ストーブの種類はどれがいい?電気、ガス、石油、薪etc比べてみました!
暖房器具の中でも昔からあるストーブ。ストーブが1台あると温かく便利ですよね。ストーブには電気、ガス、石油、薪など様々な種類があります。
今回はストーブの種類を比較してみました。これから購入するならどれがいいか、参考にどうぞ!
ストーブの種類
ストーブは、燃料を燃やして熱を発生させる暖房機器のこと。ストーブの表面が熱くなるのも特徴ですね。(※ちなみに温風が出る暖房機器はファンヒーターです)
燃料の種類によって分けることが多いです。燃料の種類には
- 電気
- ガス
- 石油
- ペレット
- 薪
などがあります。それぞれに特徴がありますので詳しく見ていきましょう。
ちなみに薪ストーブと暖炉は同じ意味で使われていたりしますが、じつは仕組みが異なるんですよ。薪ストーブと暖炉の違いはこちら。
電気ストーブの特徴
まずは電気を燃料にした電気ストーブ。電気ストーブは赤外線や遠赤外線などの熱エネルギーを発生させて温めます。
<電気ストーブのメリット>
- 即暖性に優れている
- コンセントさえあればどこでもつかえる
- 安全性が高い
- 持ち運びやすい
- 本体価格が安い
<電気ストーブのデメリット>
- 暖まり方が弱い
- 乾燥しやすい
電気ストーブは発熱体によっても特徴が異なります。
石英管ヒーター | ガラス管の中にニクロム線を入れた最も基本的なストーブ。遠赤外線が少ない。 |
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ハロゲンヒーター | 石英管ヒーターに比べて速暖性がある。小型で価格も安いが遠赤外線量が少ないので暖かさを感じずらい |
カーボンヒーター | 発熱体に炭素繊維を使用していて遠赤外線が多く、暖かい |
グラファイトヒーター | 発熱体に黒鉛を使っていて、カーボンヒーターよりもさらに遠赤外線が多い |
シーズヒーター | ニクロム線を金属のさやで覆ったヒーター管を使用したストーブ。金属なので丈夫で割れにくいという特徴も。 |
電気ストーブはあまり暖かくないというイメージがありましたが、進化版もどんどん出てきているので昔の電気ストーブよりも暖まりそうですね。
見た目は似ているので商品名や説明を読んで選ぶようにしましょう。
ガスストーブの特徴
ガスストーブはガス栓もしくはカセット式ガスボンベからガスを供給し、燃焼することで暖かくなるストーブです。室内の空気を取り込んで燃焼し、室内に排気しているため、1時間に1~2回程度の換気が必要(参考)。
都市ガス用、プロパンガス用、カセットコンロ式がありますので間違えないように選びましょう。
<ガスストーブのメリット>
- 即暖性が高い
- パワーがあり暖かい
- 部屋が乾燥しにくい(やかんが置けるタイプなら加湿効果も)
<ガスストーブのデメリット>
- 火力調整が苦手なので熱すぎる場合もある
- 導入時には専用のガス栓が必要
- 定期的な換気が必要
- 種類が少ない
- マンションでは使用できない場合もある
こちらは都市ガス用。
こちらはプロパンガス用です。
こちらはカセット式なのでガス栓は不要です。ただし、1本のカセットコンロで使用できる時間は短いのでご注意ください。
FF式ガスストーブ
従来のガスストーブは、ガスが燃えることで室内の酸素が減るため定期的な換気が必要でした。酸素が減ると不完全燃焼となり、一酸化炭素中毒を起こす危険性があります。
ですがガス式でもガスFF暖房機(FF式ガス暖房機)ならこまめに換気をしなくても安全に使うことができます。
FFというのはForced Flue(強制通気)の略。外気から取り込んだ空気で燃焼し、外に排気してくれます。室内の空気を使うことも、室内に排気することもないので部屋の空気が汚れないのですよ。(詳しくはこちら)
ただし、水蒸気も排気されてしまうので加湿されず乾燥しやすくなります。
従来の開放式のガス暖房が2万円程度(参考)から購入できるところ、FF式は15万円前後(参考)です。さらにFF式暖房の設置工事が2万円ほど(参考)かかります。まだまだ価格はかなり高いというのがネックですね。
こちらは都市ガス用。
こちらはプロパンガス用です。
ガスストーブについてはこちらの記事も参考にしてみてください。
石油ストーブの特徴
石油ストーブは灯油を燃焼させて暖めるストーブです。石油ストーブは「対流型」と「反射型」の二種類があります。
対流型:本体を中心に熱くなるので部屋の真ん中に置くと効率的。学校など広い場所で使われることも多い。構造はシンプルだが本体に直接灯油をそそぐので注意が必要。
反射型:熱源の奥に反射板が設置されていて、前側のみ暖め、後ろ側は熱くならないタイプ。タンク式。
一般的には反射式を使用することが多いと思います。
<石油ストーブのメリット>
- 光熱費が安い
- 本体価格が安い
- パワーがあり暖かい
- 部屋が乾燥しにくい(やかんが置けるタイプなら加湿効果も)
- ライフラインが止まっても灯油があれば使える
<石油ストーブのデメリット>
- 灯油を自分で入れなくてはいけない
- 点火・消火時に匂いがある
- 定期的に換気が必要
- マンションによっては使用できない場合もある
石油ストーブはパワーがあり、費用も安いですが灯油の補充が最大のデメリットですね。補充が大変で他のストーブに切り替えるという人もいます。
