防音ドアはどのくらい効果がある?価格も知りたい!
ピアノなどの楽器の音や生活音の音漏れが気になる時、防音ドアを検討している人も多いと思います。
防音ドアにはどのくらいの効果があるのでしょうか。防音ドアのメリットやデメリット、価格なども見ていきましょう。
防音ドアとは?
防音ドアとは文字通り、防音効果のあるドアのことです。通常のドアには使われていないゴムパッキンを使っているのが特徴です。
防音ドアの効果
通常、ドアには風を通すための隙間が空いています。必要な隙間ではあるのですが、この隙間から音が漏れてしまうんです。そのため防音ドアはゴムパッキンを使い、ドアと建具の間を完全に埋め、外に音が漏れるのを防ぎます。ドアの内部にも充填剤を入れ、音を外に通しにくくしたタイプもあります。
ですから、防音ドアには一定の効果があると言っていいでしょう。防音ドアの種類によって防音の効果は変わってきます。簡易的な防音ドアの場合は30dB程度の音を遮断。本格的なものなら55dB程度軽減できます。
音のdbの目安は以下の通りです。
0db | 無音 |
10db | |
20db | 無音室、雪の降る音 |
30db | 深夜の住宅地 |
40db | 住宅地、しとしとした雨 |
50db | 小声の会話、事務室、小鳥のさえずり、掃除機 |
60db | 目覚まし時計のベル、通常の音のテレビ・ラジオ |
70db | 大音量のテレビ・ラジオ、セミの鳴き声 |
80db | 地下鉄の車内、管楽器・弦楽器(バイオリン、ギターなど) |
90db | 大音量のステレオ、犬の鳴き声、ピアノ(~110) |
100db | カラオケ、ライブハウス |
110db | サックス、くしゃみ |
120db | トランペット |
掃除機の音と小鳥のさえずりが同じというのは意外ですよね。同じくらいのdbでも不快な音とそうでない音があるので一概に〇〇dbならうるさくない、とはいえません。
ピアノの音が気になって防音ドアにした場合・・・
簡易的な防音ドア(30db):60db(テレビの音)程度に
本格的な防音ドア(55db):35db(雨の音)程度に
音は軽減される、ということになります。
こんな検証をされている方もいます。
防音ドアを閉めると、
どれくらいトランペットの音は小さくなるのか?
フルトーンで検証してみました🎺 pic.twitter.com/i0LNGnw4Bb— Re:Coda (@ReCoda) January 24, 2021
防音ドアを閉めることでかなり音が軽減されますね。
ただし、ドア以外に窓、床、壁などから音が漏れていることがあります。例えば壁から音が漏れているのに、ドアだけ防音タイプに変えてもあまり効果は感じられないでしょう。まずはどこから音が漏れているのか見極めることが重要ですね。分かりにくい場合は業者に相談してみてもよいと思います。
どこに使われることが多い?
