内窓(二重サッシ)とペアガラスの違いって?特徴と導入事例をご紹介!
外の気温に左右されず年中快適に過ごせる家にするには、開口部である窓の断熱性能が重要です。
断熱性の高い窓といえば、「二重サッシ(内窓、二重窓)」や「ペアガラス(複層ガラス)」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。でも違いやそれぞれの特徴については、あまり知られていないかもしれません。
より断熱性が高いのはどっち?選び方の基準は?という疑問に答えるべく、特徴や価格の違い、実際に導入した事例をまとめました。窓の断熱性を高めたい!と考えている方は参考にしてみてください。
内窓とペアガラスの違い
まずは、内窓、ペアガラスとはどんなものなのか見ていきましょう。
構造
内窓(二重窓、二重サッシ):
窓枠の中に外窓と内窓の2つのサッシが設置されているもの。通常の窓の内側に内窓を設置する方法もあります。
ペアガラス(複層ガラス)※:
2枚のガラスの間に中間層を設けたガラス。中間層には乾燥空気や、空気より熱が伝わりにくいアルゴンガスを封入しているもの、真空状態にしているものなどがあります。
内窓というのは窓の仕組みのこと。ペアガラスはガラスの種類です。よく比べられることがある2つですが、指しているものが窓の仕組みとガラスの種類で全く別物。なので内窓のガラスをペアガラスにする、ということもできます。
引用元:桜田工業株式会社
効果の違い
内窓
サッシが2つあるので断熱性が高く、遮熱効果もあるので寒さだけでなく、暑さ対策にも効果的です。窓だけでなくサッシの結露対策にも。
また、防音、防犯の効果も期待できますよ。防音ガラス、防犯ガラスなど使用するガラスによって効果もまた変わってきます。(ペアガラスを選ぶこともできます)
内窓の効果についてはこちらの記事で詳しくご紹介しています。
内窓の種類についてはこちら
メリットの多い内窓ですが、サッシが2つあるので開け閉めに手間がかかる、というのはデメリットになりますね。また、基本的に引き違い窓にしか設置することができません。
ペアガラス
断熱に効果があります。防音材の入ったもの、アルゴンガスが入ったものを選べば防音、遮音などの効果も期待できますよ。
ですが、内窓に比べると効果は薄いです。また、断熱効果があるのはガラス部分のみなのでガラスは大丈夫でもサッシに結露ができてしまうこともあります。
ペアガラスの特徴について詳細はこちらの記事をどうぞ。
https://home-renovation.jp/window-pair-glass-change-500
デザインで選ぶならどっち?
内窓の場合、インテリア性を考慮して様々なフレーム素材から選べる製品も多くあります。内窓を付けると雰囲気が一気に変わりますからね。
内窓インプラスの施工をしました!
断熱効果で暖房費削減!1ヶ所付けたらとても良かったので全室付ける!という方も珍しくありません。今回は和紙調ガラスと組子で和障子風にしました
寒さ対策でお悩みの方はぜひご相談ください♪#インプラス #内窓 #二重窓 #マドリエ羽田 #大田区 pic.twitter.com/MdgEHgBZ2c— 株式会社小田川トーヨー住器【マドリエ羽田】 (@odagawatfc) February 6, 2020
ペアガラスにもすりガラス加工や柄のはいった製品があります。
【福井 某ビルにて】営業K
福井県で見かけたガラスです。
白い木が重なりあったデザインが施されていますね!こちらは見たところ、複層ガラス(ペアガラス)になっているようです。
断熱性に優れた複層ガラスに、デザイン性を付加した高機能のガラスですね◎ pic.twitter.com/anX5sw2LTh
— 三芝硝材株式会社 (@sanshiba0829) August 4, 2021
デザインで選ぶとどちらがいいのかというのは好みになってしまいますが、どちらもデザイン性に優れた商品はありますよ。ただ内窓の場合サッシが二重になるので、スッキリ見せたいという方はペアガラスの方が良さそうです。
リフォーム方法や費用はどう違う?
