
足元からの冷えを感じると、床暖房の導入を考える人も多いのではないでしょうか。
一言で床暖房といっても種類があり、メリット・デメリットが異なります。床暖房の種類を知って、自分にとって最適なものを選びましょう!
目次
床暖房の種類は大きく分けて2つ!
床暖房を見ていると温水、電気、ガス、ハイブリッドなどさまざまな種類がありますが、大きく分けると「温水循環式」「電気ヒーター式」の2種類に分けられます。
簡単に説明すると2つの特徴は以下の通り。
温水循環式(温水式):
電気・ガス・灯油などを使って温水を作り、放熱させる床暖房。熱源機を設置する必要があり、熱源機によってコストや特徴が異なる。
電気ヒーター式(電気式):
発熱体に電気を通して発熱する方式。熱源機が必要ないので比較的設置が楽。
では、次の章から温水式と電気式について詳しく見ていきましょう。
温水式床暖房とは?

温水式床暖房の種類
温水式床暖房には様々な種類があります。温水を作って床下に流す、という仕組みは同じですが、何で温水を作るのかによって熱源機が異なります。
- ガス
- 電気
- 灯油
などで温水を作ります。最近では複数の資源を使ったハイブリット型というのも出てきていますよ。
それぞれの特徴を見てみましょう。
1,ガス
ガスを使用する熱源機にも種類があります。
温水暖房付き給湯器 | 給湯と床暖房が一緒になったものなので省スペースになる。 |
床暖房専用熱源機 | 床暖房専用の熱源機。温水式の中で最も初期費用が安い。 |
ガスエンジン型発電機(エコウイル) | ガスエンジン発電機でできた熱や電気を給湯や床暖房に使用する方式。 |
2,電気
電気というと電気式とどう違うの?と思われる方も多いかもしれませんが、電気で床を温めるのではなく、温水を作るタイプの床暖房になります。オール電化で温水式の床暖房を取り入れたい方などにおすすめです。
床暖房専用ヒートポンプ | 大気の熱をくみ上げて使用するタイプです。CO2の排出がなく安全です。 |
エアコン連動型ヒートポンプ | ヒートポンプ型にさらにエアコンとの連動機能が付いたタイプ。 |
多機能型エコキュート | 夜間の格安な電気でお湯をためて置き、給湯や床暖房に使用できるタイプ。床暖房の使用時間や面積に制限あり。 |
太陽熱利用温水器 | 太陽光で作った温水を再加熱して使用するタイプ。 |
3,灯油
床暖房専用の灯油ボイラーです。大規模な面積で使用でき、比較的使用するコストも安いですが定期的に灯油を入れる必要があります。
4,ハイブリッド
最近では複数のエネルギーを使用するハイブリッドタイプの熱源機も出ています。
エコジョーズ(ガス)+ヒートポンプ(電気) | 排熱を使用するガスと、大気熱を利用するヒートポンプの組み合わせ。 |
太陽熱利用+エコジョーズ(ガス) | 基本的に太陽光を使用しますが、補助でガスも使用するのでお湯切れになる心配がありません。 |
たくさんの種類がありますが、特に主流なのはガスの床暖房専用、ヒートポンプ、エコキュートあたりです。家の作りなどによって設置できない場合もありますので、まずは業者さんに相談してみてください。
温水式床暖房のメリット・デメリット
続いて、温水式床暖房のメリットとデメリットをまとめました。
メリット
- 基本的にはメンテナンス不要
- 温水パイプは30年以上使用可能
- ランニングコストが比較的安い
- 立ち上がり時間が比較的早い
- ムラなく均一に温まる
- 他の暖房器具の併用は不要
- 40℃以上にはならないので熱くなり過ぎない
デメリット
- 床下の温水パネルの他に熱源機の設置が必要なため、コストとスペースが必要。
- 熱源機が故障したら修理が必要
- 初期費用が比較的高い
温水式床暖房は電気式に比べて初期費用が掛かります。初期費用は設置する面積にもよりますが、15畳の床暖房を設置する場合80~110万円前後かかります(参照)。
10畳の床暖房を1日10時間30日使用した場合、ガス式の場合3,215円(参考)電気(ヒートポンプ式)の場合1カ月4,875円(参考)というのが目安です。
比較的ランニングコストが安いのでたくさんの部屋で使用したい場合や、長く使いたい場合にはおすすめです。だいたい10年ほど使うと温水式の方がお得になります(参考)。
また、ムラなく部屋全体がポカポカになり、床暖房さえあれば他の煖房器具はいらないという人が多いです。
温水式床暖房の口コミ
温水式床暖房を取り入れている方の口コミを紹介しますので、参考にしてみてください。
ガス式の床暖房を、分譲マンション+注文戸建てで15年使っています。