防音ドアは下記のような場所に設置されることが多いです。
- 楽器部屋
- オーディオルーム、シアタールーム
- 書斎
- 寝室
- 子供部屋
- トイレ
など。
自宅にスタジオ作った。一面防音壁/天井にガチ防音ドア2枚仕様。9月からドラム叩きまくります。 pic.twitter.com/xA6N2ZRpXN
— higejun jr. (@drummer_taka) August 10, 2022
これは追加で64マーン支払ったスチール防音ドアの重厚感です。
大声で叫んだりドラムを叩いたりしましたがひとりだったので防音性能は測定不能でした。 pic.twitter.com/8KeFyIBKLx— スロウ®︎ (@slowchestra) February 5, 2021
自室の作業部屋のドアを防音ドアに変更。
家の中の音がほとんど聞こえず、集中できて良い感じです。
なお、🐈が勝手にドアを開けるので、取っ手を縦方向にし、子供が集中タイムかどうか分かるように、赤/青の表示窓付き鍵を設置。
注) 防音効果を伝えるために、動画ではラベルのボレロが流れます。 pic.twitter.com/sQKQAo6Qnt— 福田敦史 / Aillis CTO (@fukumimi014) October 4, 2021
やはり楽器を演奏する方が多いようです。最近では在宅ワークの方も増えているので寝室や書斎を防音ドアにする人もいますよ。また、トイレに防音工事をする人も結構多いです。
防音ドアのメリット・デメリット
続いて、防音ドアのメリット・デメリットを見ていきましょう。
防音ドアのメリット
防音ドアのメリットは、「音が外に漏れるのを防ぐ」ということですね。音が外に漏れにくくなることでこんなメリットが得られる可能性があります。
- 楽器の練習が思いっきりできる
- 時間を気にせず音楽やビデオを楽しめる
- 仕事や作業に集中できる
- 騒音のご近所トラブルが回避できる
など。
防音ドアのデメリット
続いてはデメリット。デメリットは詳しく見ていきましょう。
費用が掛かる
防音ドアは一般的なドアに比べて価格が高いです。また、音が漏れないように調整をしなくてはいけないので、DIYではなく業者に依頼する必要があります。
防音ドアの価格については次の章で説明します。
ドアが重たい
ドアの内部に充填材が入っていると防音効果は高まりますが、その分ドアは重くなります。一般的なドアよりも開け閉めがしにくいので不便を感じるかもしれません。
小さなお子様や高齢の方がいる場合、挟まってしまう可能性などもあるため、特に注意が必要ですね。
種類が少ない
防音ドアは一般的なドアに比べるとかなり種類が少なくなります。自分のイメージするデザインや色がないという場合もあるので、デザインを重視したい人には不向きです。
ドアだけを防音しても効果がないというケースも
先ほどもお話した通り、ドアだけを防音ドアに変えても他の場所から音が漏れていることもあります。まずは音がどこから漏れているのか判断しましょう。
大音量で映画や音楽を楽しみたい、時間を気にせず楽器を演奏したいという方はドアだけでなく、壁などにも防音加工をした方がよいでしょう。
部屋全体の防音リフォームについてはこちらの記事もどうぞ
防音ドアの価格はどのくらい?
最後に防音ドアの価格を見ていきましょう。防音ドアの価格は、5万円程度~100万円以上(参考)と幅広いです。価格は性能によって大きく変わります。
生活音が気になるなら簡易タイプがリーズナブル!
10万円以下の安価な防音ドアは簡易防音ドアと呼ばれるものです。気密性を高め、音を遮る効果がありますが、ドア自体に防音性はありません。
遮音効果は30db程度ですが、テレビの音や日常会話などの生活音が気になるという方には十分効果を感じられるともいます。
充填剤が入っていないので重くなく、見た目は一般的なドアと変わらないというメリットも。
引き戸タイプもある?
簡易的な防音ドアには引き戸タイプもあります。引き戸は狭いスペースでも設置できる、段差がなくなるなどのメリットがありますが開閉のためにどうしても隙間が必要です。
防音タイプの引き戸もありますが、より高い防音性を期待するのなら開き戸タイプがよいでしょう。
音楽用に使うならより防音効果の高いタイプを
より高い防音効果を求めるのなら、防音効果の高い充填剤の入ったタイプがよいでしょう。費用は30万円前後から100万円以上になります。音楽用防音ドアと呼ばれれることもあります。特にドラムやトランペットなど音の響く楽器の練習をするのならしっかりした防音ドアがよいですね。
ドアと建具の隙間を防ぐのはもちろん、ドア本体に充填剤を入れ防音効果を高めています。ただし、高い防音効果を求めるのであればドアだけでなく部屋全体に防音対策を行う必要があります。
まとめ
防音ドアは、ドアと建具の隙間をなくし音漏れを防いでくれます。防音に一定の効果があります。
ただし、ドア以外からも音が漏れている場合はドアだけを交換しても思うような効果は得られないかもしれません。生活音がちょっと気になる程度ならドアの交換のみでもよいかもしれませんが、楽器やオーディオなどを思いっきり楽しみたい方は全体的に防音リフォームをすることをおすすめします。
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