土間の仕上げ材はどんなものがある?メリットとデメリットを見てみよう!
最近、玄関土間を広くしたり、リビングに土間を取り入れる人が増えています。
自宅に土間を取り入れる場合、どんな素材が良いのでしょうか。土間によく使われる素材と特徴を見ていきましょう。
土間の床材はどう選ぶ?
土間の床材(仕上げ材)は、室内のフローリングなどと比べると
- 耐久性が高い
- 水や汚れに強い
- 傷がつきにくい
などの特徴があります。
どの仕上げ材を選んでも土間の特徴は大きく変わりませんが、選ぶ素材によって印象は大きく変わってきます。もちろん、デザインや他のインテリアに合わせて選んでもいいですが、ペットがいる方は滑りにくい素材を選びたいですよね。
ご自宅にはどんな素材が合うのか考えてみてください。
土間の仕上げ材の種類を見てみよう!
それでは仕上げ材に使われる素材とその特徴を見ていきましょう。
コンクリート・モルタル
コンクリートとモルタルは特徴が似ているので一緒にご説明していきます。
コンクリートとモルタルの違いは以下の通り。
〇コンクリート:砂と砂利と水を混ぜて作る。砂利が入っていることで強度が高くなる。
コンクリートを使った土間
〇モルタル:セメントと砂と水を混ぜて作る。粒子が細かく滑らかな仕上がり。表面に玉砂利や石などで模様をつける洗い出しという手法も。
モルタルを使用した土間
●薪ストーブを土間リビングに置いた家|マルト ※玄関土間は洗い出し仕上げ
●hacorenove|Roomclip
普通モルタルの土間と墨モルタルの土間を比較してみます。墨のほうは今後の経年変化を楽しみたいです。#11年目の改装工事 pic.twitter.com/sxxHwsLbZx
— ゲストハウス糸屋とダメ店主時々3歳児 (@kyoto_itoya) November 18, 2021
砂利が入っているか、いないかの違いですがどちらも雰囲気は似ています。セメントは屋外でも使用される仕上げ材なのでより強度が高いですね。
メリット
- 仕上げ材の中でも強度が高い
- 掃除がしやすい
- 他の素材に比べて安価(コンクリートよりもモルタルの方が安価)
- 蓄熱する性質があるので床暖房との相性がいい
- モダンでクールな印象になる
デメリット
- 乾燥してクラック(ひび割れ)ができることがある
- 表面に防塵(ぼうじん)塗料をしていないと汚れがしみになる
- 洗い出しは石などが取れてしまうことがある
ひび割れはどうしてもできやすいですがそれさえも味ととらえる人も。気になるようなら業者に補修を依頼しましょう。
こんな人におすすめ
- 自転車やアウトドアの趣味に使いたい
- DIYの作業をしたい
- シンプルに仕上げたい
広めの玄関土間や土間リビングを作られる方はコンクリートやモルタルを選ぶ人が多いです。ザ・土間という感じがしますよね。
三和土(たたき)
「三和土」と書いて「たたき」と呼ぶ。
山砂と石灰と天然にがりを混ぜて叩いて固めたもので、セメントが無い時代、日本家屋の土間の仕上げ作業だった。
自然素材のみを混ぜ合わせる為、水と空気の流れを遮断せず、三和土自体が呼吸し、夏は涼しく冬は温かい効果があるとされる。 pic.twitter.com/HkCC8Wn9Xg
— きびと月の畑 (@kibi_tsuki) March 30, 2023
三和土(たたき)とは、赤土・砂利などに消石灰とにがりを混ぜて練り叩き固めた素材です。3つの土を使っていることから「三和土」と書きます。セメントがなかった時代に主流だった素材ですね。
元々は仕上げ材の名前ですが、玄関土間のことを三和土、ということもあります。
他の仕上げ材に比べ柔らかいのが特徴です。
三和土を使用した土間
●kigumie|Roomclip
●土の土間 三和土(タタキ)は省エネ|フロー一級建築士事務所
三和土(たたき)の土間 pic.twitter.com/NHi6V2YAka
— sanawe (@sanawe) September 3, 2022
メリット
- 足への負担が少ない
- 他の素材に比べて冬温かい
- 夏でも暑くなりにくい
デメリット
- 経年劣化でよく踏む場所がこすり取られ、デコボコになってしまう
- ひび割れができやすい
- 他の素材に比べて水に弱い
- 取り扱っている業者が限られる
こんな人におすすめ
- 足腰の負担を軽減したい
- 和風な雰囲気に仕上げたい
