室外機の日除けは節電の効果がある?日除け対策のコツ!
室外機の日除けをすると冷房効率が上がるという話を聞いたことがありますよね。一方でそういった記事の口コミを見ていると、日除けをしても意味がない!という声もあったりします。
実際のところ効果があるのか、ないのか。それぞれの声をまとめて検証してみました。
室外機の日除けは節電効果があるといわれるのはなぜ?
まずはエアコンの冷房運転の仕組みを簡単に説明しましょう。こちらのページが分かりやすいです。
- 熱交換器で室内の温かい空気から熱を取り除く(空気は冷やされて出てくる)
- 取り除いた熱は冷媒を使って室外機へ送られる
- 室外機で冷媒を圧縮。圧縮された冷媒は熱くなる
- その熱をファンを使って放出し、熱を外へ逃がす
- 冷媒を減圧。減圧すると冷媒は冷たくなる
- 冷たくなった冷媒が室内に戻ってきて室内の熱を取り除く(以下ループ)
冷媒(現在はHFCのR32と呼ばれるガス)を使って、室内と室外の熱を交換するのがエアコンの仕組みです。夏の室外機からは熱い空気が出ていますが、あれは室内の熱を逃がしているわけですね。
室外機から熱い空気を出す関係上、あまりに周りの温度が高いと上手く熱を逃がすことができません。元々直射日光には強く設計されているものの、あまりに日差しが強かったり、暑すぎたりすると効きが悪くなることがあるのはこのためなんですね。
メーカーからも夏は直射日光を避け、少しでも室外機周りを涼しくしていた方が冷房効率が上がると推奨されています。(参照)
室外機のフィンの周りにゴミや埃がたまっていたり、風通しが悪い時も冷房効率は下がります。日除けだけでなく、こちらも気にかけてみてください。
効果がないという人もいるけど本当?
室外機の日除けはメーカーでも推奨される一方、「効果がない!」という人もいます。
「室外機の日除けは効果がありますか?」という質問に対しても様々な回答が寄せられていました。
・・・そりゃ~違いますよ・・・電気代が安くなりますよ・・・
人間だって日陰と直射日光では暑さが違うでしょう・・
yahoo知恵袋
機会だってそれと一緒ですよ・・・これホント・・・
意味ないです
皆騙されています
効果あるとか言ってる人は思いこんでいるだけです。
はっきり言います
意味はないです海外をみてください、日除けつけてるところなんてありません。
yahoo知恵袋
日本だけですよ。
ほとんど意味はありません。
日よけ有る無しでエアコンの電流値を計測してみましたが、ほとんど変化無しでした。実際に放熱しているのは室外機の裏側にあるアルミフィン(日立はコンデンサーと呼んでます)です。室外機の外装は、その放熱を受けて熱くなっているのです。
ですから、背面部から吸い込まれる空気を冷やさなければいけません。いくら外装に当たる日光を遮ったとしてもあまり意味はありません。意味があるようにするには、室外機に吸い込まれる空気をいかに冷やすかです。葦簀(よしず)などを使って室外機の周辺の日差しを遮り空気をできるだけ冷やし室外機にとって放熱しやすい環境を作ることが大事です。
yahoo知恵袋
めちゃくちゃ変わります!
今のお部屋が南と西に大きなベランダがあり、室外機は西にあります。日当たりが良すぎるのでこの時期はとても暑い&エアコンが効きにくいです。
つい先日、室外機に磁石で取り付けられる日除けを設置しました。
2LDKですが、(調理中のキッチンは除いて)エアコン1つで事足りるようになりました!
yahoo知恵袋
設定温度は28度で、風量を真ん中より強めにしているくらいで十分です。
賛否両論過ぎて、迷いますね。
こちらの方は実際に温度を測って、消費電力もチェックされています。温度は下がり、消費電力も下がったそうですよ。
ですが、こちらの動画によると、実験の結果室外機の日除けには効果がないという結果になっています。
ただしこちらもあくまで一例と考えてよいかもしれません。
口コミにもあるように、仕組み的に室外機が吸い込む空気を冷やすことが重要になってくるので、35℃を超えるような猛暑の日や、コンクリートの上に設置した場合など条件によってはまた違う結果が出るのではないかと思います。
「効果があった」「効果がない」と意見が割れていることからも、条件によって効果が変わるといえるでしょう。
- 室外機に強い日差しが当たっている
- コンクリートの上に室外機を設置している
- 室外機周辺の気温が高い
という状況であれば試してみてもよいのではないでしょうか。
例え冷房効率には効果がなかったとしても、直射日光が機械に良い影響を与えないことは確か。室外機を守るという意味でも日除けをしてみても良さそうですね。
室外機を日除けするならどの方法がいい?
では、室外機の日除けをするのならどのタイプが良いのでしょうか。
室外機を日除けをするには大きく分けて以下の3つの方法があります。
- 屋根型(室外機の上部にのみ日除けをする)
- 箱型タイプ(室外機全体を覆うタイプ)
- すだれタイプ(室外機の前にすだれやシェードなどをつけ大きく日陰を作る)
こちらの電気屋さんのブログでは、日除けカバーの設置の仕方によっては逆効果になる、と書かれています。
箱型タイプは全体を覆うので風通しが悪くなるイメージがありますが、屋根型でも風通しが悪くなってしまうことがあるんですね。
室外機の日除けは、室外機自体を日光から守るというよりは、直射日光を遮って周辺の気温を下げるということが重要です。なおかつ、風通しに影響がないようにするとなると、大きめのすだれタイプで日陰を作るのがベストでしょう。
大きめの日除けなら部屋に入る直射日光も防げるので、より涼しく過ごすことができそうです。
色々なデザイン、大きさがあるので室外機を設置している場所にぴったりの物を探してみてください。他には、ゴーヤなどでグリーンカーテンを作るのも1つの手ですよ。
室外機のカバーについてはこちらの記事もどうぞ。
まとめ
室外機の日除けは節電に効果があるのか?について見てきました。
中には「効果がない」という方もいて、実際に「効果がない」という実験結果もある一方、「効果があった」という人も多く、メーカーでも推奨されている方法です。
室外機の日除け効果は
- 室外機の設置状況
- 日除けの方法
によって大きく変わるようです。
- 室外機に直射日光が当たっている
- コンクリートの上に設置している
- 室外機周辺の気温が高い
という方は日除けの効果が得られる可能性が高いです。逆にいうと元々日陰に設置していたり、室外機周辺が比較的涼しいのであればあまり効果はないでしょう。
日除け対策をする場合は、大きなすだれタイプのもので日陰を作り、風通しをキープするのがおすすめです。大きめの日除けを設置すれば逆効果になることは考えにくいですし、試してみても良いのではないでしょうか。