薪ストーブの臭いが気になる・・・近隣トラブルを防ぐ煙対策と臭い場合の対処法
独特の雰囲気がありおしゃれで、家中が暖かくなる薪ストーブ。
憧れる人も多いと思いますが、導入までには薪の確保や置き場所など考えることがたくさんありますよね。煙の臭いもその1つではないでしょうか。臭いはご近所トラブルにもなりかねません。
今回は臭いを出さないための対処方法と、また近隣の薪ストーブの臭いが気になる場合にどうすればいいのか見ていきましょう。
薪ストーブの煙の臭いは近隣の迷惑になる?
『近隣の薪ストーブの煙が臭い!』『困っている』という声はネット上で多く見かけます。
寒くなって来て、近所の家が薪ストーブ使い始めた。
凄い臭いとたまに白煙。お陰で、風向きによってはちょっと天気が良い日でも窓開けられないし、洗濯物も干せない。
住宅街で薪ストーブなんて、公害でしかない…— ムササビ商事 (@musasabi_shoji) November 12, 2023
今年もこの時期がやって参りました!
煙臭いんですよね、薪ストーブ😩
近所に割とあって、どのお家かわからないけど、ほんと迷惑ー
洗濯物外に干せないし薪ストーブ滅べ!!!!!!!!
— すみれこ (@Lady_Creta) November 10, 2023
住宅街でやる趣味じゃない
周りへの配慮、思いやり、これをやったらお隣さん迷惑に思うかしら?などの想像が出来ない人があまりにも増えている
家を買ったら何をやっても良いと言う人が増えまくっている
どれだけうるさくて煙臭いだろう…😢#薪ストーブ https://t.co/73qWZpkFPL— STOP!野焼き! 減らそう! 見直そう! (@mkkrdhikpyms2k1) October 28, 2023
近所で薪ストーブを使っている人がいると、やはり臭いが気になるという口コミを多く見かけました。
ですが、薪ストーブの使い方によって煙や臭いを軽減することができます。
どこかの家で薪ストーブの試運転してるな
かなり臭い不完全燃焼させ過ぎかも— 増田国明 (@damtjj) November 3, 2023
薪ストーブ=煙臭い、というイメージがある人も多いかもしれません。ですが実は適切に使えば煙はほとんど出ないのです。着火時には少し煙が出ますが、火が安定すれば煙は出なくなります。
こんな声も。
薪ストーブの悪臭で健康被害です。
薪ストーブの家は多々ある地区ですが、新しい物件は匂いはしません。
古い物件で昔ながらの薪ストーブの家から悪臭がします。参照元:yahoo知恵袋
この方は新しい薪ストーブは気にならないけれど古い薪ストーブの臭いがひどいと感じられています。
薪ストーブで煙が出てしまうのは薪ストーブの性能や焚き付け方に原因がある場合が多いです。
薪ストーブの臭いがひどくなる原因
薪ストーブの煙の臭いがひどい場合、不完全燃焼をしていることが多いです。
不完全燃焼の原因は
- 湿った薪を使用している
- 二次燃焼をしない古い薪ストーブを使用している
- 薪が大きすぎる
- 薪が多すぎる
など。
不完全燃焼以外の煙や臭いの原因は
- 本体や煙突の掃除・メンテナンスをきちんとしていない
- 薪以外の物を燃やしている
- 施工不良
- 煙突の位置が悪い
- 低性能な薪ストーブを使っている
などがありますよ。逆にいうと、原因を取り除けは煙は最小限になり、トラブルも少なくなるんです。
次の章で煙と臭いの対策を見ていきましょう。
とはいっても着火時に多少の煙は出ます。煙にはタールやヤニなども含まれるので少量の煙でも気になるという人も中にはいるということも頭に入れて置きましょう。
煙と臭いの対策方法!
