土間収納は湿気がこもりやすく、結露ができやすい?カビを発生させないポイントは?
玄関の土間収納は湿気が発生しやすかったり、結露ができやすかったりする場所です。放っておくとカビの発生につながってしまうのでしっかり対策しましょう。
今回の記事ではこれから土間収納を作ろうとしている方から、すでに土間収納を使っている方までできる『湿気・結露対策のポイント』をご紹介していきます。
土間収納は湿気対策が重要!
今、注目を集めている土間収納ですが、湿気対策も頭に入れておかなければいけません。
湿気が多いとカビの発生につながります。収納していたものがカビにやられてしまう、なんてことのないよう、対策はきちんとしておきたいですね。
土間収納に湿気がこもりやすい理由
まず土間収納は水気のあるものを置きやすい場所である、というのが1つ目の理由です。雨で濡れたレインコートをそのまま掛けていたり、砂場道具などを洗って濡れたまま置いたりしていませんか?
濡れたもの、湿った土がついたものを置いていると、そこから湿気がこもってしまいやすいです。洗濯物の乾燥場所として使う場合も注意が必要ですね。
さらに、土間収納は構造上、結露が起こりやすい場所でもあります。なぜ結露が起こりやすいのかは記事後半で解説しますが、結露が起きることで湿気がこもりやすくなってしまうということです。
収納で空気が動きにくいと湿気は溜まりやすいよね。レインコートや傘は干してから収納するようにしたいね。
湿気を予防するには?
土間収納には湿気がこもりやすいですが、きちんと対策をすれば防ぐことができますよ。
これから土間収納を作るなら
まずは窓や通気口の設置を考えましょう。しっかり換気をすることで湿気は防ぐことができます。換気のためには空気の通り道を作ることが大事です。1箇所の窓でも効果はありますが、異なる壁面に窓を設置したり、窓とドアを開けて空気が流れるようにするとより効果的です。
土間収納に扉をつけて目隠しにする方法もありますが、扉を閉めてしまうと湿気がこもりやすくなります。一面扉にするのではなく、上や下を開けた構造にすれば目隠しにもなりつつ、湿気がこもりにくくなるのでおすすめです。
構造上や防犯面から窓を設置するのが難しい場合は換気扇を設置するという手もあります。こちらの方は換気扇と通気口を上手く設置して湿気対策されていますよ。参考にしてみてください。
換気扇は高いものじゃないし、臭い対策にもなるからこれから作るなら設置しておきたいね。
今すぐできる湿気対策
窓や通気口、換気扇を設置せずに土間収納を作ってしまった場合でも湿気対策はできます。
- 除湿剤
- 新聞紙
- 炭
- 重曹
- 除湿機
などを設置することで湿度を下げることができます。除湿機は価格もする上スペースも必要になりますが、ほかの4つは試しやすいですよね。家にあるものから試してみてはいかがでしょうか。
新聞紙はシューズクロークの下などに敷いておくと汚れ防止にもなります。炭は脱臭効果もあるので玄関におすすめ。
重曹は布に包んだり、ガラス容器などに入れたりして使いましょう。アロマオイルを垂らすのもおすすめですよ。湿気がひどい場合はいくつか組み合わせてやってみてください。なかなか効果が出ない場合は除湿機の導入も検討しましょう。
他には、換気扇の代わりにサーキュレーターで風を送るという手もあります。
土間収納には結露ができやすい?
玄関はもともと、結露が起こりやすい場所です。結露というのは
- 空気中の水分量(水蒸気量)
- 温度
この2つの関係によって起こります。温かい空気は多くの水分を含むことができ、冷たい空気はあまり水分を含むことができません。空気中に含むことができなくなった水分が水になることで結露が起こります。(夏場の冷たいコップがわかりやすい)
玄関は外と室内の境界になるので温度差が起こりやすく、結果として結露が発生しやすい場所なんですね。
前半でもお伝えした通り、土間収納は濡れたものを置いてしまうことがあるのも関係しています。湿度が高くなりやすく、温度差ができやすいことで土間収納は結露が起こりやすい場所となってしまうのです。
土間収納の中でも特に結露が起こりやすい場所は
- 窓の近く
- 外壁側の壁
です。窓や外壁側の壁はしっかり断熱対策されていないと外気の影響を受けやすいためですね。
また、玄関収納からは少し離れますが玄関ドアから結露するというケースも多いです。こちらも同様の理由です。
結露について詳しくはこちらの記事もご覧ください。
基本的に一番冷たい場所で結露が起こるから、普通は窓だと思うよ。ただ窓がなかったり、断熱窓だと壁で結露しちゃう場合もあるから注意が必要だね。
結露ができたらどうする?
土間収納に結露ができていたら、なるべくふき取るようにしましょう。そのままにしておくとカビの原因にもなってしまいます。土間収納に置いている大切なものがカビてしまっては困りますよね。
ただ、例えば玄関ドアに結露ができていて、日中には乾いているような場合はそこまで神経質に拭き取る必要はありません。玄関ドアや土間は多少濡れても大丈夫なように設計されています。壁や土間収納の棚などに結露ができた場合はふき取るようにしましょう。
結露対策としてできること
では土間収納の結露対策としてできることを見ていきましょう。
結露しやすい場所はどこなのか(窓、壁、ドアなど)を見極めてその部分を断熱するようにしましょう。
これから土間収納を作るなら
断熱性を高めるように設計しましょう。
1,床・壁の断熱
設計段階でコンクリート土間の下などに断熱材を入れると、外気の影響が小さくなります。結露ができにくいだけでなく、土間収納そのものが冷えにくくなるので快適になりますよ。
断熱工事について詳しくはこちら。
2,窓の断熱
窓を作る場合は、ガラスを断熱性の高いものにする、二重窓にするなどの対策があります。窓の大きさを小さくするという方法もありますね。
窓の断熱対策について詳しくはこちら。
3,玄関ドアの断熱
玄関ドアは断熱性の高いものを選ぶことがおすすめ。
結露対策の面で考えると玄関ドアは引き戸より開き戸がよいでしょう。最近では断熱性の高い引き戸も増えていますが、引き戸の方が基本的に開口部が広く気密性が低くなりやすいため、その分断熱性は下がってしまいます。
もちろん引き戸にもメリットはたくさんありますのでどちらがよいのか検討してみてくださいね。
開き戸と引き戸で迷う方はこちらの記事もどうぞ。
断熱化ができればいいけど、一番簡単なのはやっぱり換気扇付けておくことだね。
それと断熱はちゃんと分かってる施工会社じゃないとトラブルになりやすいからちゃんと確認してね!
すぐにできる結露対策
すぐにできる結露対策としては、やはり換気をし、湿度を下げることが重要です。前半でご紹介した湿気対策を実施してみてください。
その他、土間収納や玄関の温度を上げすぎないというのもポイント!土間収納が暖かいとますます外との温度差が大きくなってしまいます。寒いと使いにくいのでつい温度を上げたくなってしまいますが、結露ができているときは控えましょう。
玄関ドアや窓の場合は断熱材を貼る、などの対応ができます。詳しくはこちらの記事をどうぞ。
まとめ
土間収納の湿気対策、結露対策について見てきました。これから土間収納を作る方はぜひ、断熱材や窓などを検討してみてください。
すでに土間収納を作られた方はこまめな換気や除湿剤などで対応してみてくださいね。