ドラム式洗濯機は本当に衣類が傷みにくい?傷みやすいという意見もあるって本当?
縦型に比べ、ドラム式洗濯機は衣類が傷みにくいといわれることが多いです。ですが、中には傷みやすいという声もあり、本当はどうなのでしょう?
今回はドラム式洗濯機が傷みにくい、傷みやすいといわれる理由を見ていき、実際どっちなのかを見ていきましょう。
ドラム式洗濯機は衣類が傷みにくい?
ドラム式の洗濯機のメリットの1つに「衣類が傷みにくい」と挙げられることが多いですよね。
縦型の洗濯機がこすり洗いなのに対して、ドラム式洗濯機は、叩き洗いです。
洗濯機の中でドラムが回転し、衣類を持ち上げ落下の時に汚れを落とすという仕組みです。こすり洗いよりも衣類が傷みにくいといわれています。
また、衣類が絡みにくい、というのも特徴。衣類同士が合わないので傷みにくいともいわれています。
なんだか叩き洗いって聞いて、衣類が痛みやすいのかなって思ってたけど実際は違うんだね!
傷みやすいという意見もあるのはなぜ?
ですが中には、ドラム式洗濯機は衣類が傷みやすいという人も。
衣類の傷み、といっても色々な傷みがありますが、ドラム式の洋服の傷みは
- 叩き洗いによる毛羽立ちや毛玉
- 少量の水で洗うことによる色移り
- 乾燥による縮み
が考えられます。1つずつ見ていきましょう。
叩き洗いによる傷み
ドラムの中で衣類を叩き上げるというのは衣類にとってあまりよい状況ではありません。特に、綿などは水を吸って重くなる衣類もあり、デリケートな繊維は叩く力で毛羽立ちができたり、毛玉ができやすくなります。
また、洗濯物の量が少ないとより衝撃がかかるので衣類が傷みやすくなります。
クリーニングの専門家の方の意見(参照)では、どちらも洋服が傷む要素はあるけれど、縦型で回転をゆっくりにするのが一番ダメージが少ないというものがありました。
縦型の場合は叩く力での毛羽立ちはないですが、他の衣類と絡み合うことによってできる毛羽立ちや、型崩れなどの傷みが発生する可能性があります。
量が多いとちゃんと洗えなかったりするし難しいところだね。服の素材によりそうだけど、どっちにしても服が傷むのは避けられないってことなのかな。
少ない水で洗うことによる色移り
ドラム式は少ない水で洗うので縦型に比べて色移りしやすいとも言われます。
こちらの洗濯研究家の方によると、色移りは
- 水に染料が溶ける
- 脱水することで染料が飛び散る
- 濡れたものをそのままにしておく
ことで起こりやすくなるそうです。
ドラム式は少量の水で洗うため、染料が水に溶けだした時に染料の濃度が高くなり、色移りしやすいのです。また、ドラム式は温水で洗うモデルもありますが、温水を使うことでも染料が溶けだしやすくなるので注意しましょう。
色によって洗濯物を分ける、などの対策方法はありますが手間にはなりますよね。
洗濯~乾燥まで一気に行えば、濡れたものを放置することによる色移りは心配いらなそうです。
また、水が少ないことでしっかり汚れを落とすことができず蓄積汚れになり、色変わりしてしまうというケースも考えられます。
最近のドラム式は洗浄力は縦型と変わらない、とも言われていいますが、やっぱり物足りないという人もいます。普段から汚れがひどいという場合は色変わりのリスクがありそうですね。
乾燥は衣類が縮む
ドラム式だから、という訳ではないですが乾燥機能を使うとさらにダメージを与えることになります。自然乾燥に比べると、洗濯機の乾燥機能は衣類のダメージの元になってしまうんですね。乾燥は衣類の縮みの原因になります。
ですから、デリケートな繊維は乾燥不可となっています。洗濯表示を確認し、「タンブラー乾燥不可」のマーク(参照)がある場合は乾燥機能が使えません。誤って使用すると服が傷みます。
他にも、
- 絹
- レーヨン
- キュプラ
- 皮革製品
- 毛皮製品
- ベルベット(毛だおれする繊維)
- ちりめん
- 和服、和装小物
- シワやエンボス加工をした衣類
- 色落ちりやすい衣類
- 芯地を使った衣類(ジャケット、ネクタイなど)
- 刺繍、レースを使用した衣類
などは乾燥NGです。洗濯機の取扱説明書にも記載があると思うので確認しましょう。
こうしてみると乾燥NGな衣類は結構多いですね。上記に当てはまらなくてもお気に入りの衣類などは念のため避けた方が良いかもしれませんね。
乾燥機能を使う場合、ヒーター式よりもヒートポンプ式の方が衣類を傷めにくいといわれています。詳しくはこちら。
ドラム式なら乾燥までするだろうし、だからドラム式の方が傷みやすいっていうのはあるのかも。
実際にドラム式洗濯機で衣類の傷みを感じている人はいる?
実際にドラム式洗濯機を使っていて衣類が傷んでしまったという人はいるのでしょうか。使用している人の意見を見てみましょう。
ドラム式洗濯乾燥機で洗濯や乾燥をすると、衣服がすごく傷んでしまいます。 買って数回しか履いてない靴下も、洗うたび表面が毛玉のようになってしまいました。 縦型洗濯機の頃は何ともなかった服もドラム式にしてから毛羽立ちが気になります。 色物は白っぽくなってしまうし、最悪です。 そのうえ洗濯のみで洗うとタオルがガサガサのバリバリで乾燥を少しでもかけないと使い物にならないレベルです。
参照元:yahoo知恵袋
この方は毎回乾燥を使っているという訳ではなさそうですが、毛玉や毛羽立ちが気になるということでした。叩き洗いの影響で毛玉ができてしまったのでしょう。毛玉や毛羽立ちが気になるという意見は他にもありました。
この方も毛羽立ちと色落ちが気になっているそうです。
ですが気にならないという人も多く、どういった条件で毛玉ができるのかははっきりしていません。
対策としては裏返して洗濯をする、洗濯ボールを入れて一緒に洗うなどの方法もありますよ。
乾燥機能まで使っていると傷むと感じている人は増えますね。
傷むので乾燥機能は使わなくなったという人もいれば、傷むけれど便利さには代えられないという人も。何を優先させるかによって選択は変わってきますね。
中にはこんな意見も。
確かに!と納得してしまいました。大人の服でも何年も着ているとへたってくるのでいっそ傷んでしまえば処分しやすい、という考え方はありですね。
こうやって見てくるとドラム式と縦型で傷み方が違うっていうのが正しそう。どっちにしても傷むって考えて、割り切っちゃうのが一番いいのかも。
まとめ
ネットの記事などを見ているとドラム式のメリットとして「生地が傷まない」と挙げられていることが多いです。ですが実際はドラム式でも衣類にダメージはあります。
叩き洗いのダメージで毛玉や毛羽立ち、色落ちなどが気になっているという意見が見受けられました。さらに乾燥まで使うとダメージは大きくなり、縮むなどの意見がありましたよ。
実際にXで調べてみると思ったよりも「ドラム式は傷む」と思っている人が多かったです。
「それでも便利さには代えられない」という人もいますが、洋服の傷みが気になり乾燥機能を使わないのであれば縦型を選んだ方が良いのかもしれません。
ドラム式と縦型の違いについてはこちらの記事もどうぞ。