棚にも地震対策を!収納物の落下防止で二次災害を防ごう!
近いうちに大きな地震が来ることが予測されていますが、ご自宅で地震対策はされていますか?
家具を固定している方も多いと思いますが、家具の中身の対策まではどうでしょうか。大きな地震が起こると家具が倒れるだけではなく、棚の上のものが落ちる、収納の中身が飛び出す、ということが起こります。
収納物を守るために、棚にも地震対策をしていきましょう。
棚の地震対策は固定だけでは不十分
棚の地震対策というと、まずは転倒防止が頭に浮かびますよね。
地震の際の怪我は、家具が転倒・移動・落下によるものが最も多いとされています。ご家庭の対策は万全でしょうか?
大きな怪我や致命傷を防ぐために家具の固定はとても重要ですが、それだけでは十分とは言えません。震度5強以上の揺れで棚の上の物が落ちる、収納の中身が飛び出す、ということが起きます。家具が倒れるより、先に収納物が飛び出すことが多いでしょう。(参考)
棚の収納物が落下すると、こんなことが起こる可能性があります。
- 収納物が壊れてしまう
- 落ちてきた物に当たって怪我をする
- 通路が塞がれる
- 物が散乱して大切なもの・必要なものがすぐに取り出せなくなる
大きな家具の転倒防止対策も重要ですが、中身の落下や飛び出しの対策も併せてやっておくと安心です。
収納場所にも工夫を!
まずは地震が起こることを頭に入れて収納場所を工夫しましょう。
- 重いものはなるべく棚の下に、上の方には軽いものを
- 家具の上にはなるべく物を置かない
- 寝る場所、座る場所、ドアの近くに大きな家具を置かない
- 窓ガラス付近の家具に重いものを収納しない
- 割れ物の下には滑り止めシートを敷く
など。
収納の仕方を改善すれば、収納物が飛び出してきた時の被害を最小限に抑えることができます。ですがこれだけでは飛び出し・落下対策にはなりません。続いて棚の特徴別に対策方法を見ていきましょう。
家具の転倒防止や配置についてはこちらの記事もどうぞ。
開き戸の対策
扉や引き出しのついた収納を使っている方も多いでしょう。「扉や引き出しが閉まってたら、地震でも中身が出ることはないんじゃないの?」と思うかもしれませんが、大きな揺れでは扉が開いて中身が飛び出す、引き出しの中身が飛び出す場合があります。
ですから、扉や引き出しが開かないように対策していきましょう。
扉のロック
まず扉をロックしてくれる便利グッズを見てみましょう。
耐震ラッチ
地震の際の揺れを感知して、自動的に扉が開かないようロックします。ロックの解除は手動で簡単にできます。ロックを毎回開け閉めするのは大変なので自動でロックしてくれるのはうれしいですね。頻繁に使う扉は自動ロックが便利です。
手動ロック
小さな子供やペットのいたずら防止グッズですが、地震対策としても使えます。
手動ロックは100円ショップなどでも購入できます。
他にも100均で買える地震対策グッズを知りたい方はこちら。
ガラス戸の保護
ガラス製の扉がついている収納の場合は要注意!身がガラス扉を割って飛び出してきたり、他のものがぶつかってガラスが割れたりするととても危険です。ガラスの飛散防止対策をしておきましょう。
飛散防止フィルムを貼ることでガラスが割れてしまっても周囲に散らばることがなくなるので二次災害を防ぐことができます。パターンの入ったフィルムを貼れば、中身の目隠しやインテリアのアクセントにもなりますね。
食器棚の地震対策についてはこちらの記事もどうぞ。
引き出しの対策
続いて、引き出しの対策を見ていきましょう。
引き出しの飛び出し防止対策グッズ
大地震が起こると引き出しが飛び出してきて中身が飛び出る可能性があります。扉同様、引き出しも対策していきましょう。
耐震ラッチ
地震の際の揺れを感知して、自動的に引き出しが開かないようロックします。頻繁に使う引き出しの場合は自動タイプがよいですね。
こちらは自動でロックがかかり、揺れがおさまると解除されます。
手動ロック
小さな子供やペットがいて、普段から引き出しをロックしておきたいという場合におすすめです。もちろん、地震の際の飛び出し防止対策としても効果的です。
こちらはL字型のタイプ。
こちらはマグネットで開閉できる鍵のようなタイプ。引き出しだけでなく開き戸にも使えます。
引き出しは抜け落ちてくる危険性も!
