外壁掃除を自分で行う方法!必要な道具や注意点は?
新築やリフォームをした直後はきれいでも、気が付くと汚れている外壁。外に面しているのですからどうしても汚れやすい場所ですよね。
自分で掃除をするのはハードルが高い!と思っている人も多いかもしれませんが外壁の汚れを放置していると家の劣化にもつながってしまいます。
外壁掃除を自分で行う頻度や方法、必要な道具についてまとめました。
外壁掃除の頻度やタイミングは?
そもそも、外壁の掃除はどのくらいの頻度で行うべきなのでしょうか。
最近の外壁は汚れにくいものが多いですが、外壁塗装の会社の方によると年に1~2回が理想だとか(参考)。こまめに掃除を行うことで汚れが蓄積して落ちにくくなるということがなくなります。お風呂やトイレの掃除とここは同じですね。雨が降った後は軽く水で流しておくのがベストだそうです。
また、日数だけで判断するのではなく、汚れているなと感じたら掃除をするのがよいでしょう。苔やひび割れなどがないかどうかも日ごろからチェックしておくといいですね。
外壁にはどんな汚れがある?
外壁の掃除をする前に、外壁の汚れはいったい何なのか知っておきましょう。
外壁の汚れは
- ホコリ
- チリ
- 花粉
- 排気ガス
- 雨だれ
- カビ
- 苔
- 藻
- サビ
などがあります。他には汚れではなく、塗料の劣化によって色が変わってしまうこともありますよ。
代表的な汚れを細かく見てみましょう。
ホコリ、チリ、花粉、排気ガスなど
もっとも一般的な汚れですね。
黒、グレー、茶色っぽい汚れです。広い範囲に少しずつ溜まっていくのでなかなか気が付かないかもしれません。気が付いたらあれ?外壁なんかくすんでいる?と感じることも。まさに、チリもつもれば・・・というやつですね。
外気に含まれるものですので掃除をしてもまたすぐに付着してしまいますが、放っておくと色素沈着してしまい落としにくくなります。汚れが軽いうちにこまめに掃除するのがよいでしょう。特に凸凹した壁に吸着しやすい汚れです。
雨だれ
窓の近くや排気口などの下から縦に延びる黒っぽい汚れは雨だれ(あまだれ)といいます。
ホコリなどの汚れが雨で流され、流れ切らず跡になってしまったものですね。水が流れる場所はいつも同じなので蓄積されると黒く跡が残ってしまいます。
雨だれができやすい場合、雨の後に少し水を流しておくだけでも違いますね。
カビ、苔、藻
緑色、黄色、黒の汚れはカビや苔、藻の可能性が高いです。どれも湿気を好むので日当たりが悪く、風通しが悪い場所にできやすいです。家の立地によっては広範囲にできてしまう場合もあるでしょう。苔や藻は山の近くや、植物を育てたりしていると発生しやすいです。
放っておくと壁に根を張ってしまい汚れが落ちにくくなります。外壁の劣化にもつながるので見つけたら早目に掃除しましょう。
苔の落とし方についてはこちらの記事も参考にしてみてください。
外壁掃除に必要な道具
外壁掃除をするために用意しておきたい道具を見てみましょう。
柔らかいスポンジ、ブラシまたはローラー(高所で使えるもの) | 1,000~8,000円 |
バケツ | 100~1,000円 |
ホース | 1,000~4,000円 |
外壁用洗剤(カビ落としや苔落としなど必要なもの) | 500~2,000円 |
ビニール袋 | 100~200円 |
ゴム手袋 | 100~200円 |
高圧洗浄機(あれば) | 5,000円~30,000円 |
安く済ませる場合、3,000円ほどあればそろいますね。
また、掃除をするときは汚れてもいい服装で行うようにしましょう。
スポンジやブラシなどは伸縮タイプもありますが、好きなものを取り付けられる伸縮ポールもあります。
洗剤は軽い汚れなら中性洗剤でも大丈夫です。アルカリ性の洗剤などは外壁を傷める可能性があるのでやめましょう。
こちらは外壁だけでなく洗車などマルチに使えるタイプ。
カビや苔を落とすときは専用の洗剤がよいでしょう。
外壁掃除には、「次亜塩素酸塩」「次亜塩素酸ナトリウム」を使っている洗剤やアルカリ性の強い洗剤(ハイター、カビキラーなど)、クレンザーなどの研磨剤は使用しないようにしましょう。塗装の剥がれや劣化の原因になります。
専用の洗剤、もしくは中性洗剤を使うようにしてくださいね。
高圧洗浄機はよくないの?
