エコキュートとエコジョーズを比較してみよう!我が家に合っているのはどっち?
給湯器には様々な種類がありますが、中でも最近人気なのはエコキュートとエコジョーズ。どちらも「エコ」と付いている通り、省エネで光熱費の削減が期待できる給湯システムです。
では、エコキュートとエコジョーズはどちらがよいのでしょうか。メリット、デメリットなどを比較してみましたのでご自宅に合う給湯器選びの参考にしてみてください。
エコキュートとエコジョーズはどう違う?
エコキュートとエコジョーズ、名前は少し似ていますがシステムは全く違います。
簡単に説明すると
- エコキュート:電気を使用した貯湯タイプの給湯器
- エコジョーズ:ガスを使用した瞬間タイプの給湯器
熱源もシステムも別のタイプなんです。詳しく見ていきましょう。
エコキュートの仕組み
エコキュートは電気温水器の一種です。タンクに水を貯めてからお湯を沸かす貯湯方式。ヒートポンプユニットというエアコンの室外機のような見た目の機械でお湯を作ります。
作り方は以下の通り。
- 大気中の空気から熱を取り込み
- 圧縮して高温に
- 熱交換器で水に熱を伝える
- 水がお湯になってタンクに戻る
こちらのイラストが分かりやすいです。
大気の熱を利用していること、電気代の安い夜間にお湯をまとめて作っておくことで節約につながります。
電気代は電気温水器の1/4、ガス給湯器の1/3ほどというデータもあります(参考)。
エコジョーズの仕組み
エコジョーズはガス給湯器の一種です。ガス給湯器は、水が流れるパイプをバーナーで加熱する瞬間方式。使う分だけお湯を使います。ガス給湯器とほとんど仕組みは同じですが、熱交換器が2つ付いています。
1つめの熱交換器で従来のガス給湯器では捨てていた燃焼ガスを再利用し、あらかじめ水を温めて置くという仕組み。ですから従来よりも少ないガスで同じ量のお湯を沸かすことができます。ガス使用量は約15%カットできますよ。
こちらのイラストが分かりやすいですよ。
エコキュートとエコジョーズ、その他の給湯器の仕組みはこちらの記事でもご紹介しています。
エコキュートとエコジョーズのメリット・デメリットを比較!
続いて、エコキュートとエコジョーズのメリット・でメリットを見ていきましょう。
エコキュート
メリット
- ランニングコストが大きく削減できる
- 夜中の安い電力を使ってお湯を沸かすことができる
- オール電化にするとさらにお得に
- 環境に優しい
- 断水時にタンクのお湯を使用することができる
デメリット
- 初期費用が高い
- 修理費用や買い替え費用も高い
- 日中の電気代が高くなる(プランによる)
- お湯切れする可能性がある
- 大きなタンクを設置しなくてはいけない
- 水圧が弱くなる
- 入浴剤が使用できない
- そのまま飲用することができない
- 夜中の運転音が気になる
エコキュートの一番のメリットは、ランニングコストが安いことですね。ですが夜間の電気代が安くなるプランを使用することが多いので、日中の電気代は高くなってしまいます。日中にお湯切れしてしまい沸かし直すと電気代は高くなります。
その他、細かいデメリットもたくさんありますのでよく考えてから設置するかどうか決めた方がよいでしょう。中にはエコキュートにして後悔した、という人も。
エコキュートにして後悔した理由と解決策はこちら。
エコジョーズ
メリット
- お湯切れの心配がない
- 使う分だけ沸かすので無駄がない
- 省スペースで設置できる
- 水圧が強い
- 二酸化炭素の排出量を減らせる
デメリット
- エコキュートに比べるとランニングコストが高い
- プロパンガスの場合、ランニングコストが高くなる
- お湯の使用量が少ないと節約にならない
ランニングコストはエコキュートに分配が上がりますが、エコジョーズ(ガス)はそれ以外のメリットが多いですね。
エコキュートとエコジョーズ、どっちを選ぶべき?
エコキュートとエコジョーズ、どちらを選んだらよいのでしょうか。どちらの給湯システムがよいのかは、ライフスタイルなどによっても変わってきます。
エコキュートに向いているご家庭
- 現在電気温水器を使っている
- IHクッキングヒーターを使っている(オール電化にできる)
- 太陽光発電を取り入れている
- 昼間は家にいないことが多い(昼間の電気代が高くなるため)
- 環境に配慮した給湯システムを使いたい
エコジョーズに向いているご家庭
- 現在ガス給湯器を使っている
- 家族が多い。日中にも人がいる。
- 1日に何度も風呂に入ることがある
- 床暖房を使用している
- 来客などでお湯の使用量が増えるときがある
- オール電化にはしたくない
どちらも、初期費用は他の給湯システムに比べて比較的高いです。ですが、電気温水器→エコキュート、従来型のガス給湯器からエコジョーズ、と熱源を替えない場合は工事費用が比較的安く済みます。
光熱費はどのくらい安くなる?