薪ストーブの煙や臭いは対策をすることで軽減できます。対策方法を見ていきましょう。
設置前の対策方法
薪ストーブに詳しい専門業者に依頼する
薪ストーブを設置する際は専門業者にしっかり相談の上、設置しましょう。薪ストーブに詳しいプロに依頼することで施工不良を防ぐ可能性が高くなります。
DIYや大工さんなどでも薪ストーブを設置することはできますが、設置の数では専門業者に及ばないでしょう。慣れた専門業者なら不具合が出た時の対処も安心ですよね。
煙の少ない薪ストーブを選ぶ
薪ストーブは昔からあるストーブです。長く使えるストーブもありますが、年々性能は良くなっています。古い薪ストーブを使用していると暖まり方には違いがなくても煙の量に違いが出ることがあるんですよ。
煙の少なさにこだわるのなら燃焼方式をしっかり選ぶようにしましょう。
燃焼方式は
- 触媒方式:フィルターのようなもので不純物を再燃焼させる
- 非触媒方式:空気の取り入れ方を操作して不完全燃焼を減らす
- 触媒&非触媒方式:触媒方式と非触媒方式の両方を取り入れた方式
の3種類があります。煙の少なさは
触媒&非触媒方式>触媒方式>非触媒方式
の順になります。煙の量と臭いを抑えたいのなら触媒&非触媒方式もしくは触媒方式がおすすめです。
薪ストーブの種類についてはこちらの記事をどうぞ。
煙突の施工にも注意する
煙の量や臭いの対策をするにはストーブ本体だけでなく、煙突もしっかり考えて設置しましょう。
煙突はまっすぐ高く伸ばすことで熱いままで排気でき、ススや付着物を減らすことができます。
また薪ストーブを使用する秋から春にかけての風向きを考慮し、煙が発生した際にどのように流れていくのかも考えて設置場所を決めましょう。近所の家の窓などにかからないように考慮します。
設置をプロに任せると配置場所などの相談ができますよ!
ご近所に薪ストーブを導入することを伝えておく
薪ストーブや煙突の位置も決まったら、事前にご近所に知らせておくことをおすすめします。
何の連絡もなく突然煙が出たらびっくりする方もいるかもしれませんしね。
またご近所に呼吸器系の病気など煙に弱い方が住んでいる可能性もあります。場合によっては設置を諦めることになってしまうかもしれませんが健康被害に及ばないよう、事前に確認を取っておくとよいですよ。
設置後の対策方法
しっかり乾燥させた薪を使用する
まずは薪をしっかり乾燥させること。湿った薪は不完全燃焼の原因になり、臭いが発生することがあります。
薪を乾燥させるにはしっかりした保管場所が必要です。外などに保管していると湿ってしまったり、放火の原因になる可能性もあるので避けましょう。薪の保管方法に関してはこちら。
また、薪以外の物を燃やすと人体にとって有害なガスが発生することがあります。ゴミや段ボールなどを燃やしていけないのはもちろん、木材でも農薬が付着した樹木や建築廃材等などは塗料などの薬品を含む場合があるので避けましょう。
薪を近所でもらうという場合は注意した方が良いかもしれません。
薪の量や大きさに注意する
薪の量が多すぎたり、大きすぎたりすると燃焼する時の酸素が不足し、不完全燃焼を起こしてしまいます。
最適な薪の量を保つためには薪を補給するタイミングが重要。
薪は下記のように燃焼していきます。
- 点火してだんだん炎が大きくなる
- 温度が上昇し、炎の最盛期になる
- だんだん火の勢いが落ち、減衰期になる
- 白く灰になり燃え落ちる
薪を追加するタイミングは③です。②のタイミングで薪を追加すると酸素が不足して不完全燃焼になってしまうので火の勢いが落ちてから追加するようにしましょう。
薪の正しい炊き方は動画なども参考にしてみてください。
薪は長さはストーブの大きさに合わせ、太さは周長30cm(参考)ほどのものを使用しましょう。思ったよりも細く感じるかもしれませんが太すぎる薪は乾燥しているようで乾燥していない、ということもあります。
太すぎる場合は割って小さくしてから使用しましょう。
薪を割る音が近隣の迷惑になってしまうことも。薪割りを自分で行う場合は時間などに注意しましょう。
点火する時間を考慮する
薪ストーブはどうしても点火する時に煙が出ます。近隣の人が窓を開けたり、洗濯物を干したりする時間に点火しないようにしましょう。早朝など近隣の方が活動する前に点火をするのがベストですね。
設置前にご近所に連絡をするのなら、何時頃に窓を開けたり洗濯物を干したりするのか伺ってみてもよいと思います。
定期的にメンテナンスを行う
薪ストーブは1シーズンに1回、本体と煙突の掃除とメンテナンスが推奨されています。
1シーズン使用すればどうしてもススなどで汚れてしまいます。煙道火災の予防にもなりますので掃除はきちんと行いましょう。またプロに点検してもらうことでベストな状態で使い続けることができます。
近隣の臭いが気になったら苦情を言ってもいい?対処法は?
