長年住んでいる家であれば仕方のないことではありますが、雨漏りは放っておくと家全体の劣化につながってしまうので危険です。見つけらたなるべく早く修理することが大切です。
雨漏りの修理を依頼するとどのくらいの時間がかかるのでしょうか。戸建てかマンションか。また、雨漏りしている箇所や状態によっても工事の期間は変わってきます。それぞれの工事期間と内容、実際の事例も見ていきましょう。
目次
雨漏りの修理にはどのくらい時間がかかる?
雨漏りの修理にはどのくらいの時間がかかるのでしょうか?また、期間が延びる原因についても見ていきましょう。
雨漏りの修理にかかる期間
雨漏りの修理は、修理する箇所によって期間が異なります。施工会社や状態によっても異なりますが、以下の期間が目安です。
屋根 | 部分的 | 半日~1日 |
全体 | 1週間前後 | |
壁 | 部分的 | 半日 |
全体(塗り替え、張り替えなど) | 2週間前後 | |
ベランダ | 部分的 | 1日~2日 |
全体(周辺の壁や屋根の修理も必要な場合など) | 1週間~2週間 | |
窓 | 半日~1日 | |
屋上 | 4日~1週間程度 |
窓の場合は交換でも1日程度で終わりますが、屋根、壁、ベランダの場合部分的か、全体的かによって工事の期間が大きく変わります。
雨漏りしている場所は部分的でも、雨漏りの影響は全体に及んでいることもあるのでまずは施工会社に調査してもらいましょう。

工事期間が延びることもある?
修理を行うのに足場を組まないといけない場合は前後で+1日ずつかかってしまいます。また、工事の途中で雨が降った場合は作業を中断しなければいけないため、工期が延長します。
ですから最初に提示された工期よりも2~3日延びることもあると考えておきましょう。雨が続けばそれだけ伸びてしまいますので雨が多い季節に依頼するのは避けたいですね。
雨漏り修理の実際の事例と工事期間

最後に、雨漏り修理の実際の事例について、部分別に見ていきましょう!
屋根の事例
工期:5日
屋根からの雨漏りがあったため、リフォームも兼ねてスレート瓦の張り替えを行いました。台風にも強く、比較的メンテナンスも楽な屋根に。
工期:3日
金属屋根の勾配(傾斜)不足と経年劣化によって雨漏りが発生していました。屋根全体の下葺き材(屋根の下地に使用している素材)を替えて対応しています。
壁の事例
和風造の白壁から雨水が侵入するため、下地の補修と防水工事を実施、金属サイディングを施工しました。
工期:10日
増築工事の際のつなぎ目の工事不良が原因での雨漏り。瓦を撤去して下地材の交換や板金のやり直しで補修しました。
ベランダの事例
工期:3週間
ベランダの排水不良と外壁内の防水シートに問題があったため雨漏りが発生。ベランダの防水と排水渡連の取替、屋根と外壁の一部の修理を行いました。屋根と外壁まで工事が及んだため、日数がかかっていますね。
工期:10日間
一度雨漏り工事を依頼したのですが、原因箇所が分からず防水加工を行うも雨漏りが止まらない。再度調査した結果、排水溝の詰まりとサッシの下場の施工に問題があり、補修することで改善しました。
窓の事例
2枚並んだ天窓の間のシリコン部分が劣化して隙間ができ、そこから雨漏り。板金加工で補修しました。
工期:18日
出窓のサッシを含む20箇所もの雨漏り箇所があり、足場を組んでの修理となったため日数がかかっています。修繕工事とベランダの防水も同時に行いました。
屋上の事例
屋上の防水加工の劣化による機能低下で雨漏りが発生。シート材による防水加工を採用し、修理を行うことに。
工期:15日
複数回の防水工事によって防水材が劣化したことによって雨漏りが発生していました。既存の防水材を撤去し、ウレタン防水通気緩衝工法を行うことで対処しています。
マンションで雨漏りすることもある?
マンションの場合、戸建てよりも雨漏りの箇所を見つけるのが難しいといわれています。最上階や角部屋であれば屋根や外壁の劣化による雨漏りが考えられますね。
屋根や壁、給排水管などはマンションの「共有部分」です。マンションは基本的に長期的な修繕計画が立てられていて、定期的にメンテナンスをしています。そのため雨漏りの心配は少なく、もし雨漏りしても共有部分の可能性が高いです。
ただし、マンションでも窓やベランダなどは居住者に管理義務のある「専用使用部分」になります。マンションで雨漏りが起こった場合、原因が共用部分なのか、専用使用部分なのかによって修理を行う人が変わってきます。
マンションで雨漏りを発見したら?
まずは応急処置をして、管理会社に連絡しましょう。応急処置についてはこちらの記事を参考に。

雨漏りの原因が共用部分なのか、専用使用部分なのかを自分で特定するのは難しいため、調査してもらう必要があります。マンションによっても異なりますが、専用使用部分が原因の場合は自分で修理を依頼することになると思います。
ただマンションの雨漏り修理の事例も探したのですが、オーナーが共有部分を修理した事例のみで個人的で修理したものは見つかりませんでした。自分で雨漏りを修理するのはまれなケースなのかもしれませんね。
マンションの雨漏りは下の階などに影響を及ぼすことがあります。自分のせいではないからと言って放っておくと、ご近所トラブルになりかねませんので、応急処置はきちんとしておきましょう。
まとめ
雨漏りは放っておくとシミ汚れやカビ、木材の腐敗などにも発展してしまいます。最悪の場合漏電や家事という可能性もありますので雨漏りを発見したら早めに対処しましょう。ただし、雨漏りを発見した時点で家の内部には被害が広がっているという可能性もあります。
早めに修理を行えばそれだけ工事期間も短くて済みますし、費用もかかりません。もっといえば壁のひび割れや屋根の劣化など気になる部分があれば雨漏りをする前に修理することで家の劣化を防ぐことが出来ますよ。