1級建築士試験
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【1級建築士製図試験】テーマ発表後に意識して勉強しておきたい3つのポイント

hayatoteramae
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今回は製図を2回受けた中で、テーマ発表後に勉強しておくべきこと、というか勉強しておくと良かったことを記事にしておきます。

テーマ発表後に実例見学する人もいると思うんですけど、そういうのも含めてこういう点に着目しておくといいんじゃないかという内容です。

3つのポイント

意識して勉強しておきたいのは次の3つ。

  1. 発表テーマ独自の設え、多様性と交流
  2. 必要諸室
  3. 利用人数と室面積の目安

そのテーマ独自の内容はもちろん、例えばR06の大学なら教室の採光に関して、災害対策としての免震や耐震性能について勉強するのは当然なんですが。ここは予備校に通っていれば課題を通して勉強できます。頻度に関してはなんとも言えないですが、ちゃんと復習すれば問題ありません。

頻度に関して。R06大学の時はNだと免震が出た課題は1回のみ。ただ記述練習で詳細図は何度かやっているので、合わせて復習していれば免震空きスパンも問題なかった…はず。

そういう部分ではなく、自発的に勉強しておかないといけない部分が上記3つです。

1,発表テーマ独自の設え、多様性と交流について

ここは記述で問われる部分。

過去の試験問題等
過去の試験問題等:建築技術教育普及センター
過去の試験問題等:建築技術教育普及センター
  • R06:建築物の教材化、多様性への配慮、学生と教員の交流の場
  • R05:蔵書数の確保及び書架等のユニバーサルデザイン、多世代の交流
  • R04:収益性や可変性、利用者の多様性
  • R03:住戸の採光、在宅勤務についての考慮
  • R02:個室計画、住みやすさ、介護のしやすさ
  • R01:室の設え

過去の試験を見ると、記述でこういった部分が問われています。こう見てみると、1/200図面だけでは分かりにくい部分が問われている、とも言えますね。

そのテーマ独自の設え。例えば図書館なら書架について、大学なら教室について。ここは予想ではあるものの、ある程度想定できる範囲です。まぁ建築物の教材化はひねられていて想定が難しいですが、学生と教員の交流の場は想定できる範囲でしょう。

図書館の時は実際にテキストの序盤で書架の幅や蔵書数なんかは触れていたりしたんですが、相当意識しておかないと、少なくともNでは重点的な解説がなく、聞き流す・読み流す程度になります。

初年度はそんな余裕はなかったので、帰ってきてからテキスト見て『ここに書いてるやん…』ってなりました。書架の高さ、幅、それによる㎡あたりの蔵書数の目安など。

実例見学にいくならこういう部分を積極的にチェックしておきたいところです。

ちなみに僕はNだったので受験時は設計資料を購入しました。(割引あり)

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2年目は役に立ったんですが、初年度(図書館)は見る余裕もないし、そもそも何を見ればいいのかも分からなかったので役に立たず。

2年目は役に立ったといっても、かなり細かい部分です。事例の中で廊下を広く取ってミーティングスペースにしている例、研究室前のスペースをディスカッションスペースとしている例。空きスペースの使い方として役に立ちました。

あとは多様性、ユニバーサルデザインについて。テーマ次第ながら、3年連続問われているので、テーマ発表後は特に意識して勉強しておきたいところです。

図書館であればバリアフリーに配慮した書架の間隔受付の高さなど。大学なら高齢者よりは外国人向けにピクトグラムだったり、多言語表示だったり。

このあたりは記述の練習でも出てきますが、復習してしっかり把握しておきたいところ。出ますよ、そこ。

2,必要諸室について

次はそのテーマで必要となる諸室。これも意識して勉強しておく必要があります。というのは要求室内に書かれなくなっているから。

R05図書館はエントランスホール、事務室もなし乳幼児連れに配慮した室を適切に設ける。

R06大学もエントランスホールなし施設管理、授業運営に必要な室は適切に設ける。

ということで、もうほぼ確実にR07もエントランスホールなんて設定されないだろうし、施設管理系も設定されないかもしれません。

さらにテーマ毎の室も一つは用意してないとおそらく減点でしょう。R05図書館の場合は幼児用トイレ、授乳室、調乳室、ベビーカー置き場など。R06は教材室、講師控室など。

資料を購入する場合もそういった変わった室やスペースに着目しておくと試験に生かせる…はず。わざわざ資料を購入しなくても毎回の課題の中でどういった室が出てきたかまとめておくだけでもいいと思います。実例見学って言っても基本的に管理側を見ることはできないので。

3,利用人数と室面積の最低限の目安を把握する

最後は人数から室面積の目安。この最低限の数字を把握しておくこと。

基本的な数字は課題を通して勉強させられるんですが、その時に中間値で把握するよう指導されるかもしれません。例えばカフェだったら1.5㎡/人、事務室は7.5㎡/人とかね。

ですが実際プランを楽にするのは最低限の数字の方で、例えば40人利用するカフェだったとしたら、最低なら1㎡/人で40㎡でいけるところを1.5㎡/人なら60㎡で考えることになります。カウンターがあっても7×7グリッドなら1コマでいけるところをもう少し増やして1.5コマとかで考えてしまうことになる。

そうなるとプランの自由度が下がります。入らない室が出てきたり、トイレがない、エントランスホールじゃなくエントランス廊下みたいな空間になったりするわけです。

最低限の数字を把握して、1回でもいいから実際に作図して什器も置いてみる。そうするとどのくらいあれば十分なのかが分かって数字が腑に落ちます。什器も一緒に1回書いてみるのが大事。

僕はR06大学で合格しましたが、その時のプランはクソデカ講堂(1.4㎡/人)+広々会議室(3㎡/人)だったので、これらがコンパクトだったらもっと簡単にプランニングできたし、6階じゃなく5階建てで余裕だったはずです。この数字のせいで収まらなくて落ちた人もいるかもしれません。それぐらい大事です。

コンパクトにできればできるほど、自由度が高くなってプランニングが楽になります。特に大きな空間になりそうなものは最低限の数字をしっかり把握しておくことがエスキスを楽にするコツなので、意識して勉強しておいてください。

最後に

ということで以上3つ。

  1. 発表テーマ独自の設え、多様性と交流
  2. 必要諸室
  3. 利用人数と室面積の目安

これらを意識して勉強しておくと合格にグッと近づくのでは、という内容でした。

もちろん基礎が重要なので、まずは基礎になるエスキスの手順、3時間以内の作図に時間をかけるべきです。そのうえで後半戦にはこういう部分まで気をつけておくと、合格が近づくはずです。

まぁその作図だったり、エスキスが上手くいかないから厳しいんですが、そこはまた別記事書く予定です。

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Hayato.T
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サイト運営者・記事監修者
1987年和歌山県生まれ。web業界にいたが建築の面白さを知り、一転して建築家になろうと勉強中。Peter Zumthorの作品が好き。現在1級建築士資格取得に向けて日々勉強中。(R05学科◯製図✕・R06製図合格!)
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