続いてリフォーム方法、費用について見ていきましょう。
内窓のリフォーム方法
内窓のリフォームは
- 既存の窓枠の内側に窓を取り付ける
- ふかし枠を付けて内窓を取り付ける
という2種類の方法があります。
既存の窓枠に奥行きがない場合、窓枠の四方にふかし枠という枠を取り付けて内窓を設置します。ふかし枠が必要かどうかはリフォーム会社に相談してみてください。
一箇所の工事でしたらそれほど大変ではありませんが、家中の窓を二重窓にするとなると費用も時間もかかってしまいます。
内窓はどこの窓にでも取り付けられるという訳ではありません。設置できるのは基本的に引き違い窓です。内側や外側に大きく開くような窓(すべり出し窓)の場合内窓は設置できません。
原状復帰できる内窓なら賃貸でも!
窓は共用部なのでガラス・サッシの入れ替えはできないことが多いです。ですからペアガラスに変更することはできませんが、内窓ならDIYで出来る原状復帰可能なものもあります。大家さんに相談して設置してみるものありだと思いますよ。
ペアガラスのリフォーム方法
ペアガラスに交換するリフォームは
- ガラスのみ交換
- ガラスと障子を交換
- サッシ枠ごと交換
という3種類があります。障子というと分かりにくいですが、ガラスが入っている可動部分のこと。(額縁と言うと通じやすいかも?)ペアガラスはサイズさえ合えばどこの窓でも交換することが可能です。
内窓もペアガラスもサッシをそのまま使用する場合は1時間程度、サッシごと交換する場合は半日程度かかります。
内窓・ペアガラスのリフォーム事例
最後に内窓やペアガラスにリフォームした事例をご紹介します。参考にしてみてください。
内窓の事例
内窓を設置したリフォーム事例をご紹介します。
窓枠内にインナーサッシを設置して圧迫感なし!|クローバーホーム
施工期間:1日
費用:10万円~
結露を起こしていた窓に内窓をつけて対策しました。既存の窓枠内にはめ込むタイプのため、出っ張りもなくスッキリした印象です。
施工期間:2時間
費用:不明
結露や窓からの冷気に加えて騒音にも悩んでいましたが、内窓を付けてすっきり解消しました!
施工期間:半日
費用:不明
内窓を付けたことでひどい結露が解消し、冷暖房の効きがよくなりました。外の音も聞こえなくなり、防音効果も実感しています。
ペアガラスの事例
窓をペアガラスに変更したリフォーム事例をご紹介します。
施主の体験談あり!アレルギー対策に真空ペアガラス導入|窓工房
施工期間:1時間
費用:不明
真空ガラスにしてから、ひどかった結露が激減!毎日の窓拭きから解放されて、とても満足しているとのことでした。
施工期間:1時間半
費用:不明
家中の窓をペアガラスにして、結露だけでなく温度のバリアフリーも実現しました。快適で過ごしやすく、憂鬱な気持ちもなくなりました。
施工期間:2時間
費用:18万円
8枚が連なる大きな掃き出し窓をペアガラスに変更。窓が大きいほどより効果が実感できます。低予算で結露対策が実現しました。
まとめ
断熱効果の高い内窓とペアガラスですが、それぞれに特徴がありますよ。特徴をまとめると以下の通りになります。
内窓 |
ペアガラス |
|
構造 |
窓枠の中に2つのサッシ | 1つのサッシに2枚のガラス |
機能 |
遮熱・断熱・防音・防犯 | 断熱 |
リフォーム方法 |
内窓の設置/窓枠ごと取替 | ガラスの入替/ガラスと障子を交換/サッシごと取替 |
設置できる窓 |
基本的に引き違い窓のみ | サイズがあればどの窓でも可能 |
費用の目安 |
8~15万円 | 8,000円~10万円 |
機能性の高さでいえば二重サッシですが、必ずしも二重サッシがいいという訳ではありません。メリットデメリットを比べてどちらがいいのか判断してみてくださいね。