エアコンやファンヒーターなどで困っていた、
顔の火照りや乾燥が改善され、手放せないものの一つになりました。
低温火傷の注意は必要ですが、
子どもや高齢者にも優しい、暖房器具の一つだと思います。
「器具」を感じることのない、極自然な暖かさですし、
家の中での行動も制限されることがないので、便利です。
関東南部、雪は一年に一度降るかどうかという感じです。
LDKのLDのみにガス温水式の床暖を入れています。
リビング階段ですが、床暖のみで充分暖かく暮らしています。
雪が降るほど寒い日は、エアコン併用です。
冬は一日中付けているので、ガス代が高くなり驚きました。
エアコン使わないで、快適な生活が出来ているので、満足です。
床にゴロゴロしながら、「床暖付けてよかったね~」と毎年旦那と言ってます。
朝、タイマーでセットしておいて起きた時には暖かい、という風にはしています。
けど、まぁなくても大丈夫かな。エアコンのタイマーセットでも。
我が家は目盛り2~3で使っているので、『ほのかに床が暖かい』というレベルです。
エネファームをつけているし太陽光もつけているのでガス代については比較できません。
友達がエコジョーズで床暖をかなりの目盛りでつけていると言っていました。
ガス代は先月2万円弱だったとか。
床暖がなくてもカーペットを敷いたら冷やっとしないでしょう。我が家では
ほこりダニアレルギーの子がいるのでカーペットはできません。なので床暖です。
ガス式の床暖房を導入されている方はほとんどが「入れてよかった!」という感想でした。ただし、あまり必要性を感じず使っていないという人もいます。
あったかそうだから、便利そうだから、という理由ではなく本当に自分に床暖房が必要なのか考慮してから取り入れると無駄がないですよ。
電気式床暖房とは?

電気式床暖房の種類
電気式床暖房にもいくつか種類があります。
熱線式 | 発熱体の熱線部分に電気を通す |
カーボン式 | 耐熱性の高い炭素繊維を発熱体としたヒーター方式 |
PTC発熱ヒーター | 加熱抑制機能があり、無駄に熱くなり過ぎるのをふせぐヒーター |
蓄熱式電気ヒーター | 夜間の電力を利用して蓄熱鯛を温め、昼間に自然放熱させる方式。比較的コストが抑えられる。 |
電気式床暖房のメリットとデメリット
メリット
- 床下にヒーターパネルを設置するだけなので簡単で初期費用も比較的安い
- リフォームで後付けしやすい
- 日々のメンテナンスは基本的に不要
- 建物と同様の耐用年数
デメリット
- 電気を使用するため、最大アンペアを上げなくてはいけない可能性がある
- ランニングコストが比較的高い
- 立ち上がり時間がかかる
- 床温度にムラが出る
- 寒い時は他の暖房器具との併用が必要
- 温度が上がりすぎてしまうことも
電気式は初期費用が比較的抑えられ、気軽に床暖房を設置することができます。初期費用は15畳の床暖房を設置した場合、20~30万円ほどです。(参照)
ただし、ランニングコストは1日10時間10畳の床暖房を使用した場合1カ月の電気代は4,875円~10,625円ほどです(参考)。ランニングコストが高いため、複数の部屋で使用したり、長年使用すると結果的に高くついてしまいます。また、温水式に比べ、温かさにムラがあり、他の暖房器具も併用している人が多いです。他の暖房器具も使用すれば当然その分の光熱費も上がってしまいますね。
気軽に床暖房を取り入れたい方や、オール電化の方などが取り入れることが多いです。
電気式床暖房の口コミ
最後に、電気式床暖房を使っている方の口コミを見てみましょう。
うちは電気ですが、皆さんのおっしゃっているような「すぐ冷える」「部屋まで温まらない」「ホットカーペットと同じ」なんて事はありません。
朝は起床と同時にスイッチ入れて(タイマーもありますが)、子ども達が起きてご飯を食べ始めた頃にはスイッチを切ります。その後30分以上はしっかり暖かいので。
昨年は、ほとんどエアコンは使わなかったような気がします。夜帰宅して床暖スイッチ入れただけではすぐには暖まらない・・って時などに、最初の30分とか1時間程度エアコンを付ける程度。温まったらエアコンは切ります。
今の時期はエアコンは不要で床暖房だけで十分です。
乾燥は・・床暖使おうと使わまいとと、低い時は湿度35%ですしね。床暖のせいじゃないですよね。加湿器入れれば45~50%にすぐ上がるので、特に問題ないです。
無垢も床でゴロゴロ、気持ちいいですよ♪
主人は夏も冬も床ゴロゴロです。
うちに来た人も「床暖ってホントいいよね」っていつも言われます。
なぜそんなに評価低いんだろう?
