【キッチンリフォーム】ガスとIHの比較!変更で得られるメリット・デメリット
新築を購入する時、キッチンをリフォームする時、ガスコンロからIHクッキングヒーターに変更しようかと考える人も多いと思います。
IHの方がおしゃれで最新式という感じがしますよね。ですが、ガスがいいかIHがいいかは一概に判断できません。それぞれのメリット・デメリットを紹介しますので参考にしてみてください。
ガスコンロとIHクッキングヒーターの違い
まずはガスコンロとIHクッキングヒーターの違いを見ていきましょう。
ガスコンロの特徴
ガスで火をおこし、火で調理する調理器具です。昔ながらの調理機器で使っている人も多いと思いますが、改めてメリット・デメリットを考えて見ましょう。
ガスコンロのメリット
1,火力が調整しやすい
ガスコンロの場合は簡単に火力を調整することができます。一部分だけ焦げ目をつけることなどもできるので料理が好きな方に人気が高いのはガスです。
一気に炒めたり、あおり調理をしたり、フランベをしたり、さまざまな調理が可能なのでガスで作った方が料理がおいしいという方もいます。
2,調理器具を選ばない
IHの場合は「IH対応」の調理器具しか使用できませんがガスは調理器具を選びません。
我が家はガス、実家がIHなのですが間違って買ってしまったフライパンなどをゆずりうけたこともありますよ。
3,停電時でも調理が可能
当たり前といえば当たり前ですが、ガスの場合は停電していても使うことができます。実際に停電を経験すると停電時でも使えるガスが便利と感じる人が多いようです。
4,調理する時間帯を選ばない
電気は夜間が安くなっているケースが多く、光熱費を気にしていると時間も気になってしまいます。ガスはどの時間帯に使用しても費用が一緒なので時間を気にする必要がありません。
光熱費については後程詳しくお話しますね。
ガスコンロのデメリット
1,火災が発生するリスクがある
ガスは火を使うため、電気よりも火災のリスクが高いです。周辺に紙やビニール、食材などを置いておくと燃えてしまう可能性が。
また火を使うと二酸化炭素が発生するため空気が汚れるというデメリットもあります。
2,夏場は熱くなりやすい
火を使うと室内が熱くなりますよね。ですから夏場は料理をしたくないという人が増えるのでしょう。IHですとそこまで部屋は暑くなりませんよ。
冬場は逆に暖かくなるのでメリットでもありますね。
3,完全なフラットにはならない
ガスコンロはIHに比べ掃除がしにくいというデメリットがあります。最近ではフラットなタイプも出ていますが、五徳の部分はどうしても凹凸ができるので汚れがたまりやすいです。
IHクッキングヒーターの特徴
磁力線の働きで鍋底を直接加熱する仕組みです。火を使わないというのがガスコンロとの大きな違いですね。
IHのメリット
1,フラットなので掃除がしやすい
IHクッキングヒーターは凹凸などがないのでサッと拭くだけで掃除ができるというのがポイントです。これが一番のメリットと感じている人も多いですよ。
ただ、掃除がしやすいとはいえ放置していると汚れは落ちにくくなるので注意してください。
2,火が出ないので安全性が高い
IHは電力で調理をするので火が出ません。火災などのリスクは少なくなり、空気も汚れないです。
3,均一に加熱できる
ガスの場合はどうしてもフライパンや鍋の中心と外側で温度が変わってきてしまいます。ですが、IHの場合は均一に加熱することができますよ!
