全面リフォーム

【スケルトンリフォームのメリットとデメリット】建て替えとどちらがいいの?

家を建てて年数が過ぎると、老朽化や使いづらさが気になってきますよね。

家全体のリフォームを行うか建て替えをするか迷っている方は、「スケルトンリフォーム」を検討してみてはいかがでしょうか。家の骨組み以外を全て新しく作り変えるので、建て替えをしなくても新築同様になる手法です。

「我が家でもスケルトンリフォームできるの?」

「わざわざ骨組みだけ残すなんて、建て替えた方が早いんじゃ…。」

そんな疑問にお答えすべく、今回は、戸建てのスケルトンリフォームのメリットとデメリット、建て替えとどちらがいいのかの判断基準を解説いたします!

スケルトンリフォームと建て替えの違い

スケルトンリフォームも建て替えも内外装が全て新しくなるため、出来上がった後の体感的にはどちらも新築だと感じられます。スケルトンリフォームと建て替えの大きな違いは、「建物の骨組みを残すか壊すか」です。

スケルトンリフォーム:

建物の基礎や構造部分(梁や柱)を残して解体し、新たに作り直すことを言います。骨組み以外の部分を全て壊す場合と、骨組みと外壁は残して床や内壁、天井などを壊す内部スケルトンがあります。

建て替え:

構造部分や基礎を含む建物全体を解体し、更地にした後に建物を新築することを言います。

スケルトンリフォームのメリットデメリット

まずはスケルトンリフォームのメリットとデメリットを見ていきましょう!

<メリット>

1,コストが抑えられる

基礎や構造部分に問題がなければ、それらを新築しなくて済むので建て替えよりコストを抑えることができます。外壁も残す内装スケルトンであれば、更に経済的です。

2,税金がかからない

家を新築する際にかかる不動産取得税、都市計画税、登録免許税などが発生しません。ただし増築する場合は固定資産税が追加になる場合があります。

3,廃棄物が少ない

基礎や構造物の取り壊しがない分、解体の際に出る廃棄物が少なくて済みます。処分費用が抑えられる上、環境にも良いという利点があります。

4,減税措置や補助金が受けられる

自治体によっては、リフォーム費用を補助してくれる制度があったり、減税が受けられたりするところがあります。お住いの地域の情報を確認してみましょう。

5,家の面影を残すことができる

柱や梁などはそのまま残るため、家族の思い出が詰まった家の面影を新しい家に引き継ぐことができます。

<デメリット>

1,費用が追加になる場合も

解体した際に基礎や構造部分に問題があった場合、補修費用が必要となります。

工事前に想定していた金額よりも工事費が上がる場合があるので余裕をもって予算を組みましょう。建て替えの場合はこちらから何かを追加しない場合、費用が上がることは基本的にありません。

2,自由度が少なくなる

2×4(ツーバイフォー)工法プレハブ工法で建てられた住宅は抜けない壁や柱が多いです。そのため、間取り変更に制限が出る場合も。スケルトンというと完全に自由なイメージがありますが、建て替えと比べると自由度は低くなります。間取り変更を希望する場合は、どこまで可能か事前に確認しておきましょう。

3,工事店の技術力が必要

基礎や構造部の傷み具合を判断して、どの部分を残すか、どこにどんな補修が必要かを判断しなければいけません。工事を行う業者の知識と技術力が必要となります。これは自分たちではどうしようもないので信頼できる業者を見つけるしかないですね。

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建て替えのメリットとデメリット

続いて、建て替えのメリットとデメリットです。

<メリット>

1,自由度が高い

住宅を一から作り直すため、工法や間取りを自由に決めることができます。建築法に従ってさえいれば制限はありません。

2,地震対策がしやすい

軟弱地盤などである場合、一度更地に戻す建て替えの方が地盤改良しやすいと言えます。構造の補強はスケルトンでも可能ですが、基礎や地盤に手を入れやすいのは大きなメリットと言えます。

<デメリット>

1,登記の手間が発生

既存の建物を取り壊した際の「滅失登記」、新築時の「表示登記」と「保存登記」が必要であり、手続きの手間がかかります。

2,税金がかかる

家を新築する際の不動産取得税、固定資産税、都市計画税、登録免許税などが発生します。

3,廃棄物が多い

スケルトンリフォームと比較して、基礎や構造部分の廃棄物が発生するため、処分費用がその分上乗せされます。

4,法律上の制限がかかる可能性

建築基準法では「接道義務」が定められており、幅4m(場所によっては6m)以上の道路に2m以上接した土地でなければ住宅を建てることはできません。

ですが、建築基準法制定以前の建物の場合、この基準を満たしていない建物があります。この基準を満たしていない場合、一度建物を壊すと新たに建物を建てられないため、建て替えはできません。

敷地に接している道路が4m未満でも、道路の中心から2mの位置まで敷地を後退(セットバック)させれば、建て替えをすることができます。ただし、セットバックした部分には建物を建てることができないので、家が小さくなる可能性がある、というのが大きなデメリットになり得ます。

「接道義務」「セットバック」について詳細はこちら:知っておきたい土地の基本 建て替えできない土地に注意!

我が家はどちらを選ぶべき?

スケルトンリフォームがいいのか、建て替えがいいのかは家によって異なります。どちらがいいとは一概に言えないんですね。

スケルトンリフォームと建て替えのメリット・デメリットをまとめると以下の通りです。

スケルトンリフォーム 建て替え
メリット 費用が抑えられる
家の面影を残すことができる
自由度が高い
耐震対策がしやすい
デメリット 追加の工事が発生になることもある
自由度が建て替えに比べて低め
工事店の知識・技術が重要
登記などの手間が掛かる
費用が高くなる
法律上の制限がかかる場合も

これを踏まえた上で、以下のようにおすすめが変わってきます。

建物の構造部分に問題がなく、元の家の面影を残したい、費用を少しでも抑えたい、建物の廃棄物を少しでも減らしたい、法律上建て替えができない…という場合はスケルトンリフォームがいいでしょう。

一方で、建物の構造部分に補修が必要、大幅な間取り変更を希望、法律上の制約も特にない…という場合は建て替えの方がおすすめです。

まずはスケルトンリフォームを検討してみて費用がかさみそうなら建て替えに、というのもありですね。

まとめ

きれいで使いやすく、かつ安全な我が家になれば言うことありません。そのために建て替えとスケルトンリフォームのどちらが適切かは、家の状況やご家族の希望により異なります。総合的にスケルトンリフォームの方が安く抑えられますので、迷っているのならまずはスケルトンリフォームを検討してみるのが良いと思います。

建て替えかスケルトンリフォームか、リフォームならどこまで残すか、どこを補強するかを見極め判断するのは至難の業です。だからこそ工事を行う業者の腕の見せ所であるとも言えます。実績豊富な信頼できるパートナーを見つけて、理想のわが家を手に入れましょう!

戸建ての全面リフォームの費用についてはこちらを参考にしてみてください。

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