっています。設計図や意匠図などの書類がすべて揃っている場合で、延べ床面積が1,000㎡~3,000㎡で1,000円から3,000円、1,000㎡以下なら2,500円以上が相場となっています。
注意点として、鉄骨造の耐震診断は木造や鉄筋コンクリート造と比べて耐震診断を行える業者が少ないという特徴もあります。
古い建物だと現在もアスベストが残っているようなものもありますので、鉄骨造の耐震診断は他の構造よりも手間やその他の部分での調査費用上乗せが考えられますので注意しましょう。
無料耐震診断の注意点
耐震診断をしている業者の中には、無料点検を行っているところも多く存在しています。ですが、このように決して安いとは言えない費用が掛かる耐震診断を無料で行うのですから、それなりのからくりがあるようです。
悪質な業者であれば、調査は無料ですがその後の耐震改修で工事費用の上乗せや、必要のない工事を行うことで調査費用分を回収しようとします。
まずは無料で耐震診断を行いたいのなら、木造住宅用ですが設問に答えていくだけで簡単に耐震診断ができる「誰でもできる我が家の耐震診断」というサイトがありますので、まずはこちらで確認してみましょう。
まとめ
住宅の構造によっては、図面が有るのと無いのでは総合的な費用は100万円程度変わることもあります。
これは、図面の復元の際に内装の撤去や柱や壁などの構造物を一部破壊する必要もある為です。建築当時の図面はとても大切なものなので、きちんと保管しておきましょう。
また、耐震診断を行う業者は費用の大小で決めるよりも、安心して耐震リフォームを任せられる業者へ依頼するのがお勧めです。