クッションフロアに凹みが!賃貸の場合、退去時に費用はかかる?
床がクッションフロアの場合、生活していくうちに凹みができてしまうことがあります。模様替えで家具を動かしてみると凹みが出来ていてショック…。そういう経験あるのではないでしょうか。
賃貸の場合、退去時の原状回復はどこまですればいいのでしょう?退去時に費用が掛からないのか心配になりますよね。
賃貸のクッションフロアの凹みについて見ていきましょう。
そもそもクッションフロアは凹みやすい!
クッションフロアとは、名前の通りクッション性のあるビニール製の床材のことです。撥水性がありお手入れがしやすいので人気の床材の1つです。木目やタイル柄など種類が豊富なのも特徴ですね。
そんなクッションフロアですが、柔らかい素材を使用しているため凹みやすいという特徴があります。家具の重みなどで凹んでしまうこともあります。特に物を落としたり、傷をつけたりしていなくても長年使っていると凹んでしまうことが多いんですね。
賃貸の場合、どこまで原状回復するべき?費用はかかる?
賃貸物件は基本的に、「原状回復」といって借りる前の状態に戻す義務があります。クッションフロアの凹みも元に戻さなくてはいけないのでしょうか?
自然にできた凹みは原状回復の対象外
国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」によると、通常に使用していて自然に起こる劣化については原状回復の対象外になります。
床に関しては「家具の設置による床、カーペットのへこみ、設置跡」は通常使用で発生するもので原状回復の義務はない、とハッキリ記載があるんですよ。
クッションフロアは凹みやすい素材ですので、家具を設置して凹むのは当たり前です。通常に使用していてできた凹み傷は原状回復の必要はありません。安心してください。
中には費用が発生するケースも
ですが、クッションフロアに現状回復義務が全くないという訳ではありません。
厚生労働省のガイドラインには
- 引っ越し作業などで起きたひっかき傷や破損
- (経年劣化ではなく)不注意による色落ち
は原状回復の義務がある、と示されています。
他にも
- 物を落としてできた凹み
- 自分でつけてしまった傷や凹み
- 家具の凹みが異様に多い
などの場合、退去時に費用が発生することもあります。
中には、通常使用の凹みでも費用を請求されたという方も。
函館いた時の退去時費用、外部大学院冬入試合格のドタバタで払っちゃったけど(元手は親だし)、家賃3ヶ月分も来るのはおかしいんだよな。そもそもクッションフロアのキッチンで家具による凹みは通常の使用にやる想定された傷やろがい!(東京の部屋だともちろん同じ内容で請求なしだった)
— みこと (@hitoyozake) August 29, 2022
実際は物件によっても異なるようですね。おかしいな、と思ったらもう一度管理規約を確認したり、大家さんまたは管理会社に問い合わせてみましょう。
ちなみに国土交通省のガイドラインにはクッションフロアの凹みはオーナー負担と記載されてますが、うちの物件は特殊で契約書に『クッションフロアの凹みは全額借主負担』とあったのでめちゃくちゃ高額請求されました…
契約書はよく読みましょう。
敷金礼金0の物件は必ず落とし穴があります。— ひなた (@hinata_brass) June 24, 2023
この方の場合は契約書に借主負担、という記載があったようですね…。
クッションフロアの補修費用はどのくらい?
クッションフロアを補修しなくてはいけない時、費用はどのくらいかかるのでしょうか。
クッションフロアを原状回復する際は、耐用年数が考慮されます。厚生労働省のガイドラインでは、クッションフロアの耐用年数は6年とされていて、3年で価値は50%まで下がります。
入居者負担額
㎡数×クッションフロアの㎡単価×残存価値=原状回復費用
1㎡あたりの単価の相場は2,200~4,500円ほど(参考)。
6畳(約10㎡)の場合、
10㎡×(2,200円~4,500円)×(◯◯%)となるので
- 張替え費用:22,000円~45,000円
- 1年(約85%):18,700円~38,250円
- 2年(約65%):14,300円~29,250円
- 3年(約50%):11,000円~22,500円
- 4年(約35%):7,700円~15,750円
- 5年(約20%):4,400円~9,000円
- 6年以上:1円
3年を過ぎればだいぶ費用が安くなるので敷金や保証金で賄えるケースが多いのではないでしょうか。(床以外にも修繕箇所が多い場合は費用を支払う可能性もあります)
6年以上経っていれば耐用年数を過ぎているので、クッションフロアはどちらにせよ張替えることになります。ですから入居者が費用を払う必要はない、ということです。
とはいえこちらも物件によって異なるので、退去時の費用が高いと感じた場合は詳細を確認してみましょう。
凹みができた時の対処法はある?
重いものを落としてしまった、自分で凹みを作ってしまった、という時はどう対処すればよいのでしょうか。
クッションフロアはDIYで凹みを直すこともできますが、賃貸の場合床材をDIYすることはおすすめしません。DIYできれいに戻れば問題ないですが、余計に傷ができてしまったり、変色してしまった場合は、修繕費用を支払うことになってしまいます。
小さな凹みならそのまま、あまり大きな凹みができてしまったのなら退去時ではなく、すぐに大家さんもしくは管理会社に相談するのが一番ですよ!
どうしても直したい場合はリスクの少ない蒸しタオルを使用する方法がおすすめです。こちらの記事でご紹介していますよ。
凹みができないように気を付けている方も
なるべくクッションフロアに凹みをつけたくない方は、日ごろから対策するという手も。
@kohaku813pg コルクコースターの2枚重ねでも問題ないと思いますよ!うちはソファをそれでやっているのですが、2年使ってもほとんど凹みがありません。お互い退去するまでクッションフロア生活頑張りましょう!
— ハル (@aoiblau) August 28, 2015
この方は家具の下にコースターを敷いているようですね。
知り合いがクッションフロアを傷つけないように家具にこういうやつ貼ってたら変色しちゃって退去費用支払うことになったみたい。
調べてみたら凹みは請求されなくて、変色は請求されるって書いてる記事があってなんだか切なくなった。 pic.twitter.com/BjB8dylZAX— そちゃ@ (@socyacya) December 19, 2022
ただしこのようにかえって劣化させてしまうというケースも。取り付けるにしても粘着剤などは使用しない簡単なマットなどを敷くのが一番だと思います。
凹み対策についてはこちらの記事をどうぞ。
まとめ
家具の重みでできたクッションフロアの凹みは、賃貸でも原状回復の義務はありません。ただし、重いものを落とした、家具の凹みがあまりにも多すぎるなど使い方によって発生した凹みの場合は原状回復することになり、退去時に費用が発生します。
また、クッションフロアの耐用年数は6年。3年で価値は半分になるので修繕費用もその分安くなります。
とはいえ物件によっては家具による凹みでも修繕費を請求されたり、年数が経っているのに修繕費用が高いということもあるようです。退去時におかしいなと思ったらしっかり確認しましょう。
また、入居時や入居中にしっかり確認しておくこともトラブル回避につながりますよ。