地震で引き出しが勝手に開閉するだけでなく、最悪の場合引き出しごと抜け落ちてくる可能性もあります。普段から抜け落ちやすい引き出しは要注意ですね。
ストッパーをしておけば抜け落ちてくることはないと思いますが、抜け落ち対策もしておくと普段から安全に使えると思います。また洋服やタオルなど中身が安全なものなら毎回ロックをするのも大変ですし、抜け落ち対策だけでも良いかもしれませんね。
このようなクッションゴムがあると引き出しの抜け落ち対策ができます。
まず引き出しを出し、枠の手前上部にクッションゴムを貼り付けると引き出しが抜け落ちなくなりますよ。
詳しくはこちらの記事などを参考にしてみてください。
オープン棚の対策
扉などがついていないオープンタイプの棚は、何も対策をしていないと簡単に収納物が滑り落ちてしまいます。
オープンタイプの棚の場合、特に収納には気を付けた方がいいですね。重いものはなるべく下に、割れ物は置かないようにした方が安全です。
滑り止めタイプ
大きな揺れでも収納物が落下しないよう、滑り止めになるグッズです。付けていても目立たず、パッと見は分かりません。大切なコレクションや鑑賞用の収納物の落下防止対策に最適です。
こちらは本屋書類用のテープです本屋書類がたくさんある方は1つ買っておけば重宝しそうですね。
こちらは美術館などで使用されている商品。液体樹脂を使って直接収納物につけ、棚板に固定するタイプですね。棚に接着するので普段使用するものには不向き。コレクション用ですね。
ガードタイプ
柵のように設置して収納物の落下・飛び出しを防ぐタイプの商品です。
こちらは突っ張り棒タイプ。収納物によっては棒をすり抜けて落下する場合もありそうですね。
こちらはスチールラックに後付けできる落下防止バー。取り出したいときはバーを簡単に動かすことができて便利です。
こちらはベルトタイプ。がっちりガードできますが、中身を取り出すたびに外さなくてはいけないので日常遣いのアイテムには不向きですね。
ホームセンターで材料買ってきて酒棚自作した!
落下防止にセリアのアイアンバー使用した!
良い感じ🙂 pic.twitter.com/XBHVwEdQ7V— ザワ (@zawa_sk8) November 9, 2020
アイアンバー(鉄製のバー)を使って棚の落下防止対策をしている方も多いですよ! この方はお酒の収納に使われていますが、絵本棚や飾り棚で使用されている方も。基本的には釘を使って設置しますが、スチール棚など金属ならマグネットで設置することも可能です。
アイアンバーは100円ショップでも販売されているのでチェックしてみてください。
耐震対策されている家具もある!
最近では元々転倒防止や飛び出し防止の工夫をされている家具もあります。1つ1つ対策するのも大変だという方や、家具の購入を検討している方は、候補に入れてみてはいかがでしょうか。
こちらは突っ張りタイプの本棚なので倒れにくい設計になっています。天井の高さに合わせて棚の高さも変更可能。さらにブックガードも付いているので飛び出しも防止してくれます。同じシリーズで扉付きのタイプも。
我が家でもこちらの本棚を使っていますよ。
こちらは扉付きのコレクション棚。ロック付きで飛び出しを防いでくれるほか、ガラス戸は強化ガラスを使っているので割れにくいです。
まとめ
棚の中身の落下・飛び出し防止のための方法をご紹介しました。ちがう種類のグッズを併せて使うと、より効果的です。
大きな揺れの後たとえ大きな怪我がなくても、収納の中身が散乱してめちゃくちゃな状態になっては、精神的に大きな負担となります。ですが「一度に全ての収納をロックするのは大変だしお金もかかる!」という場合は、まず割れ物・貴重品が入っている収納を優先して対策しましょう。100均にも使えるグッズがたくさんあるので、まずは気軽に手に入る物で対策を始めてはどうでしょうか。
家具の転倒対策も同時に行うとより効果的です。