無垢材じゃなくて合板フローリングなのかな?
うちは、リビング・ダイニング・キッチンの3か所に電気の床暖を入れています。
今の時期は基本、床暖のみです。リビングとダイニングの2か所で。
朝、かなり冷え込むときやお風呂上りに合わせてエアコンを入れることはありますが、
朝も夕方もタイマー設定をしているので、朝起きても帰ってきてもほんわか暖かいです。
22℃前後で、20℃を下回ることは真冬に何度かくらいです。
他の人も言われていますが、床面積によると思います。
うちは3か所入れ、タイマーでは高温の設定なので、1階が全体的にほんわかあったかです。
ドアを開けていれば、2階まで暖気が上がってきます。
ただ、床に何か物を置くと、暖気が部屋中にいきわたらないかもしれませんね。
うちは、座卓とダイニングテーブル・椅子くらいで、
床暖がある範囲はソファも置いていません。
い草ラグを敷き詰めていますが、それがなければ、なお暖かいです。
また、私はエアコンで上の方が暖かいより、床暖で床が暖かいほうが気持ちいいです。
床暖を切ってもしばらく暖かいですよ。
ただ、床暖がない階段や玄関は地獄のように感じます(笑)
真冬に床暖とエアコン、浴室暖房を入れても2万円くらいです。
ガスでお風呂を入れていたアパート時代と比べるとかなり安いです。
灯油代も0円だし。
悪い評判が多いみたいですが、うちは気持ちよく使っています。
床暖がない生活は考えられません(笑)
実家が電気式の床暖房ですが。。
築35年ほどの建物に、7-8年ほど前に二階リビングに導入しました。
実家のはホットカーペットですね、、はっきり。電熱線暖房は部屋を温めるのではなく接触性の熱なので、触っていてなんぼです。ひざ掛け等使えば結構暖かいですが、喉が渇きます。
実家は建物が古く断熱性も低いので、電気代はすんごいことになります(ガス灯油併用住宅ですが)。長女を連れて次女の産前産後里帰りさせてもらいましたが、その時は電気代だけで2万以上になっていました。
なので、親は普段は石油ファンヒーターを使っています。ただ、今時期というか、朝晩肌寒いけれどまだ本格的にファンヒーターを出すほどではない・・・天気が悪くて昼間もなんとなく薄ら寒い・・・足元が寒い・・・というようなときは重宝しているようです。つまり、最も寒い時期は何らかの暖房器具と併用すればそれなりに使いではあるのかなと。。
電気式床暖房の口コミは、ガス式に比べると悪いものもありました。電気代がかかるというのと、あまり暖まらないという意見が多かったです。とにかく暖めたいという人と使用頻度が多くなりそうな人は温水式の方がよいのかもしれませんね。
まとめ
床暖房は大きく分けて「温水式」「電気式」の2種類があります。それぞれ細かい種類もありますが、温水式と電気式の違いは以下の通りです。
温水式 | 電気式 | |
立ち上がり | 早い | 遅い |
暖かさ | 床暖房だけでOK | 他の暖房器具と併用 |
初期費用 | 高い(15畳で約80~110万円) | 比較的安い(15畳で約20~30万円) |
ランニングコスト | 比較的安い(1日10時間の使用で3,000円~5,000円程度) | 高い(1日10時間の使用で5,000円~10,000円程度) |
耐用年数 | 30年以上 | 家の耐用年数と同じくらい |
電気式の方が初期費用が安いですが、10年以上使うと温水式の方がお得だといわれています。肝心の暖まり方で考えても温水式の方が上なのでどうしても温水式が設置できないのでない限り、温水式を設置するのがおすすめです。
床暖房と他の煖房器具の比較はこちらのページで行っています。
