リフォームでトイレの向きや位置を変える、場所を移動させる際の費用と注意点
一日に何度も使用するトイレ。最も使用頻度の高い自宅のトイレに、使いにくさや不便を感じている方は実は多いです。狭くて用を足す際の動作が辛い、掃除がしにくい、寝室から遠くて夜トイレに行くのが面倒…。
トイレに不満が出てきたら、便器の向きを変えたり移動させたりするリフォームで解消しましょう!リフォームにかかる費用や、戸建とマンションとで異なる工事の際の注意点をご紹介します。
トイレに関するこんなお悩み、ありませんか?
便器と壁の間の距離が狭い
スペースに十分な広さがなく便器と壁との距離が近いと、トイレに入っていても息苦しさを感じてしまうものです。また便座に腰かけた際、前や横の壁が近くてひじやひざをぶつけてしまったり、男性が立って用を足しにくかったりします。
便座周りのスペースが狭くて掃除がしにくいという難点もあります。
トイレの中での動作が多くて辛い
元気な時はあまり感じることがなくても、年を取ったり体に不自由な箇所が出てきたりすると、トイレ内での動作が辛くなってきます。
トイレに入って後ろ向きになって便座に座り、立ち上がって振り返って水を流し、また振り返ってトイレを出る…。体の向きを変える動作が多く、億劫に感じる・・・なんてことはありませんか?
寝室からトイレが遠い
トイレが寝室から離れたところにあると、夜間に用を足しに行くのがとても面倒に感じることでしょう。特に冬場は、とても寒い廊下を通ることでヒートショック現象を招く危険性があります。
こうした困りごとは、便器の向きを横または斜めに変えたり、トイレの位置を変更したりするリフォームで解消します。便器の向きを少し変えるだけでトイレの使い勝手が劇的によくなる場合もありますので、検討してみてはいかがでしょうか。
次章では、リフォームの費用についてご案内します。
トイレの向きや位置を変えるリフォーム費用と事例
トイレの向きや位置を変えるにはどのくらいのお金がかかるのでしょうか。まずは気になる費用について見ていきましょう。実際の事例も紹介しますので参考にしてみてください。
便器の向きを変える
既存の便器の向きを変えるだけの工事であれば、工事費の相場は2~3万円ほどです。
向きを変えるついでに便器を新しいものに取り換える場合は、便器の本体価格と既存の便器の撤去・処分費用、新しい便器の設置費用が加わるためリフォーム費用は30~40万円になります。
便器を入れ替えるだけのリフォームであれば工期も数時間程度で済みます。ですが、配管が劣化していて追加工事が必要な場合や、通常の便座から洗浄便座に変更して電気系統の工事が必要になった場合は工期や費用が大きく変わることもあります。
トイレの向きを変えたリフォーム事例
使いづらかったトイレをタンクレストイレに変更し、向きも変えました。トイレの内装も一緒にリフォームして広々とした空間になりました。
費用:45万円
便器の向きを変えるだけでなく、トイレのスペースを拡張した事例です。将来を見据えて手すりも設置したゆったりトイレになりました。
多彩な灯りと開放感を楽しむリラックス空間|大京リフォームデザイン
費用:1,256万円(全面リフォーム)
マンションの全面リフォームの一環として、トイレの向きも変更した事例です。トイレの向きを変え、タンクレスにし、手洗いも設置しています。
便器の向きを変えたリフォーム事例を見てみると、単純に便器の向きだけを替えるのでなく交換している人が多いようです。また、内装も一緒に変更しているケースが多かったですね。
トイレの場所を変える
排水管の可動範囲(アジャスターを使用して30~40cm程度)であれば容易に移動させることができますが、それ以上の距離を移動させたい場合は現地調査により判断する必要があります。
移動距離が大きくなると、大規模な給水・排水管工事が必要となるため、通常のリフォームより工事費も高く、工期も長くなってしまいます。
トイレを新しくして設置する場合の費用は30~40万円。そこに間取り変更の費用がプラスされる形になります。場所を移動させると移動前の場所、移動先の場所の工事が必要になるため、リフォームの費用は幅広いです。実際の事例で価格を参考にしてみてください。
トイレの場所を移動したリフォーム事例
費用:450万円(全面リフォーム)
古民家を購入し、全面リフォームされた方の事例です。トイレはキッチン横から玄関に移動しています。
スケルトンリフォームでキッチン移動 足立区千住中居町|水工房
費用:666万円
スケルトンリフォームをして、大きなリビングダイニングを作るためトイレの場所も移動した事例です。使いやすくすっきりした空間になりました。
費用:100万円
トイレを階段下のスペースに移動させた事例です。階段下なので広くはないですが、狭さを感じないように工夫しています。
トイレを移動した事例を見てみると、全面リフォームでトイレも移動したというケースがほとんどでした。移動先の間取りも変えなくてはいけないので、トイレのためだけに位置を変更するというのはほとんどないようですね。
今使っている場所が不便なのであれば増設を検討してみてはいかがでしょうか。増設の方が費用が安く済むケースも多いです。下記記事は2階への増設の記事ですが参考に。
トイレをリフォームで移動する際の注意点
戸建の場合
戸建住宅の場合は比較的自由にリフォームをすることができます。しかし移動させる場所によっては水を流した際に他の部屋に音が響いたりすることがあるので、リフォーム後の影響をよく考えて工事計画を立てましょう。
マンションの場合
トイレに限らず、マンションで水回りの移動をする場合は床の構造に注意しなければいけません。マンションの床の構造には直床と二重床の2種類があります。
<直床>
コンクリートスラブ(階下の部屋との仕切り)の上に直接床の仕上げがされている
<二重床>
床下と階下の部屋との仕切り(コンクリートスラブ)に空間がある
直床の場合は階下への水漏れなどのトラブルが懸念されるため、トイレの移動は困難です。どうしても移動したい場合は床を上げて、その下に配管が通るようにする必要があります。その場合、リフォーム前より天井は低くなります。
二重床の場合は配管の自由がきくので、水回りの移動は比較的容易です。しかし床下の空間が狭いと希望の場所に移動できないこともあります。
またお住いのマンションの管理規約により、水回りのリフォームの範囲が細かく定められている場合もあります。リフォームを検討する前に、必ずマンションの管理規約を確認しましょう。
トイレを移動させるならどこがベスト?
