暖炉と薪ストーブの違いは?同じようで違うそれぞれの特徴について
おしゃれで、雰囲気も暖かくなる暖炉や薪ストーブ。同じものだと思っている人もいるかもしれませんが実は明確な違いがあります。
暖炉と薪ストーブの違いを見ていきましょう。
暖炉と薪ストーブの違いは?
暖炉と薪ストーブはどちらも薪を燃やして暖を取る暖房機器です。同じようなものだと思っている方もいるかもしれませんが、大きく分けて3つの違いがあります。
構造の違い
暖炉は、
レンガや石などでできていて本体が壁に埋め込まれています。扉はないことが多いですね。
薪ストーブは、
壁や床を守るために炉台(ろだい)を作りその上に設置します。暖炉とは違い、建物からは独立。本体は鉄でできていて扉が付いています。
煙突の違い
暖炉は、
壁に埋め込まれているため、煙は壁の内部を通って外に抜けます。
薪ストーブは、
壁や天井に穴を開けて煙突を通し煙を外に出します。
薪ストーブの煙突についてはこちらの記事もどうぞ。
暖房効果の違い
暖炉は、
熱の多くが煙と一緒に煙突から出て行ってしまうので、暖炉周辺しか暖まりません。
薪ストーブは、
鉄でできた本体が密閉されているため、放射熱を発生します。暖炉周辺だけでなく(時間はかかりますが)家全体を暖めてくれます。
さらに薪ストーブには輻射式と対流式があります。
- 輻射式:蓄熱性があり火が消えてもしばらく暖かい
- 対流式:家全体が暖まるのが早い
というメリットがあります。薪ストーブを導入される方はどちらが良いのか考えてみてくださいね。
暖炉と薪ストーブを比べてみよう!
では暖炉と薪ストーブの違いを踏まえた上でそれぞれのメリット・デメリットを見ていきましょう。
共通のメリット・デメリット
まずは共通するメリット・デメリットも知っておきましょう。
<メリット>
- 直火料理ができる
- インテリアとしておしゃれ
- ライフラインが止まっても使用できる
<デメリット>
- 初期費用が掛かる
- 薪を用意しなくてはいけない
- メンテナンスが大変
暖炉のメリット・デメリット
続いて暖炉のメリットとデメリットです。
<メリット>
- 扉がないので火のゆらぎや音なども楽しむことができる
- マントルピース(暖炉を囲う装飾)のバリエーションが豊富
<デメリット>
- 暖炉の周りしか暖かくならない
- 扉がないので可燃物を近くに置くと危険
- 初期費用・ランニングコストともに薪ストーブよりも高い
暖炉の方が大掛かりなので初期費用がかかります。部屋全体を暖めることができないので燃費が悪く、ランニングコストも薪ストーブよりも高くなってしまいます。
暖炉も薪ストーブもおしゃれなインテリアになりますが、暖炉の方がより自由度が高く好きな雰囲気に仕上げることができます。
扉がないことはメリットにもなりますし、デメリットにもなりますね。何を優先させるかで考えてみてください。
薪ストーブのメリット・デメリット
続いては薪ストーブです。
<メリット>
- 家全体が暖まる
- 光熱費が抑えられる
- ストーブの上でも調理ができる
- 扉が付いているので比較的安心
<デメリット>
- 家全体が暖まるまでには時間がかかる
- 暖炉に比べるとデザインが少ない
- 使用しない時は邪魔になる
薪ストーブは暖炉に比べると費用も安く、導入しやすいと思います。直火でも、ストーブの上でも調理ができるのも魅力的です。
ただし埋め込まれていないので出っ張っていて、シーズンオフにしまうことができないので邪魔になってしまうということも頭に入れて置きましょう。
まとめ
暖炉と薪ストーブの違いを見てきました。同じようなイメージがある2つですが、構造や素材など明確な違いがありましたね。
それぞれメリット、デメリットがありますが、現在の日本の住宅で設置するのなら薪ストーブの方が少しハードルが低そうですね。
薪ストーブを設置してみたい方はこちらの記事もどうぞ。