
玄関ドアは大きく分けて引き戸・開き戸の2種類があります。新築やリフォームの際はどちらがいいのか迷われる方も多いのでは?
それぞれにメリット・デメリットがありますので一概にどちらがいいとは言えません。どちらのドアが自分の家には合っているのかを検討してみましょう。
引き戸のメリット・デメリット
玄関ドアが引き戸というと、ちょっと昔の日本家屋というイメージがあるかもしれません。が、現在は好んで玄関ドアを引き戸にする人も増えていますよ!
引き戸には種類がある
まずは引き戸の種類を見てみましょう。
- 引き違い戸:
2枚以上の戸が重なっていて、左右両方に開閉できるタイプ。襖のようなスタイル。 - 片引き戸:
片側の壁にドアをスライドさせて開閉するタイプ。省スペースで設置可能。基本的に戸は1枚だが2、3枚のドアが連動しているタイプも。 - 両開き戸(引き分け戸):
真ん中から左右にスライドさせるドア。間口はかなり広くなるが、その分スペースも必要。 - 折れ戸:
2枚以上の戸が折りたたみながらスライドするドア。狭いスペースでも設置可能。引き戸と開き戸の中間のような形状。
引き戸だけでもこれだけの種類があるので、スペースや使い方によってどのドアがいいのか検討してみてください。
引き戸のメリット
1,開け閉めしやすい
健康で元気な人は引き戸でも開き戸でも開けにくいと感じることはあまりないでしょう。が、体が不自由な方やお年寄り、子どもにとっては開き戸の開け閉めは難易度が高いです。
開き戸に比べて引き戸は自分は動かず、ドアを横にスライドするだけなので開け閉めがしやすいんですよ。
2,ドアを開けっぱなしにしやすい
引き戸の場合、押さえていなくてもドアを開けっぱなしにすることができます。ですから、車椅子やベビーカーなどで出入りがしやすいですね。荷物を運ぶ時も楽ですよ。
ドアを少しだけ開けて換気をする、ということも可能です。
3,玄関周りのスペースが不要
開き戸の場合、ドアを開閉するためのスペースが必要ですが、開き戸の場合は必要ありません。玄関前にスペースがない場合や、玄関周りに物が多い場合でも開け閉めに影響がないんです。入口の横まで駐車スペースにしたり、玄関前に鉢植えや置物を置いたりすることも可能です。
引き戸のデメリット
1,横にスペースが必要
引き戸は前後ではなく左右にドアがスライドするので、横にスペースが必要になります。最低でもドア2枚分はスペースを確保しなくてはいけません。
ですが、引き戸でも折れ戸の場合は省スペースで設置可能です。
2,断熱性・防犯性が劣る
最近では断熱性・防犯性が高い引き戸も増えています。ですが、開き戸に比べると開口部が広いので断熱性、防犯性は劣ってしまいますね。防犯性については、鍵を2つ付ける、防犯性の高い鍵にするなどで向上することは可能です。

開き戸のメリット・デメリット

現在、日本の玄関ドアで主流なのはやはり開き戸ですよね。開き戸のメリット・デメリットを考えて見ましょう。
開き戸のメリット
1,断熱性が高い
開き戸は、引き戸に比べて開口部が狭いことが多く、その分断熱性は高くなります。ドアとドア枠も開き戸の方がぴったりした構造になっているので隙間風も入りにくく、気密性に優れています。
気密性が高いので、もちろん防音性なども優れています。
2,防犯性が高い
ドアとドア枠の隙間が開きにくい構造になっているので、その分防犯性も高くなります。
3,デザインが豊富
最近では引き戸のデザインも増えてきてはいますが、やはり開き戸に比べると種類が少ないです。開き戸は豊富なデザインの中から選ぶことができますよ。
開き戸のデメリット
1,ドアの開け閉めが大変な場合も
繰り返しになりますが、普段は開き戸の開け閉めが大変と思うことは少ないかもしれません。ですが、ケガをした時、年を取った時、荷物をたくさん持っているときなどは開き戸の開け閉めが大変と思うこともあるでしょう。
2,ドアを開けっぱなしにしにくい
ドアストッパーなどを使えば開けておくことも可能ですが、引き戸に比べるとちょっと手間ですよね。また、「少しだけ開けておきたい」という時も調整が大変です。
玄関ドアは引き戸・開き戸どっちを選ぶべき?

今まで見てきたように引き戸、開き戸にはどちらもメリット、デメリットがあり、どちらが良いのかは人によって違います。引き戸、開き戸それぞれこんな方におすすめです。
引き戸がおすすめの方:
- 高齢の方、体が不自由な方が住んでいる、バリアフリーにしたい
- 荷物を運ぶことが多い
- 車椅子やベビーカーを使う
- 玄関ドアを開けて換気をしたい
- 玄関周りのスペースを有効利用したい
- 狭小住宅、玄関周りのスペースが狭い
開き戸がおすすめの方
- 断熱性を重視したい、高気密高断熱にしたい
- 防犯性を重視したい
- 騒音が気になるから防音性を重視したい
こうして箇条書きにしてみると引き戸が向いているお宅も多いのではないでしょうか。断熱性、防犯性を最重要視する方は開き戸がおすすめですが、そうではない方は引き戸も検討してみましょう。特に、バリアフリー化を考えている方には引き戸がおすすめです。引き戸にはさらに細かく種類があるので使いやすいものを選んでください。
玄関のバリアフリーリフォームについてはこちらの記事もどうぞ。


まとめ
引き戸と開き戸のメリット・デメリットを見てきました。玄関ドアとしては開き戸の方が主流ですが、最近は引き戸にする人も増えています。
バリアフリーなどの観点から見ると引き戸も人気が高いですね。引き戸というと少し古いイメージがあるかもしれませんが、最近は気密性や防犯性の高い引き戸も増えていますよ。ぜひ検討してみてください。
玄関ドアの交換リフォームについてはこちらをどうぞ。
