部屋に発生しやすい虫の種類!健康被害や退治方法もご紹介
きれいにしていても、掃除をしている時やふとした時に家で虫を発見するとドキッとしますよね。
やはり不快な気分になりますし、健康や家に被害がないのかも心配になります。部屋に発生する虫の種類は、あまり問題のない虫から、危険な虫までさまざま。
虫の種類によって対処方法、退治方法も違ってきますので、なんの虫なのか把握することが重要になってきますね。部屋に発生しやすい虫を紹介していきますので参考にしてみてください。
有害度の低い虫の種類
まずは有害度の低い虫の種類から見ていきましょう。健康被害はほとんどないですが、見た目が気持ち悪いという虫もいますよ。
紙魚(シミ)
画像 | こちら |
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色 | 灰褐色で銀色の光沢 |
形 | 平べったく、3本の長いしっぽがある |
大きさ | 8.0mm~10.0mm |
生息地域 | 日本全国 |
発生しやすい時期 | 梅雨~夏 |
好物 | 紙、糊、ホコリ、フケ、虫の死骸など |
よくいる場所 | 本棚、クローゼット、段ボールの近く、壁紙の隙間や割れ目 |
駆除方法 | 害虫用スプレー、アロマオイルなど |
紙魚(シミ)は見た目が気持ち悪いのですが、健康被害はありません。紙や衣類などを食べることもあるのですが、被害が大きくなることは稀。意外にも有害度は低い虫です。
部屋だけでなくトイレなどで見かけることもあります。
ハサミムシ
画像 | こちら |
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色 | 暗褐色や赤褐色 |
形 | 尾がはさみのような形 |
大きさ | 15mm~30mm |
生息地域 | 日本全国 |
発生しやすい時期 | 4月~10月 |
好物 | 小さい虫、虫の卵、ゴミ |
よくいる場所 | 外壁、雨戸、床下 |
駆除方法 | 庭の虫用の殺虫剤 |
ハサミムシは見た目が気持ち悪いのですが、実は大きな害はありません。ハサミに毒もないので挟まれても大ごとにはならないのです。
小さい虫を食べてくれるので益虫だと考える人もいるんですよ。
基本的には家の周辺で見かける虫ですが、まれに室内に入ってくることもあります。
ゲジ(蚰蜒)
画像 | こちら |
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色 | 灰黄色で背中に灰緑色の3本の縦じま |
形 | 触覚があり、細長い足がたくさんある |
大きさ | 20~30mm |
生息地域 | 日本全国 |
発生しやすい時期 | 春から秋にかけて |
好物 | ゴキブリ、蛾、白アリ、クモ |
よくいる場所 | トイレ、風呂、床下、部屋 |
駆除方法 | 侵入防止剤で事前に防ぐ |
通称ゲジゲジです。ムカデの仲間ですが、毒はなく噛むこともほとんどありません。細菌や病原菌を媒介することもないので安全な虫なのです。
じつはゴキブリやシロアリなどを食べてくれるので益虫といってもいいのですが、見た目の気持ち悪さから害虫扱いされてしまうことが多いんです。
部屋でも見かけますが、トイレや風呂に発生することが多いです。
クロバネキノコバエ
画像 | こちら |
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色 | 黒 羽は透明または褐色 |
形 | 手足が長く羽根が大きい |
大きさ | 1~10mm |
生息地域 | 北海道,秋田県,宮城県,群馬県,神奈川県、兵庫県 |
発生しやすい時期 | 夏 |
好物 | 不明 |
よくいる場所 | 窓、ドア、エアコンの室外機 |
駆除方法 | 殺虫スプレー |
世界で2,400種類が確認されていますが、実際は5000-10000種いると考えられています。
基本的に人体に害はありませんが、農作物などを荒らすので害虫として扱われているんですよ。夜明けから午前中に大量発生し、室内に入ってくることも。
有害度が中程度の虫の種類
続いて、健康や家に被害を与えるなど有害になる虫の種類を紹介していきます。
キクイムシ
画像 | 成虫、幼虫 |
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色 | 暗赤褐色 |
形 | 胴が長め |
大きさ | 3.0mm~7.0mm |
生息地域 | 日本全国 |
発生しやすい時期 | 通年 |
好物 | 木材 |
