断水時のトイレの流し方!やってはいけない行動にも注意しよう!
断水時は水が使えなくなるので当然ながらトイレの水も流れません。トイレは毎日使うものですから流せないと困ってしまいますよね。
工事や災害などで断水した時のトイレの流し方を見ていきましょう。
断水時のトイレの流し方!
断水時はバケツで直接水を流せばトイレを流すことができます。
具体的な手順を見てみましょう。
- オート機能は切っておく(オート洗浄、ふたの開閉など)
- 便器の周りに新聞紙や雑巾などを用意する(水ハネ対策)
- 大き目のバケツに水をくむ
- バケツの水を一気に便器の中に流す
- 便器内の水が少ない場合、静かに水を足す
流す水の量の目安は5~8リットル(参考)。商品によっても適量は変わりますのでお使いのトイレの説明書をご覧ください。
こちらの動画も参考にしてみてください。
数時間の断水でしたらこれだけで問題ありません。ですが断水が長期間続く場合は、2~3回に1回はバケツ2杯分の水を流しましょう。
バケツ1杯の水でも表面上は流れたように見えますが、普通にトイレの水を流すのに比べて水の量は少ないです。水流不足なので排水管の途中で詰まってしまうことも。時々は多めの水を流すことで詰まりを防ぎます。
マンションでは停電時に水が流れなくなることもありますが、その場合も基本的には直接水を流してトイレを流すことはできます。(NGの場合は次の章で)
停電時に断水するケースについてはこちらの記事をどうぞ。
断水時にやってはいけないことは?
タンク付きのトイレの場合、タンクに水を入れようと思われるかもしれませんが実はこれはNG。タンクに水は入れないでください。
通常、トイレを流した時はタンクにたまっている水だけでなく、新しく給水された水も流れます。断水時は新しく給水されないので、レバーをひねればタンクに入っている水だけが流れます。これでは不十分なので詰まってしまうんです。
断水時にトイレを使う場合は、必ず便器に直接大量の水を流すようにしましょう!
タンクに水を入れようとして水をこぼしてしまい電気部品が故障したり、異物がタンクの中に入ってしまい故障や水漏れにつながってしまうケースも。トイレのタンクには水を入れないようにしましょう。
トイレに水を流してはいけない時も!
ですが、トイレに水を流してはいけないケースも!
- 下水道のトラブルが起こっている
- 液状化してマンホールが浮き上がっている
- マンションの敷地内で排水管のつまりや破損が起こっている
- 浄化槽にトラブルが起こっている
- 自治体から下水を流さないように要請があった
などの場合は、トイレに水を流すとトラブルが悪化してしまう可能性も。また、実際にバケツで水を流してみて違和感がある時もやめておいた方がいいでしょう。
お風呂の残り湯はトイレに流してはいけない、と言われることがあります。理由として、お風呂の水には雑菌やごみが入っているからというのですがトイレはそもそも汚物を流すものなのでこの理由には違和感がありました。よくよく調べてみると、お風呂の水を流してはいけないのは排水等にトラブルが起こっている場合です。大地震などで周りの環境が把握できていない時もやめておきましょう。
排管にトラブルが起こっているときはお風呂の水でも汲み置きの水でもNGです。逆にトラブルが起こっていなければお風呂の水をトイレに流しても大丈夫です。ただし、風呂をためて数日経過していて明らかに濁っていたり、変なにおいがするという時はやめておきましょう。残り湯ではなく、できれば新しく水を張っておくのがベターではあります。
断水時は水洗トイレを使わないという選択も
断水時でも直接水を流せば水を流すことはできますが、トラブルが起こる可能性は0ではありません。ですから、断水時はトイレを使わないようにするというのも1つの手です。
工事などで一時的に断水している場合は、断水していないエリアまでトイレを借りに行くのでもいいでしょう。
長期間の断水は災害用トイレも!
災害で断水している場合は、災害用トイレを使うのがベストです。防災セットの中に用意しておきたいですね。
こちらは便器に汚物袋を取り付け、凝固剤で固めるタイプ。その後汚物袋を取り出して可燃物としてゴミに出してください。
こちらはプラスチック製の組み立て式ポータブルトイレ。持ち運びが可能なので万が一トイレに入れなくなった時などは別の場所で使うことができます。
こちらは凝固剤のみなので袋は自分で用意する必要がありますが、費用は抑えられますね。
災害用トイレがない場合は代用品で!
災害用トイレがない場合は身近にあるもので代用することもできます。
<用意するもの>
- ポリ袋(2枚以上)
- 新聞紙、ペット用シーツ、オムツ、油の吸収パッド、使用済みのティッシュや紙ごみ、猫砂など水を吸う物
<使い方>
- 便座を上げ、ポリ袋1枚を広げて開口部をすっぽり覆う
- 便座を下す
- もう1枚のポリ袋を便座を覆うようにセットする
- 袋の中に新聞紙等を入れる
- 用を足したら③の袋の口を結んで可燃物として処理する
- 3~5を繰り返す
便器が破損している場合は、ダンボール、バケツ、ゴミ箱などを使ってトイレを作ることもできます。
こちらの動画でも作り方を説明しているので参考にしてみてください。
万が一の時に作れるように覚えておくと便利ですね。
ただ、こちらはあくまで簡易的なもので防臭、抗菌などの作用はありません。災害用トイレの凝固剤があるに越したことはないですよ。
断水が終わってからも注意が必要!
断水が終わったらすぐにトイレを使いたくなってしまうと思いますが、すぐにトイレの水を流すのはおすすめしません。
断水していた時間にもよりますが、長期間断水していると給水管に砂などの異物が混ざっていたり、サビが入っていることもあります。これを最初にトイレに流してしまうと、タンクに異物が残ってしまったり、最悪の場合器具や排水管が破損してしまうことも!
屋外に蛇口がある場合はそこから、ない場合はキッチンや洗面所などの水をまず流してみましょう。汚い水が流れてきたら透明になるまで待ってトイレを流すようにしてください。
まとめ
断水時のトイレの流し方や注意点を見てきました。
断水した時もトイレに直接水を流せば流すことができます。ですが途中で詰まってしまう、異物が入ってしまうなどリスクは0ではありません。特に、災害時は排水管や下水道などにトラブルが起こっている可能性もあるので注意しましょう。
万が一の断水に備えて、災害用トイレを用意しておくのがベストです。
停電でトイレが流れない!というときはこちらの記事へ。