トイレを移動させるのならどこが便利なのでしょうか?どこにトイレを設置したら便利なのかは生活スタイルなどによっても変わってきますが、
- 部屋から見えない
- 音が聞こえない
- 臭いがしない
というのがポイントになると思います。
便利だからという理由でリビングや部屋の中に設置してしまうと、設置してからこの3つが気になってしまうかもしれません。また、お客様が来た時も行きにくいですよね。介護が必要で近くにトイレがほしいなどの理由がなければ部屋の中に設置するのは避けたほうがいいと思います。
水回りをまとめる人も多いと思いますが、脱衣所の中にトイレがあると、誰かがお風呂に入っている時に使いにくくなるのでおすすめしません。洗面所やお風呂に近いというのはいいと思いますが、脱衣所の中は避けたほうがいいでしょう。
そう考えるとトイレの場所というのは難しいですよね。家の大きさや間取りによるので一概に言えませんが、玄関の近くや廊下など部屋から離れた場所に設置したほうが気にせず使いやすいですよ。
まとめ
今ご使用のトイレが使いづらいという場合、まずは向きを変えてなんとかならないか検討してみましょう。向きを変えるリフォームの場合、便器の交換も含めて20~30万円と比較的安価です。
トイレの場所を移動するとなると、移動前の場所、移動先の場所での工事が必要となるため、費用が高額になります。トイレだけを移動させるのではなく、全面リフォームと一緒にトイレも移動するというケースが多いようです。また、マンションの場合規約によって大幅な異動はできないというケースもあるので管理規約を確認しておきましょう。
トイレを移動させるのであれば増設する方が費用が安く済むというケースもあります。設置できそうな場所があれば、移動よりも増設を検討してみることをおすすめします。
トイレの位置や構造は大変重要な話しです。
一軒家のモデルル-ム等を見ると、多くが玄関近くに設置されております。
アパ-ト等は風呂場と一緒になったユニット形式も多い様です。
少し古いアパ-トになると、まだまだ水洗機能は有っても洗浄機能の無い
便器も結構使用されております。
引っ越しを繰り返したり、リフォ-ムの為にモデルル-ムや展示場等を見学
したりすると色々な様式を見聞き経験する事になります。
我が家は以前和式のトイレでしたが、歳を取るにつれて用を足す時の
姿勢が苦痛になってきた為、洋式にリフォ-ムしましたが、以前の経験が
大変役に立ちました。
設置場所に関しては、住人用を別途に設け、御客様用だけの目的であれば、
応接間になるべく近い玄関先がベタ-かとは思います。
それ以外では殆ど感心しません。
トイレは毎日使用する場所なので、建築時でもリフォ-ム時でも場所の
選定は特に注意を払う必要が有ります。
私がリフォ-ム時一番注意した点は、場所と便器の大きさ・洗浄機能・手洗い
機能が付いている事です。
費用の点からみても、大工工事と水道工事が発生するので、それを別々の
業者に発注していては費用が嵩みますので、両方が出来る業者を選定しました。
又、取り付ける便器に関しては、各社のカタログを取り寄せ更に展示場や
モデルル-ムに行き実際に見て・触って選定しました。
リフォ-ムをする場合は、設置場所でも機能でも既に実際に御使用になられている
方の意見を聞き、実際に自分で見聞きし、更に納得するまで自分で調べる事が
大切だと思います。
結果的に、これが後で後悔せずに無駄な費用を抑える事になるのではないでしょうか。