外壁掃除には高圧洗浄機があると便利!という意見もあれば、高圧洗浄機を使うと塗装が剥がれてしまうという意見もあります。本当のところはどうなのでしょうか。
高圧洗浄機を使って塗装が剥がれたという人の多くは
- 元々塗装が劣化して浮いていたため、高圧洗浄で塗装が剥がれた
- 苔やカビなどが生えていたのが取れて塗装がはげてしまうように見えた
ということが多いようです。
また、使い方によっても壁を傷つけることがあります。高い圧力で一点に長い時間当て続けることでも塗装が剥げてしまうことがあるようです。
家庭用の高圧洗浄機で壁に大きなダメージを与えることはまれですが、高圧洗浄機を使うときは
- 家庭用の高圧洗浄機を使う
- 圧力は弱めにする
- 一点に当てすぎない
というのを守るようにしましょう。正しく使えば高圧洗浄機は外壁掃除に便利なアイテムですよ。
外壁の基本の掃除方法
それでは外壁掃除の手順を見てみましょう。
- 外壁に「ひび」や「かけ」などがないか確認する
- 水や汚れが飛んでもいいように養生する(特にお隣に飛ばないよう注意)
- ホースもしくは高圧洗浄機で軽い汚れを洗い落とす
- 洗剤とスポンジ類を使って汚れを落とす
- もう一度水をかけて洗い流す
高圧洗浄機があれば洗剤を使わなくてもきれいになることもあります。手順だけ見れば難しいことはありませんね。ですが、家の外壁ですから作業は大掛かりになりますし、とっても簡単!とはいきません。
注意すべき点は
- 水や汚れが飛び散るので気を付ける
- 力を入れすぎない
- 洗剤はしっかり落とす
という3点です。
外壁の掃除と合わせて雨樋の掃除も行うのがおすすめです。
外壁掃除の注意点
外壁掃除は2階部分など高所になりますので注意をして行いましょう。脚立などを使って掃除をするのはプロでも難しいので素人は避けた方がいいでしょう。
伸縮式のポールなどを使い危なくない範囲で掃除を行ってください。2階の窓から身を乗り出しすぎるのも危険です。
素材別の注意点
外壁の素材によっても注意が必要になります。
サイディング外壁
窯業系サイディング・金属系サイディング・木質系サイディング・樹脂系サイディングの種類があります。日本の住宅の多くは窯業系サイディングを採用しています。
窯業系サイディング
注意したい点:コーキングの劣化
表面に塗装がはがれないよう、ブラシよりもスポンジやローラー。高圧洗浄は弱めで行うのがおすすめです。汚れがひどい時は洗剤を使ってください。
コーキングの劣化がある場合は放置せずに修理しましょう。
金属系サイディング
注意したい点:サビ、擦り傷
金属系サイディングは、表面に塗装してサビを防止しています。ですが、塗装の劣化によりサビてしまうことがあります。サビや擦り傷、塗装剥がれができている場合は一度業者に見てもらいましょう。
耐性が強い素材なのでメンテナンス周期は長いです。高圧洗浄機を使うのもおすすめです。
木質系サイディング
注意したい点:塗装の剥がれ、コーキングの劣化
木質系サイディングは他の素材に比べ劣化しやすいです。水に弱く、メンテナンス期間も短いです。強い圧力で洗うと劣化の原因になるので高圧洗浄機はおすすめしません。
劣化しやすい素材なので塗装の剥がれやコーキングの劣化などを発見したら早めに修理をしましょう。
樹脂系サイディング
注意したい点:ひび割れ、コーキングの劣化
日本ではまだまだ普及していない樹脂系サイディングですが、腐食しづらい、クラックが発生しづらい、燃えづらいという特徴があります。表面塗装もしていないので掃除もしやすいです。
モルタル外壁
注意したい点:ひび割れ
他の素材に比べるとひび割れしやすい素材です。ひび割れがある場合、掃除をするとひび割れから水や洗剤が入り込み劣化の原因になることも。まずはひび割れの補修をしましょう。
掃除はサイディング外壁と同じく、柔らかい素材を使い優しく行いましょう。
タイル外壁
注意したい点:洗剤の選び方
耐久性・耐水性が高く、メンテナンスしやすい外壁です。ブラシや高圧洗浄も問題ありません。
薬品によってはタイルが白っぽくなってしまうことがあるので洗剤を使う場合は目立たないところで試してみてから使用するといいでしょう。
プロに任せた方がいい場合も
外壁掃除は高所も伴いますのでなかなかうまくいかないこともあるでしょう。特に放置してしまった頑固な汚れは落とすのがむずかしいかもしれません。
古い外壁の場合ははがれやすくなっていたり、劣化が激しかったりするので自分で掃除してもきれいにならない場合も。外壁の寿命を縮める原因にもなってしまうのでプロに任せてみることをおすすめします。
外壁掃除の相場は3万円~20万円(参考)程度。壁の面積や素材によって費用が大きく異なるようです。
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まとめ
外壁の掃除の頻度や方法、必要な道具について見てきました。外壁の汚れは放置していると汚れが落としにくくなるだけでなく、劣化につながってしまうので定期的に掃除を行うようにしましょう。
すでに外壁にひび割れや塗装の剥がれ、変色などの劣化が見られる場合はDIYでの掃除はやめておきましょう。さらなる劣化につながってしまうかもしれません。塗装や外壁リフォームなどのメンテナンスが必要な時期かもしれませんので業者に相談してみましょう。