三和土は昔は主流でしたが、今はあまり使われていない素材です。独特の味がありますが、他の素材に比べると取り扱いにくいというデメリットが。和風の雰囲気を出したいならモルタルの洗い出し仕上げにする人が多いようです。
石貼り
文字通り、天然の石を貼って仕上げることをいいいます。大理石なども石貼りの一種ですよ。選ぶ石によってかなり雰囲気が変わります。
石貼りで仕上げた土間
ポーチ、玄関土間、土間収納
全部石張ってもらう事にしてもらったんですが、かっこよ〜✨
土間ってタイルやモルタル、洗い出しとかが多いですけど、これも良い。#土間 pic.twitter.com/56ViBE9LqA
— チョビ (@z9Ovoi3IFRL3Eqk) March 18, 2023
あ、土間は全面大理石です
清掃前なので輝きが失われていますが磨くと光る予定です
しっかり洗浄します pic.twitter.com/gQhZOrHojt
— 初めてのコスプレ撮影スタジオ作り (@to_cosplayers) January 22, 2020
メリット
- 強度が高い
- 高級感がある
- ゴミや埃が目立たない
- 和風にも洋風にもマッチする
デメリット
- 石の厚みが均一ではないので施工費用が高くなる
- 石の種類によっては材料費が高くなる
- メンテナンスに注意が必要(酸がNGの素材も)
- 素材によっては滑りやすくなる→滑り止めを塗るなどの対処法あり
こんな人におすすめ
- 印象的な土間にしたい
- 高級感を出したい
石貼りは選ぶ素材によってかなり印象が変わりますし、扱い方も変わってきます。これだという石が見つかったら、まずは取り扱い方法を確認しましょう。
特に犬を飼っている場合は滑りやすい素材は選ばないようにしましょう。
タイル
玄関土間では最もよく使われている素材です。色や大きさ、デザインなど様々な種類がありますよ。選ぶ素材によって費用も大きく変わります。
タイルを使用した土間
●yhsm|Roomclip
●Ray_of_Light|Roomclip
おはニャンズ😀
タイル土間で涼んでます✨#メインクーン#姉弟猫#猫好きさんと繋がりたい pic.twitter.com/i7Q7HP4HcV— POLTA/メインクーン猫垢 (@pusuke44055134) June 21, 2021
メリット
- 変色や変質しない
- 耐久性が高く、水にも強い
- 種類が豊富
デメリット
- 目地に汚れや埃がたまるので掃除が大変
- 素材によっては滑りやすい
- コンクリートやモルタルに比べると費用が高い
- 素焼きタイルは吸水するのでシミになりやすい
こんな人におすすめ
- デザイン性のある玄関にしたい
タイルと石貼りの特徴は割と似ていますが、タイルの方がより種類が豊富で、費用は少し安価になるケースが多いです。
素材によっては滑りやすいタイルもあるのでペットを飼っている方は滑りにくいタイルを選びましょう。
フロアタイル
フロアタイルとは、ポリ塩化ビニルでつくられたタイル状の床材です。タイルに比べて安価で取り扱いやすいのでDIYで加工される人も多い素材です。
フロアタイルを使用した土間
玄関にフロアタイル
汚れたCF仕上げの土間を石目調のフロアタイルに張り替え。見栄えも良くなり、掃除も楽になったと思います。#住宅 #大工 #リフォーム マンション #アパート #インテリア pic.twitter.com/b1IGTjOfeM
— E-anve(イーアンヴェ) (@baru1396) August 23, 2022
メリット
- 費用が安い
- DIYでも施工しやすい
- 冬でも冷たくなりにくい
- 木目調や石目調など種類が豊富
デメリット
- 本物に比べると安っぽく見える
- 他の素材に比べると耐久性が弱い
- 水がかかると下地からはがれやすい
- 熱に弱い
こんな人におすすめ
- DIYで土間の仕上げをしたい
- なるべく安く済ませたい
- 土間が冷えないようにしたい
フロアタイルは手軽に使える素材ですが、他の素材に比べると水に弱く、耐久性も劣ります。ですが模様替えのように数年で土間のデザインを変えたいという方には良いかもしれませんね。
まとめ
土間の仕上げ材について見てきました。土間の仕上げ材は基本的に耐久性に高く、傷や汚れに強い素材がほとんどです。三和土以外は機能的に大きな差はないので、デザインや使いやすさで選んでもよいのではないかと思います。
また、三和土とフロアタイル以外は冬場は冷たくなる素材です。冷えが気になる場合は素材で対応するよりも床暖房を入れるのがおすすめです。