近隣の薪ストーブの煙や臭いが気になる場合はどうしたらよいのでしょうか。
臭いを訴える場合は
- 薪ストーブを使用している家に直接言う
- 町内会に連絡し注意してもらう
- 地元の消防団、消防署に相談する
- 役所に相談する
- 弁護士を立てる
などの方法があります。間違った使い方をしている可能性もありますので、まずは直接話してみて、どんな使い方をしているのか聞いてみるのが良いと思います。
直接言いづらいのであれば町内会や役所に相談、それでも解決しない場合は弁護士などを立てるということになりますね。
直接言うのは言いにくい、という方もいると思いますが、こんな言い方なら言いやすいかもしれません。
まずは苦情じゃなくて、
相談されたらどうでしょう?
薪ストーブを使っておられるであろう時間帯に、
声をかけて
実際にあなたの家の換気口の状態を、
確認していただく。
常識的な人ならそれで対応してくれると思います。
それで対応してくれなかった時に、苦情を入れ、
それでもダメな場合に、
簡易裁判所での話し合い→裁判とならないと、
解決できる物も、解決できないと思います。参照元:yahoo知恵袋
ご本人に直に言ったほうがいいですよ。
煙がモクモクと出ていたり、きな臭かったりするっていうことは、煙突の掃除が完全じゃないのかもしれません。
不完全燃焼とでもいうんでしょうか?その方のお宅の中もかなり煙臭くなっていると思いますよ。今一度、暖炉のメーカーさんに使い方をしっかりと伝授してもらったほうがいいと、あくまでも「アドバイス」として提言されたほうがお互いのためです。~(中略)~
直に言うのがやはり、難しいとなれば、地元の消防に相談されるのも一案です。
~(中略)~
「夜になると煙の臭いがするので、火事が心配なので、見回りをお願いできますか?」くらいでいいと思いますよ。
参照元:yahoo知恵袋
町内会に相談したり、複数人で言うという手もありますね。
自治会とかあれば皆で行けばやめて貰えるかも!
私が会長の時に同じような事があり、会長特権を最大限に利用して文句言いに行ってやめて貰いました。
あれは公害ですよね!参照元:yahoo知恵袋
穏便に解決できればそれに越したことはありません。薪ストーブを使用しているお宅は近隣の被害に気が付いていない可能性もあります。まずは現状をお伝えしてみてはいかがでしょうか。
まとめ
薪ストーブの煙の臭い対策について見てきました。設置前にできる対策もありますが、設置してからできる対策もたくさんあります。
対策をしてもどうしても少量の煙は出ますが量や臭いはだいぶ変わってきます。人によっては相当不快に感じてしまうので薪ストーブを使い続けるためにも、煙の配慮はしっかり行ってください。
やはり煙は困る、管理が大変そうという方は薪ストーブに似たペレットストーブなどを導入してみるという手もありますよ。