よくいる場所 | 柱、壁、木製家具、フローリング、屋根裏など |
駆除方法 | 殺虫スプレー |
キクイムシは名前の通り、木を食べる虫です。人体に健康被害はありませんが、家や家具がを食べてしまいます。
木材に小さな穴が開いていて、木くずが落ちていたらキクイムシに食われたあとかもしれませんので早めに対処しましょう。
カツオブシムシ
画像 | 成虫、幼虫 |
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色 | 茶系でヒョウ柄のような模様or黒 |
形 | 幼虫も成虫も毛に覆われている |
大きさ | 2.5mm~3.0mm |
生息地域 | 日本全国 |
発生しやすい時期 | 通年 |
好物 | 幼虫:衣類などの繊維、成虫:花の蜜 |
よくいる場所 | タンス、クローゼット、カーペットなど |
駆除方法 | 防虫剤、燻煙剤 |
カツオブシムシは茶系のヒメカツオブシムシと真っ黒のメマルカツオブシムシの2種類が日本に多く生息しています。どちらも成虫は無害ですが、幼虫は繊維を食べるので衣類やカーペットなどに穴が開いてしまうことがあります。
幼虫の駆除は難しいので、燻煙剤で成虫を追い出したり、衣類に虫がつかないように防虫剤をいれるなどの予防策が大切です。
イガ・コイガ
画像 | イガ(成虫、幼虫)、コイガ(成虫、幼虫) |
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色 | 淡黄白色で頭部は黒色 |
形 | 幼虫:芋虫のような形、成虫:羽が長い |
大きさ | 幼虫:5.0~6.0mm、成虫:6.0~7.0mm |
生息地域 | 日本全国 |
発生しやすい時期 | 5月~9月 |
好物 | 動物性の繊維、動物性の食品 |
よくいる場所 | タンス、クローゼット、カーペットなど |
駆除方法 | 防虫剤、燻煙剤 |
イガやコイガもカツオブシムシと同様、成虫に害はなく、幼虫が繊維を食べます。イガは動物性の繊維しか食べませんが、コイガは動物性、植物性、化学繊維まで食べることがあるんですよ。
タンスやクローゼットの奥に入り込んでしまうので見つけるのは困難。知らない間にたくさん穴が開いていたというケースが多いです。こちらも防虫剤や燻煙剤で事前に予防することが重要です。
ヤスデ
画像 | こちら |
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色 | 黒、茶、赤など種類によって異なる |
形 | ムカデのような形 |
大きさ | 20mm~80mm |
生息地域 | 日本全国 |
発生しやすい時期 | 3月~10月 |
好物 | 腐葉土、枯れ葉、菌類 |
よくいる場所 | 土の中、石の下など |
駆除方法 | 家の周りに庭の虫用の殺虫剤を撒き、室内の侵入を防ぐ |
ムカデに似ていますが、ムカデのように毒はありません。日本で多くみられるのは体が黒くて足が赤っぽいヤケヤスデです。基本的には外に生息していますが、まれに室内に入ってくることがあります。
体から「臭液」という刺激臭のある液体を出すことも。衣類などが汚れたり、皮膚が荒れてれてしまうことがあります。
すぐに退治したい有害度の高い虫の種類
最後に、見かけたら注意したい有害度の高い虫の種類をご紹介します。
シバンムシ(死番虫)
画像 | 成虫、幼虫 |
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色 | 成虫:茶色、幼虫:白 |
形 | 成虫:触覚が長い。カブトムシやカナブンに似ている。幼虫:Cの字に体を曲げている |
大きさ | 成虫:2.0mm~3.0mm、幼虫:0.3~4.0mm |
生息地域 | 日本全国 |
発生しやすい時期 | 通年 |
好物 | 畳、木材、本、乾燥した食品、煙草の葉など |
よくいる場所 | 木材、本棚、台所など |
駆除方法 | 家の周りに庭の虫用の殺虫剤を撒き、室内の侵入を防ぐ |
シバンムシは世界で2,000種類、日本でも60種類いるといわれています。ですが日本で問題になるのは「タバコシバンムシ」と「ジンサンシバンムシ」が多いです。
タバコシバンムシは畳を食べ、ジンサンシバンムシは本や木材などを食べます。特に畳に発生すると増え続け、駆除が難しくなります。さらに、このあとご紹介するシバンムシアリガタバチの発生にもつながってしまうので早めの駆除が重要です。
家の中でシバンムシを発見したら発生源を捨ててしまうのが何より一番重要ですよ!