エコキュートやエコジョーズへの買い替えを考えている人にとって、一番気になるのは光熱費がどのくらい安くなるのか?というところだと思います。実際に使っている方はどう感じているのでしょうか。
エコキュートの場合
エコキュートに交換して電気代が安くなった方の口コミを見ていきます。
こちらのブログでは、プロパンガスからエコキュート替えた光熱費を公開されています。オール電化にされ、光熱費は4,000円ほど安くなっていますよ。
こちらのブログでは電気温水器からエコキュートに交換して3年目で料金の比較をされています。月々の電気代は6,000円ほど安くなっているそうです。これは大きいですよね。
電気温水器からエコキュートに代えて丁度1年経過で計算すると前年より約56000円電気代が安くなりました。
このペースだと9年で元取るけど10年目でぶっ壊れないことを祈ります。#エコキュート pic.twitter.com/0J91lcyHmZ— やっぱリリリー🏍🎸 (@LiLiLimovie) August 7, 2019
この方は電気温水器からエコキュートに替えた電気代を比較しています。 年間・56000円安くなっているそうですがそれでも初期費用を考えると、9年経たないと元が取れないようですね。
といっても電気温水器のままでも買い替えは必要になるので実際はもっと数年で元が取れるのではないかと思います。
こちらのサイトでエコキュートの簡単な料金シミュレーションができます。確実な数字ではないですが目安にはなりますのでぜひ試してみてください。
エコジョーズの場合
続いて、エコジョーズの光熱費の口コミです。
給湯器をエコジョーズに変えたら気温下がってるのにガス代が先月より安くなった、エコジョーズ&使用湯量が見えるのデカいな
— いん子 (@8roinko) October 29, 2022
ハッキリした金額は分からないですが、寒くなったのに料金が安くなるというのはうれしいですね。
前の家がマンションなのにLPGで、今の家が都市ガスのエコジョーズに替わり、ガス代半額近くになったのが驚き。
前の家なら7~8000円(2人)でした😐
水道は8600円(去年と同じ)
電気は8800円(去年2LDK→今年4LDKを考えると安くなってる気が。高断熱?)ガス-2779円は、2重払いの調整 pic.twitter.com/RfmZg5HKDW
— HiDE🌈(2021SFC解脱) (@nt23kifuk) January 11, 2020
この方はリフォームではなく引っ越しですが、LPガスから都市ガスのエコジョーズになった事例。ガス代は半額ほどになったそうです。
こちらのブログの方も引っ越しでガス給湯器からエコジョーズに。浴槽も大きくなったそうですが、冬場の最大料金が13,000円から8,000円以下と5,000円ほどガス代が安くなっています。
こちらのサイトでエコジョーズの簡単な料金シミュレーションができます。確実な数字ではないですが目安にはなりますのでぜひ試してみてください。
ちなみに、私もエコキュートとエコジョーズの両方をシミュレーションしてみました。(3人家族、都市ガス、東京電力でのシミュレーション)
エコキュート:
25,791円(従来のガス料金:61,866円)|年間約36,075円おトク!
エコジョーズ:
38,585円(従来のガス料金:44,351円)|年間約5,766円おトク!
という結果になりました。といってもシミュレーターの従来のガス料金にも差があるので、実際のエコキュートとエコジョーズの光熱費の差はなんとも言えませんね。(ちなみに、実際の年間のガス料金は給湯以外も含まれるものの70,000円を超えていました)
といってもどのくらい減るのかの目安にはなると思います。
まとめ
エコキュートとエコジョーズを比較してみました。エコキュートの方がランニングコストの節約にはなりますが、細かいデメリットも多く感じます。エコジョーズはお湯切れや水圧などを気にせずお湯を使えて、ガス給湯器よりも少し節約になるという感じですね。
エコキュート、エコジョーズは従来型の電気温水器、ガス給湯器よりも初期費用が掛かります。ですが、どのみち給湯器は10年ほどで寿命を迎えます。電気温水器からエコキュート、ガス給湯器からエコジョーズへの交換と熱源を替えないのならすぐに数年で元が取れるでしょう。熱源を替えてしまうと初期費用が高くなり、回収するまでに年数がかかります。また、瞬間式、貯湯式という種類も同じなので使いやすいのではないかと思います。
最近ではエコキュートとエコジョーズを併用するハイブリッド給湯器というシステムもあります。初期費用は高くなりますが、お湯の使用量が多い場合は湯切れの心配のないハイブリッド給湯器もおすすめです。
ハイブリッド給湯器について詳しくはこちら。