防音工事は賃貸でもできる?原状復帰できる防音対策!
マンションやアパートなどの集合住宅に住んでいると、自分の出している音が近隣の迷惑になっていないかが気になったり、周囲の音が聞こえて気になったりということがあると思います。
マンションでも持ち家なら防音工事が可能ですが、賃貸の場合工事は難しいです。
防音工事をしないと完全防音という訳にはいきませんが、DIYでも防音対策はできます。原状復帰できる防音対策について見ていきましょう。
賃貸で防音工事はできない
賃貸物件は退去時に原状復帰しなくてはいけません。ですから防音工事に限らず基本的に、業者を呼んでのリフォームや大掛かりな工事はできません。
ですが現状復帰できる範囲で防音対策をすることはもちろん可能です。次の章から原状復帰できる防音対策を見ていきましょう。
もしもあまりにも音が響くのが気になる、近隣の住人の音が気になるという場合は管理会社や大家さんに相談してみましょう。近隣に声掛けをするなど対策を行ってくれるかもしれません。
また、個人で工事をすることはできませんが、管理会社や大家さんが部屋に防音リフォームをするということはあります。
DIYでできる防音対策
それでは、DIYでできる防音対策を見ていきましょう。基本的に原状復帰できますので賃貸でもOKですよ。
壁の防音対策
まずは壁の防音対策。テレビや音楽を大音量で楽しみたい、楽器を演奏するという方は壁の防音対策がよいでしょう。
防音対策をする場合、「吸音」と「遮音」の両方が必要になります。
- 吸音:音を吸収して反射するのを防ぐ
- 遮音:空気中に伝わる音を遮断して外に音が漏れないようにする
ですから、吸音材と遮音シートの両方を壁に貼るのがよいでしょう。
貼る順番は気になる音によって異なります。
- 外からの音が気になる場合:吸音材を貼ってから遮音シートを貼る
- 室内の音が気になる場合:遮音シートを貼ってから吸音材を貼る
- 両方の音が気になる場合:吸音材、遮音シート、吸音材の順で貼る
というのがよいですよ。
簡単に取り付けられる吸音ボードもあるのでぜひ取り入れてみてください。
遮音シートと吸音材が一体になったタイプも。これなら取り付けが楽ですね。
この方はかなり本格的にDIYで防音壁を作られています。
石膏ボードは遮音性に優れているので、防音対策に活用されている方も多いですよ。
本格的に壁一面防音にしたいという方はラブリコを使用すれば原状復帰が楽です。
壁の防音対策の費用は数千円から数万円とかなり幅広いです。どこまで本格的に行うか、見た目も重視するかなどによって金額は変わってきますね。
窓の防音対策
外からの音が気になる場合や、自分の家の音漏れが気になる場合窓の防音対策をしましょう。
簡易的にできる防音対策には
- 防音テープ(隙間テープ)
- 防音シート
- 遮音カーテン
- 二重窓(二重サッシ、内窓)
などがあります。
<防音テープ>
窓の隙間を防ぎます。音が漏れたり入ってくるのを防止するほか、隙間風や虫の対策にも。
<防音シート>
窓ガラスに貼るシートです。はってはがせるので賃貸でもOK。結露対策にもなります。
<遮音カーテン>
遮音カーテンは製品によってかなり構造や特徴が異なります。遮音効果と吸音効果の両方が期待できるものも。デザインやサイズも豊富なのでぴったりなものを探してみてください。
カーテンと壁や窓の隙間ができないようにしっかり閉めておくことでより効果を感じられますよ。
こちらは遮音、吸音両方の効果があるタイプ。
リーズナブルに防音対策したい方はこちらもおすすめ。
こちらはお手持ちのカーテンに後付けできる裏地タイプです。
<二重窓>
きちんとした二重窓はもちろん工事が必要になりますが、ガラスではなくプラスチック段ボールやポリカーボネート中空板などを使った簡易的な二重窓ならDIYでも設置可能。簡単に付けられるキットもありますよ。
もちろん、防音だけでなく断熱効果も高まります!
DIYで二重窓を作る方法についてはこちらの記事をどうぞ。
ドアの防音対策
家族の生活音が気になる、トイレの音や洗濯機の音などが気になるという方はドアの防音対策を行ってみてください。
ドアの隙間をふさぐ
ドアには換気のために隙間が空いています。この隙間から音が漏れてしまうのでまずは隙間をふさいでみましょう。
こちらはドアの下の隙間用。
こちらは窓にも使えるタイプ。
ドアの内側にカーテンを設置
ドアの前にカーテンやロールスクリーンを設置し、ワンクッションおくという対策方法です。突っ張り棒などで設置すれば原状復帰もできますね。
こちらは防音カーテンですが間仕切りにも使えます。
こちらはマジックテープでしっかり止められる暖簾。保温効果も期待できます。
こちらは遮音効果のあるロールスクリーン。取り外しも簡単です。
ドアも壁と同じように遮音シート+吸音材を貼ることで防音性を高めることもできます。壁にも防音材を貼るのならドアも一緒に貼ってみてもよいですね。
床の防音対策
子どもの足音が響いていないか気になる、室内でヨガなどのスポーツをしたいという方は下の階に音が響かないよう、床の防音対策をしましょう。
床の防音対策としておすすめなのは防音マット。普通のカーペットやマットでも何も敷かないよりは下に音が響きにくくなりますが、防音マットを敷けばさらに効果が期待できます。
足音などのバタバタした音への対策をしたい場合、
- 厚みのあるマット
- 柔らかくクッション性のあるマット
を使用すると、足音による振動を軽減し防音効果が高まります。
防音効果のあるマットは様々な形、デザインがありますので使いやすいものを選んでみてください。
足音に特化した防音マットもありますよ。
床の防音対策はこちらの記事もどうぞ。
家具の配置でも防音対策できる!
隣の部屋に響く音を軽減させたいのなら、家具の配置一つでも変わってきます。
背の高い家具で遮音性アップ
背の高い家具があると、防音壁の代わりになり音を遮ってくれます。隣の家との境の壁や音漏れしたくない壁には背の高い家具を配置してみてください。家具の中に物が詰まっているとより効果的ですよ。
また、家具は壁にぴったりつけずに数センチ空けて置くことで空気の層ができより防音効果が高まります。
テレビやオーディオは壁から離す
テレビやオーディオなど音が出る電化製品は、隣の家との境になる壁には置かない方がよいでしょう。音が壁を伝ってどうしても音漏れしてしまうのです。
どうしても置かなくてはいけない場合は、壁から50cm以上離しておくようにするといいですよ。距離を取ると音が響きにくくなります。どうしても難しい場合はテレビの後ろにだけでも防音パネルを貼るといいですね。
まとめ
賃貸では本格的な防音工事はできませんが、DIYでの防音対策はできます。
壁、窓、ドア、床すべてDIYで対策が可能。簡易的な対策から本格的な対策まで様々あります。本格的な対策になるとその分費用に上がってしまいます。どのくらいしっかり防音したいのかを考えて対策してみてください。
トイレを防音対策したい方はこちらの記事もどうぞ。