また、火の回りも早いので時短料理に向いています。
4,オール電化にすることができる
IHを使うのなら、お湯の供給も電気に変更してオール電化にすることもできます。オール電化にすればガスは全く使わないのでガスの基本料金が不要です。
IHのデメリット
1,同時調理が難しい
IHは火力が弱いと思われがちですが、最近では火力が強いタイプもでています。ですが、複数のコンロを同時に使用した場合強火が使えないということが多いです。
というのはIHは電力を使います。最大電力が決まっているため、1つを強火にするともう1つが弱くなってしまうということがあります。温める程度なら可能ですが、同時に複数調理をしたい方には不向きですね。また電力を使いすぎるとブレーカーが飛んでしまうこともあるので注意してください。
2,熱くなっているのが分かりにくい
IHは調理中はもちろん、調理後もしばらく熱いです。高温ランプはついていますが気が付かずに触ってしまうと火傷することもあるので注意してください。(私は実家でついうっかり触ってしまったことがあります)
子どもがいる家庭にはIHの方が安全という人もいますが、火の危険を知ってもらいたいからという理由でガスを選ぶ人もいますよ。
3,調理器具を選ぶ
IHの場合「IH対応」の調理器具を使わなくてはいけません。標準のIHの場合、ステンレス製でド底が平面になっている鍋類しか使用できません。
ですが、オールメタル対応(参考)のIHにすればすべての金属に対応なのでアルミ製のフライパンや鉄鍋なども使えますよ。オールメタル対応にすると追加費用がかかります。
それでも土鍋やホーロー鍋など使用できない鍋もあります。
4,電圧が低いと設置できない場合がある
200VのIHを導入する場合、ブレーカーの容量が50A以上必要になってきます(参考)。
古いマンションの場合など、ブレーカーの容量が少ないことがあります。まずはお住まいの場所で設置可能かどうかを確認しておきましょう。
IHのデメリットとして電磁波が気になるということを挙げる人も多いです。
電磁波はIH以外にも電化製品から放出されています。IHは安全基準を満たしている調理器具なので心配いらないでしょう。詳しくはこちらのサイトが参考になりますよ。
電磁波の健康被害については様々な説がありますが、心配だなと思う方はガスを選択した方がよいでしょう。
光熱費はどうなる?
ガスにするか、IHにするか、もう1つ気になるのは光熱費ですよね。電気やガスの料金はお住まいの地域によっても変わってくるので一概に比較しにくいです。
ですが一般的に
LPガス>IH>都市ガス
という場合が多いです。現在LPガスを使っている人ならIHにした方が安くなる可能性が高いですね。電気は使用する時間帯によっても価格が異なりますが、IHにしたから圧倒的に安くなるということはない、と考えておいた方がよさそうです。
光熱費よりもライフスタイルに合っているかどうかで選ぶことをおすすめします。
光熱費について詳しくはこちらのページへ。
IHが向いている家庭とは?
IHに向いているのは以下のようなご家庭です。
- 安全性を重視する
- キッチンをおしゃれにきれいに保ちたい
- 料理をあまりしない、調理は簡単に済ませたい
- コンロだけでなく電気調理鍋などのキッチン家電をよく使う
- オール電化を考えている
- 夜間に調理することが多い
- 夏の調理が暑くてなんとかしたい
メリット・デメリットを比べてみて「IHがいい」と思った方はIH。まだ迷っている方はガスに向いていると思いますよ。
IHからガスにリフォームする人もいる!
IHを使っていたけれどやっぱりガスがいい!とガスに戻している人もいらっしゃいますよ。
ガスからIHに変える理由としては
- 電磁波が気になる
- 停電時でも料理ができる
- IHでは火力が物足りない
- 火を見ながら調理した方が落ち着く
- 機械音が気になる
などが挙げられています。
リフォーム費用は元々ガスを引いていたかどうかによって変わってきます。元々IHのみやオール電化の家庭の場合は配管工事などが必要になってきます。これだけで10万円ほど費用が掛かります。(参考)
実際の事例も参考にしてみてください。
費用:15万円
この方は電磁波が気になるということでガスコンロに切り替えていますね。
IHクッキングヒーターからビルトインコンロ(ユーディアエフ)へ交換|クネサン
費用:13.7万円
こちらのご家庭は色々な方に相談し、ガスに戻したそうです。元々ガスを使われていたのでガスの配管が残っていました。
IHに変更するのはリフォームのタイミングで、キッチンを丸々交換されている方が多いですが、ガスに交換された方はコンロのみを交換しているケースが多かったです。やっぱりガスが良かった、とならないようにリフォーム時にしっかり検討したいですね。
キッチンのリフォーム事例を見てみると、意外とガスを選んでいる人の方が多かったです。「今後はIHが主流になるから」などの理由でIHを選ぶ必要はなさそうですよ。
ガスからIHに交換された方の事例はこちら。
まとめ
キッチンのリフォームを検討しているとIHをすすめられることも多いと思います。IHがいいか、ガスがいいかはご家庭やライフスタイルによって異なるので一概にどちらがいいとは言えません。
一度導入するとその後変更するには費用や時間がかかりますので、自分にはどちらが向いているかよく検討してみてください。
導入する費用やランニングコストについてはこちらの記事を参考にしてみてください。