地震で外壁のひび割れが発生したらまずは何をするべき?地震保険は適用になる?
大規模な地震があり、家は無事かと思いきや外壁にひび割れ。このまま住んでいても大丈夫なのかどうか、不安になりますよね。特にまだ余震が続いている時は心配だと思います。
気象庁は震度5以上の地震の場合、ひびなどの被害を受けることがあると発表しています。
地震で外壁のひび割れを発見したらどうしたらいいのでしょうか?業者への依頼の方法やDIYで修理できるか。また、地震保険についても見ていきます。
まずは外壁のひび割れの大きさをチェック!
地震によって外壁にひび割れ。心配になって業者に電話をしてみたものの、すぐには対応できないといわれた人も多いのではないでしょうか。大規模な地震になるほど損害を受けている家は多いので、対応に追われていてすぐには来てもらえないこともあります。
プロの目でしっかり診断してもらうのが一番ではありますが、すぐに診てもらえないのであればまずは自分でチェックしましょう。
ひび割れには、すぐに補修が必要なものとそうでないものがあります。
自分で出来るひび割れのチェックポイント
まずは自分でひび割れの状況を確認してみましょう。業者に連絡をする場合でもひび割れの状況をしっかり説明することで安全かどうか判断してもらえると思いますよ。
ひび割れの幅はどのくらい?
まずはひび割れの幅と深さをチェックしましょう。
幅0.3mm以下の場合:外壁の塗膜がひび割れていて建物の内部には影響がない場合がほとんどです。すぐに補修をしなくても心配はありません。
幅0.3mm以上、深さ5mm以上の場合:地震の影響で建物の内部からひび割れが起こっている可能性が高いです。建物の強度が下がっているので補修が必要です。特に幅が3mm以上の場合は今すぐ補修をする必要があります。
基本的には幅が0.3mm以上の場合は業者に診断してもらうことをおすすめします。特に幅が3mm以上、深さ5mm以上の場合はかなり建物の強度が下がっています。余震が続いている場合などは業者が来てくれるまで一時別の場所に避難できないかどうか検討してみてください。
基礎までひび割れていないか?
続いて、ひび割れの規模もチェックしましょう。
外壁部分だけでなく、家の土台であるコンクリートの基礎の部分までひび割れが入っている場合、さらにチェックが必要になります。(基礎って何?という方はこちら)
- 基礎の幅いっぱいにひびが入っている
- 1mm以内に3つ以上のひび割れがある
という場合は、たとえ幅0.3mm以下の細いひび割れだったとしても早急に補修が必要になってきます。
またタイルにひび割れが起こっている場合も落下の可能性があるので注意してください。
ひび割れの補修はDIYできる?業者に頼むべき?
業者がすぐには来れない、という時は自分でなんとかできないかな?と考えますよね。
外壁のひび割れは自分で応急処置ができるものとできないものがあります。基本的に幅1mm以上のひび割れはDIYではなく業者に修理してもらうことをおすすめします。
外壁の修復を自分で行う場合、表面の応急処置しかできません。ひび割れから雨水などが入るのを防ぐことはできますが、ひび割れの進行を防いだり、建物の内部の状況を修復することは難しいです。
地震でひび割れが起こった場合は、見えないところにもトラブルが出ている可能性があります。自分で応急処置をした場合でもあとで業者にチェックをしてもらうことをおすすめします。
もしくは、先に診断をしてもらい、表面のみの小さなひび割れだった場合はDIYで直すということもできますよ。
ひび割れのDIY方法、費用についてはこちらの記事を参考に。
業者の選び方についてはこちらの記事を参考にしてみてください。
外壁のひび割れは地震保険の対象になる?
外壁のひび割れの補修は、地震保険の対象になるのでしょうか?保険金が支払われるならそれで修理できるかもしれないし、まだ入っていない人なら入る理由になりますよね。
地震保険の対象になる損害とは?
地震保険は、地震などを直接もしくは間接的な原因とする損害が起こった場合、「全損」「大半損」「小半損」「一部損」という基準に基づいて保険金が支払われます。
「全損」「大半損」「小半損」「一部損」という基準は主要構造部(基礎、柱、壁、屋根等)の損害の額によって決まります。
(焼失や流失の状況によっても判断されますが、今回は外壁のため割愛します)
全損 | 建物の時価額の50%以上となった場合 |
大半損 | 建物の時価額の40%以上50%未満となった場合 |
小半損 | 建物の時価額の20%以上40%未満 |
一部損 | 建物の時価額の3%以上20%未満 |
損害額は専門家が鑑定の上判断します。火災保険とは異なり、地震保険は独特のポイント制で判断します。例えば1本のひびの幅や深さで何ポイント、と判定。総合ポイントで全損、半損などを判断していきます。
それぞれの基準によって支払われる金額は異なり、以下の通りです。
全損 | 地震保険の保険金額×100% |
大半損 | 地震保険の保険金額×60% |
小半損 | 地震保険の保険金額×30% |
一部損 | 地震保険の保険金額×5% |
被害状況によって支払われる金額にかなり差がありますね。
外壁の場合、少なくとも一部損にはなる可能性が高いので、地震保険に加入している人は申請をするようにしましょう。
申請は早めに行おう!
地震保険では、地震が発生した翌日から10日以上経ったあとの損害は保険対象になりません。時間が経過した後だと、地震と損害の因果関係を証明することが難しいからです。ですから、地震保険を使用したい場合、早めに申請する必要があります。
大規模な地震の場合、その地区の損害をだいたい把握しているので10日過ぎたら保険が下りない、ということはありませんがなるべく早めに連絡だけはしておいた方が安心です。数カ月、数年経った後ですと保険が下りないという可能性もあります。
地震に備えて地震保険に加入しておきたいという人は、こちらのサイトなどを参考にしてみてください。
まとめ
地震でひび割れが起こった時は、建物の表面だけでなく、建物の内部にも損害が起こっている場合が多いです。ですから、一度業者に連絡し、状況を確認してもらうことが一番です。
業者がすぐに来れないという場合はひび割れの幅や深さ、基盤やタイルまでひび割れが起こっていないのかを確認しましょう。特に、幅3mm以上、深さ5mm以上の場合建物の強度が下がっている可能性が高いので、他の場所に避難することも検討してください。
表面だけのひび割れの場合DIYで応急処置をすることも可能ですが、内部まで影響が出ている場合は業者に修理を依頼しましょう。
地震保険に加入している場合、外壁の損害は補償の対象になる可能性が高いので連絡をしてみてください。