シバンムシアリガタバチ
画像 | こちら |
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色 | 茶色 |
形 | アリの形をしたハチ |
大きさ | 1.5mm~2.0mm |
生息地域 | 本州、四国、九州 |
発生しやすい時期 | 春から秋 |
好物 | シバンムシ |
よくいる場所 | 木材、本棚、台所など(シバンムシのいるところ) |
駆除方法 | スプレータイプの殺虫剤、燻煙剤 |
シバンムシアリガタバチはシバンムシの幼虫に寄生するハチです。体長は1~2mmと小さく、アリのような形をしていますがハチの一種なんです。
小さなハチですが、毒針があり、腫れやかゆみを引き起こします。最悪の場合アナフィラキシーショックを引き起こす可能性もありますので注意しなくてはいけません。
シバンムシアリガタバチを駆除するには、シバンムシを駆除しなくてはいけません。どちらもスプレータイプの殺虫剤や燻煙剤で駆除できますので見かけたら早めに退治しましょう。
チャタテムシ
画像 | こちら |
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色 | 白、茶色 |
形 | アリに似ている |
大きさ | 1.0mm~2.0mm |
生息地域 | 日本全国 |
発生しやすい時期 | 梅雨から夏 |
好物 | カビ、ホコリ、食べ物のカス、壁紙の糊など |
よくいる場所 | 本棚、畳、段ボール、押入れ、台所 |
駆除方法 | スプレータイプの殺虫剤 |
チャタテムシは湿気とホコリを好みます。チャタテムシの駆除には殺虫剤が効果的ですが、除湿や掃除をすることが何より重要になります。
チャタテムシ自体はじつは健康被害を与えないのですが、ツメダニの餌になるので注意が必要なんです。ツメダニは人を刺し、刺されると強い痒みが1週間ほど続いてしまうんですよ。
また、チャタテムシやツメダニの死骸を吸い込むとアレルギーを発症してしまうこともあります。ですから、チャタテムシを見かけたら早めの駆除を心がけましょう。
シロアリ
画像 | こちら |
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色 | 白、オレンジ、黒 |
形 | アリの形 |
大きさ | 3.5mm~11.0mm |
生息地域 | 日本全国 |
発生しやすい時期 | 通年 |
好物 | 木材 |
よくいる場所 | 壁や床 |
駆除方法 | 専用のシロアリ駆除剤 |
シロアリはガラスと陶器以外は何でも食べてしまうため、家を食べる虫としても知られています。見つけたらすぐに駆除をしましょう。専用の駆除剤がありますが、大量発生している場合は業者に見てもらった方が安心です。
シロアリという名前ですがオレンジ色や黒の種類もいるので要注意です。
シロアリが家の木材に穴をあけるとそこからカビが発生しやすくなり、喘息を引き起こすことがあります。また、家の基盤を食べてしまうと耐震性が弱まってしまいます。
まとめ
部屋に発生する虫の種類と被害や駆除方法を見てきました。
虫を発生させないようにするためには当たり前ですが、掃除が何より重要です。ほこりやカビなどを好む虫はたくさんいますからね。発生している虫を駆除したら、再度発生しないように徹底的に掃除をしましょう。湿度を見直してみるのもいいですよ。
虫の駆除方法についてはこちらの記事をご覧ください。
今回の記事ではゴキブリは取り上げていませんが、ゴキブリは部屋に入れないのが重要になってきます。侵入ルートを塞ぐだけで一気に見かけなくなるのでゴキブリで悩んでいるならこちらの記事も参考に。
また今回は部屋に発生しやすい虫について見てきましたが、水廻りで発生しやすい虫もいます。そういった虫が部屋に移動してきた可能性もあります。詳しくはこちらの記事をご覧ください。