こちらは対流型です。
こちらのふたつは反射型です。
灯油にもガスストーブと同様、換気不要のFF式が出ています。
灯油の場合も通常1万5千円前後(参考)のところ、FF式ですと15万円前後(参考)でかなり価格は高いですね。FF式暖房の設置工事も2万円ほど(参考)かかります。
薪ストーブの特徴
薪ストーブは鋳鉄または鋼板製の本体の中で薪を燃焼させて部屋を暖める暖房機器。排気のため煙突の設置が必要ですが、「室内の空気が汚れにくい」「結露が発生しにくい」という特徴もあります。
昔ながらの暖房機器で設置できる家も限られているかもしれませんが、レトロでおしゃれな雰囲気もあり再び注目されています。
<薪ストーブのメリット>
- 遠赤外線の輻射熱で家全体を暖める
- ライフラインが止まっても使える
- 環境にやさしい
- 料理にも使える
- レトロで雰囲気がある
<薪ストーブのデメリット>
- 本体価格が高い
- 設置費用が高い
- 薪を用意するのが大変
- 薪を自分で投入しなくてはいけない
- 暖まるまでに時間がかかる
- メンテナンスが必要
薪ストーブは薪を割って乾燥させて、投入してという流れが大変ですが、薪ストーブにしかない雰囲気や暖かさがありますね。
燃料用の薪も購入可能です。
薪ストーブについてはこちらの記事もどうぞ。
ペレットストーブの特徴
ペレットストーブとは薪ストーブのように木質ペレットというおが屑などを粉々にして圧縮した木製の燃料を使用するストーブです。
ペレットストーブには
- FF(強制給排気)式:ストーブに内蔵されたファンで外の冷たい空気を取り入れ強制的に吸排気をする
- FE(強制排気)式:空気は自然に取り込み、ファンで強制的に排気をする
- CF(自然通風)式:上昇気流によるドラフトで吸排気をする
という3通りの換気方法があります。FF式とFE式は壁に穴を空けて排気口を設置します。ファンを使うので電力が必要。CF式は薪ストーブの仕組みに近く、煙突を設置します。
FE式とCF式は室内の空気を使用するのですが、高気密の家などでは給気が難しいため、壁に給気の穴を空けなくてはいけないこともあります。
日本ではFF式のペレットが主流なので排気筒の工事のみで済む場合が多いですよ。
FF式、FE式の場合燃料であるペレットは自動投入されるので薪ストーブの様に自分で投入する必要はありません。自動点火、火力調整、タイマー機能などもあり、原始的な原料を使用していますが現代的なストーブです。
<ペレットストーブのメリット>
- 安全に火のぬくもりを感じることができる
- 炎の揺らめきを見ることができる
- 家全体を暖める
- 結露ができにくい
<ペレットストーブのデメリット>
- 壁に穴を開け、排気筒を施工する工事が必要
- 本体価格が高い
- マンションでは設置不可な場合もある
- 専用の木質ペレットを購入する必要がある
- 灰が出るため、使用前に掃除が必要
- 1シーズンごとにメンテナンスが必要
- 種類が少ない
燃料の木質ペレットはこちらです。
木質ペレットは猫のトイレなどにも使用されている素材で、ホームセンターなどでも購入可能です。
ペレットストーブについてはこちらの記事で詳しくご紹介しています。
ガスや石油のストーブに比べるとハードルが高いですが、薪ストーブと比べると導入しやすく、使い勝手もよさそうですよね。
ペレットストーブについてはこちらの記事もどうぞ。
まとめ
ストーブの種類とそれぞれのメリット・デメリットを見てきました。
まとめると以下の通り。
初期費用 | 光熱費 | 速暖性 | 暖まり方 | 燃料の補充 | 乾燥 | 安全性 | 換気 | メンテナンス | 災害時 | |
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電気 | 安い | 高い | ◎ | ストーブの前のみ暖かい | 不要 | しやすい | ◎ | 不要 | 不要 | 電気が止まると不可 |
ガス | やや高い(工事が必要) | プロパンガスは高い | ◎ | 部屋全体が暖まる | 不要 | しにくい FF式は乾燥する | ◯ | 必要 | 不要 | ガスが止まると使用不可 |
石油 | 安い | 安い | ◯ | 部屋全体が暖まる | まとめて補充 | しにくい FF式は乾燥する | △ | 必要 | 不要 | 使用可能 |
ペレット | 高い(排気筒の工事が必要) | やや高い | △ | 家全体が暖まる | まとめて補充 | しやすい | ◯ | 不要 | シーズンごとに必要 | 電気が止まると使用不可 |
薪 | 高い(煙突の設置が必要) | 高い | △ | 家全体が暖まる | 都度補充 | しやすい | △ | 不要 | シーズンごとに必要 | 使用可能 |
ストーブの特徴は燃料によってかなり異なりますね。
電気ストーブは洗面所やトイレ、勉強中の足元などスポット的に使用するのに適しています。ガスストーブ、灯油ストーブは部屋全体を暖めることができますし、薪ストーブやペレットストーブは家全体を暖めてくれます。
費用も大幅に変わりますが、どのようなストーブを求めているのか考えて導入してみてください。
マンションの場合は使用できるストーブが限られてきます。詳しくはこちらの記事をどうぞ。