除湿器とドラム式はどっちがベスト?費用、乾燥時間、衣類の傷み方など比べてみました!
天日干し以外で洗濯物を乾かす方法はたくさんあります。
ドラム式の全自動も便利ですが、除湿器(衣類除湿乾燥機)も人気があります。除湿器とドラム式の違いを比べてみました!
除湿器とドラム式洗濯機の乾燥のしくみ
除湿器(衣類除湿乾燥機)とドラム式洗濯機はどちらも衣類乾燥のためのアイテムとして人気がありますが、仕組みは全く違います。
乾燥の仕組みを見てみると・・・
●衣類除湿乾燥機
衣類乾燥機能に特化した除湿器。パワフルな乾燥した風を送り洗濯物を乾かす。除湿方法は大きく分けて2種類。
●コンプレッサー式
コンプレッサーを使用し、湿った空気を冷やして水滴にして除去する方法。夏場に強い。(冷房除湿に似た機能)
●デシカント式
フィルターに水分を吸着させ、ヒーターで暖めてから熱交換器で冷やし、水滴に変える。冬場に強い。(再熱除湿に似た機能)
さらに、両方の機能を兼ね備えたハイブリッド式もあります。
衣類除湿乾燥機は、部屋干しの乾燥時間を短くするお助けアイテム、という感じですね。
詳しくはこちら。
●ドラム式洗濯機の乾燥機能
ドラム式洗濯機の乾燥機能は大きく分けて2種類。
ヒーター乾燥:ヒーターで暖めた熱風で衣類を乾かす方法。ドライヤーのような仕組み
ヒートポンプ乾燥:60℃くらいの乾いた温風を衣類にあてて除湿することで乾かす。除湿器のような仕組み。
ドラム式洗濯機は洗濯から乾燥まで一気に仕上げてくれるというのが魅力的ですね。
ドラム式の乾燥機能について詳しくはこちら。
ドラム式は洗濯物を入れたら乾燥までしてくれるのが魅力的だね!
除湿器とドラム式洗濯機の違い
除湿器とドラム式洗濯機の仕組みの違いを踏まえた上で、実際に使用する際にどんな違いがあるのか見ていきましょう。
乾燥時間が早いのはどっち?
まずは乾燥時間について。メーカーのデータは以下の通り。
- 除湿器:2kg58分(参照:梅雨時・20℃・70%・6畳想定)
- ドラム式(ヒーター):洗濯から乾燥まで6kg98分(参照)
- ドラム式(ヒートポンプ):洗濯から乾燥まで6kg98分・お急ぎなら1kg60分(参照)
ほんの一例ではありますが、ドラム式はヒーターでもヒートポンプでもほとんど乾燥時間は変わりません。洗濯から乾燥までで98分というのはすごいですよね。
衣類除湿乾燥機は、ドラム式と違い、まず洗濯物を干す手間がかかります。また、室温やエアコンの使用有無、部屋の大きさ、機種によって除湿能力も変わるので、梅雨時を想定した例とはいえ実際はもっと時間がかかるかと思います。
時間だけで比べるなら圧倒的にドラム式、といってよいでしょう。
ただし、ドラム式は洗濯の容量と乾燥の容量が異なり、乾燥の方が少ない容量になっています。そのため大量に洗濯した時には二度に分けて乾燥しなくてはいけないことも。また、乾燥できない素材(後半で解説)もあるので注意が必要です。
除湿器で早く洗濯物を乾かすコツはこちらの記事もどうぞ。
ドラム式の場合は乾燥に合わせた量で洗濯しないといけないってことだね。
衣類を傷めないのはどっち?
続いて、仕上がりや衣類の傷み方の違いです。
- 除湿器:乾燥による傷みはほとんどない
- ドラム式:衣類に熱風を当て続けるため傷みやすい
ドラム式の乾燥を使うと、衣類に直接熱風を当て続けるためどうしても傷んだり、縮んだりしてしまいます。ヒーター式よりもヒートポンプ式の方乾燥温度が低いためが傷みにくいですが、それでも傷んだと感じている人もいます。
除湿器の場合は紫外線からも衣類を守るので、乾燥機だけでなく、天日干しよりも衣類へのダメージは少ないです。
また、ドラム式の場合デリケートな衣類には使用不可ですが、除湿器なら衣類の素材を気にせず使用できます。
ドラム式では、タンブラー乾燥不可の衣類は使用できません。洗濯表示はこちら。ですから、洗濯表示をしっかり確認しなくてはいけません。
他には
- 絹・レーヨン・キュプラ製品
- ちりめん
- ベルベッドなど毛が長い繊維
- ウール(一部使用できるモードもあり)
- シワやエンボス加工をした衣類
- 芯地を使った衣類(ジャケット、ネクタイなど)
- 色落ち・変色しやすい衣類
- 刺繍、レースを使用した衣類
- 糊付けした衣類
などが使用不可です。
参照元:Panasonic
ドラム式の製品によっても使用できない衣類が多少異なるので、詳しくは取り扱い説明書を確認しましょう。
使用できない素材が結構多いですね。これらの衣類を一緒に洗濯する場合、乾燥前に一度取り出さなくてはいけない、という手間がかかります。除湿器も一度取り出して干さなくてはいけませんが、分類せずにすべて除湿器に当てることができますよ。
衣類ダメージは除湿器の方が圧倒的に少ないですね。
ドラム式の衣類ダメージについてはこちらの記事もどうぞ。
乾燥機が使える服ばかりだったらいいけど、そうじゃないなら除湿乾燥機の方がいいのかも。
タオルがふわふわに仕上がるのは?
ドラム式の乾燥機能は布にダメージを与えてしまう一方で、タオルがふわふわに仕上がる!という声も多いです。
除湿器の場合は天日干しと同様、そこまでふわふわになるということはありません。
タオルを洗濯すると、パイルがつぶれてしまいます。ドラム式は、温風で衣類を舞い上げて乾燥させるため、パイルが根元から立ち上がるためふわふわになるのです。
だからと言ってダメージがない訳ではないのですが、ふわふわタオルのとりこになる人も多いですよね。
ふわふわタオルはやっぱり憧れちゃうよね!
コストがかからないのはどっち?
最後にコストについて見ていきます。本体価格とランニングコスト、それぞれどちらがお得なのでしょうか?
●本体価格
本体価格は除湿器の方が安いですね。ただし、ドラム式は洗濯機能も付いています。縦型洗濯機の本体価格は5万円~18万円程度(参考)ですので、両方購入する場合は6万円から33万円程度です。選ぶ機種や方式によって大きく値段は変わりますね。
●ランニングコスト
続いて、洗濯物が乾くまでにどのくらいの電気代がかかるのか見てみましょう。
- 衣類除湿乾燥機(ハイブリッド式の場合):72分使用で12.72円
- ドラム式(ヒートポンプ式):119分使用で52円(参照)
使用する機種や洗濯物の量などによって電気代は変わってきますが、最新機種であれば衣類除湿乾燥機で乾燥した方が安く済みそうですね。
まとめ
衣類除湿乾燥機とドラム式洗濯機の乾燥機能を比較してみました。
早く楽に乾かしたいのならドラム式。多少時間と手間がかかっても衣類を傷めたくない、電気代を抑えたいのであれば衣類除湿乾燥機を選んだ方が良さそうです。
縦型洗濯機からドラム式に買い替える場合は、ドラム式が置けるスペースがあるのかも確認しておかなくてはいけません。
衣類を乾燥させるアイテムとして、ガス乾燥機の「乾太くん」も人気ですよね。乾太くんも併せて比較したい方はこちら。