まさかの停電!停電状況の確認方法と復旧までの目安時間をご紹介
落雷や地震などの自然災害、事故などでの設備破損で、広範囲に停電が起こることがあります。突然の停電、慌てて行動すると怪我をしたりして危険ですし、暗闇の中でいつ復旧するのか見通しが立たないと不安になるものです。
停電の状況を確認する方法や、2次災害を防ぐために取るべき行動をご紹介します!
停電が起きた!何をすべき?いつ復旧する?
停電情報の調べ方
停電が発生すると、電力会社ではエリアや原因などをHPに掲載します。住んでいる地域の電力会社のHPで停電情報を確認しましょう。大手電力会社以外の新電力会社(東京ガスや楽天でんきなど)と契約していても、地域の大手電力会社のHPで情報を確認します。
電力会社では停電の原因となっている箇所を特定してから対応に当たるので、復旧までに時間がかかる場合があります。電力会社のHPで復旧時間が明記されていないことも多く、なかなか電気が戻らないと不安になるものです。
電力会社のHPでは停電の範囲が逐一アップされますので、停電していない地域に通院や買い物に行ったり、避難したりする目安にしましょう。
過去の大規模停電の事例
いくら準備をしていても、停電が長引いて復旧の目処も立たないと不安になるものです。過去にも、全域復旧までにかなり時間を要した大規模停電がありました。近年の事例をご紹介しますので、復旧までの時間の参考にしてください。
2011年 東日本大震災
地震・津波により複数の発電所・送電設備が被災、東北・関東エリアの最大845万世帯が停電。発生後3日で約80%が、1週間で90%が復旧するが、全世帯で完全に電力が回復したのは3ヶ月後だった。(参考)
2018年 台風21号
暴風雨によりおよそ1,300本の電柱が損壊するなどの被害が発生。関西地方を中心に約220万世帯が停電となった。翌日には約80%、3日後には95%が回復したが、倒木や土砂崩れで工事に時間がかかったため、全世帯で完全に復旧したのは発生から17日後だった。(参考)
2018年 北海道胆振東部地震
地震により複数の発電所が停止し、北海道全域の約295万世帯が停電。国内初のブラックアウト(電力会社管内全域停電)となった。翌日になっても60%以上が停電したままだったが、2日後には99%が復旧した。全世帯で完全に復旧したのは発生から約1ヶ月後だった。(参考)
2018年 台風24号
強い勢力の台風が日本列島を縦断し、沖縄から関東まで広いエリアに渡って約180万世帯が停電。中部電力管内では、2日で84%、3日で96%復旧。完全復旧は5日後(参考)。
2019年 台風15号
極めて強い台風で暴風と飛来物によって配電設備の故障が相次ぎ、90万世帯以上で停電。特に千葉県の広範囲で停電が起こりました。2日たっても半数以上の停電が解消せず、1週間で9割が復旧。完全復旧は16日後でした(参考)。
2020年 大雪
2020年12月の大雪では12月14日に停電が発生。東北電力管内では3日後に一度解消しましたがその後も断続的な停電が続き6日後に完全復旧しました(参考)。
多くの事例では数日〜1週間で90%以上が復旧しています。しかし全域復旧までに数ヶ月かかった事例も少なくありません。すぐに復旧しない場合は、二次災害を防ぐために次の行動を取りましょう。
停電中に取るべき行動
停電が起こってしまったらどのような行動をとればいいのでしょうか。
1,明かりの確保
まずは明かりを確保しましょう。いざという時のために懐中電灯やLEDライト、ランタンなどを用意しておくといいですね。
準備していない場合は家にあるもので明かりを確保しましょう。こちらのページで様々なアイディアが紹介されています。ただし、停電時に火を使うと万が一、転倒などした場合火災が発生してしまうことも。二次災害を防ぐためにもライトは準備しておきましょう。100円ショップなどでも手に入りますよ。
スマホのライトに水の入ったペットボトルを当てると、光が拡散して周囲が明るくなります。しかしスマホの電池も貴重なので、どうしても必要なときに使いましょう。
暗い屋外でちょっと寛ごう、って時にランタンがあればいいのだけど、出したりしまったりが面倒いよね、ってことで、意外と便利なのがスマホのライト機能。そのままじゃ眩しいので上に水の入ったペットボトルを。ミルクを少し加えるとソフトな光に。 pic.twitter.com/Fsm6KLxWLx
— Wataru ONO (@wataru132) September 17, 2014
2,電化製品の電源プラグを抜く(冷蔵庫以外)
停電から復旧したときに、家中の電化製品が同時に通電すると設備や機器には大きな負担がかかります。それが原因で故障してしまうことも。長時間停電したときには冷蔵庫以外の電化製品の電源をOFFにするかプラグを抜いておきましょう。特に暖房機器などの熱を発するもの・扇風機などの回転するものは突然動き出すと危険なので、必ずプラグを抜いておきましょう。
建物全体や地域全体の停電の場合は、家のブレーカーを落としましょう。
パソコンは急に通電した時に故障する可能性があるので必ずプラグを抜いておきましょう。ノートパソコンで作業していた場合は電源は落ちませんが、一度保存してプラグは抜いてくださいね。
3,情報機器の電力消費を減らす
携帯・スマホやタブレット、ノートパソコンなどは貴重な情報収集ツールです。電力の消費を抑えるために省電力モードに切り替え、画面の明るさを一番暗くします。
電波が悪くつながりにくい状態なら機内モードに切り替えます。電波が悪いままにしておくと電波を探すのに電力を使ってしまい、電力の消費が早くなります。必要に応じてモードを切り替えてください。
4,冷蔵庫の中身の保護
冷蔵庫は密閉された状態であれば、停電しても2~3時間は保冷機能があります(参考)。停電したからとすぐにクーラーボックスに移そうとするとドアを何度も開閉することになり、温度が一気に上がってしまいます。
また、保冷機能が失われたからと言ってすぐに食品がダメになるわけではありません。大規模な災害などで停電が長引きそうな場合は、アイスクリームなど溶けそうなものを早めに食べてしまいましょう。氷は冷凍庫から出してクーラーボックスや水筒などで保管します。
電気は使えなくても、ガスが使えたりガスコンロがある場合、肉や魚などの要冷蔵品は早めに調理して食べてしまいましょう。
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5,夏の停電は熱中症に注意!
停電すると当然ですがエアコンや扇風機も使えなくなるので熱中症に注意しましょう。エアコンが効いた室内にいた場合、しばらくはそのままでいるのが一番涼しいです。暑くなってきたら窓を開けて換気をしてください。
また、熱中症対策としてこまめな水分補給、塩分補給を行ってくださいね。
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6,冬の停電は寒さ対策を!
逆に冬には寒さ対策が必要になります。ガスストーブなど電気がなくても使える暖房器具があればよいのですが、ない場合は湯たんぽ、使い捨てカイロ、毛布などで暖を取りましょう。自宅ならできる限り厚着をするということもできますね。
また、カセットコンロがあれば温かい食べ物や飲み物を摂取することができます。
まとめ
大規模な自然災害が頻発している近年、日本各地で長期の停電が実際に発生しています。電気のない生活は想像できないかもしれませんが、いつ自分がそうした事態に置かれるかわかりません。
普段から頭の片隅に停電の可能性を置いておくだけでも、非常時の行動は変わります。「備えよ常に」の精神で、突然の緊急事態に対応できるようにしておきましょう!
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