床や壁の掃除方法は素材によって違う!素材別掃除方法まとめ
家の床や壁は、素材によって掃除方法が変わります。間違った掃除方法をしていると素材を傷めてしまうことも。
素材別の掃除の仕方を見ていきましょう。
床の素材別掃除方法
まずは床の掃除方法から見ていきます。
フローリング
まずは最も使用されている床材・フローリングの掃除方法から。
<基本の掃除方法>
フローリングには様々な種類がありますが、種類を問わず、基本的には
- ドライタイプのフロアシート
- 掃除機
のどちらかで十分に髪の毛やほこりなどを除去することができます。
<汚れがひどい時の掃除方法>
「フローリングに水拭きはNG」「フローリングは水拭きするとスッキリする」と相反することが言われていますが、基本の掃除できれいになるのなら水拭きは不要です。
ただし、汗や皮脂汚れ、料理中に飛んだ油、子どもやペットの食べこぼしや粗相などは乾拭きや掃除機では落ちません。その場合はかたく絞った雑巾で水拭きしましょう。
水分が多すぎると滑ってしまうことがあります。また、床材や塗装が水分を吸い込むことで変形、変色、劣化、カビ、腐敗などにつながる恐れがあります。
床の上に水をこぼしたり、水滴が飛んでいる場合はすぐにふき取ることも重要です。
<その他のメンテナンス>
定期的にワックスを施工するときれいなフローリングを保つことができます。ただしフローリングの仕上げ材によってはワックスが不可の場合もあるのでまずは確認しましょう。
年に1~2回が目安といわれていますが、実際にその頻度でワックスがけをしている人は少ないと思います。
ワックスをかける場合は、
- 床の隙間やつなぎ目も含め、きれいに掃除をする
- 古くなったワックスをはがす
- 新しいワックスを塗る
- 乾燥させる
という手順です。自分で行うこともできますし、数年に一度は掃除会社等に依頼するときれいな状態を保つことができますよ。
ワックスがけを依頼する費用は6畳で1万円、15畳で2万円程度から(参考)です。ピカピカの床になるのなら高くないかもしれませんね!所要時間も広さによって変わりますが15畳なら大体2時間以上を見ておきましょう(参考)。
逆に手軽に仕上げたいのならシートタイプのワックスがおすすめ。
天然木を使用した無垢フローリングの掃除方法はこちらの記事でご紹介しています。
クッションフロア・フロアタイル
続いてはクッションフロアとフロアタイル。
クッションフロアは名前の通りクッション性のある、ビニールでできた床材です。
フロアタイルは「タイル」という名前ですが、どちらかというとクッションフロアの特性に近いです。フロアタイルはタイル状で、クッション性はありません。
どちらも「お手入れがしやすい」といわれ水廻りなどで人気の床材です。
<基本の掃除方法>
- 掃除機をかける
- 雑巾で水拭きをする
<汚れがひどい時の掃除方法>
- 水で薄めた中性洗剤をかける
- 場合によっては雑巾ややわらかいスポンジでこする
- 洗剤が残らないように水拭きする
洗剤が残っていると変色してしまうこともあるので注意しましょう。また、水分や洗剤が残っていると滑りやすくなるのでしっかり拭き取りましょう!
<その他のメンテナンス>
クッションフロアはワックスも不要ですし、基本的にその他のメンテナンスはありません。特に油性のワックスは床材を傷めてしまう可能性があるので使わないでください。
カーペット
続いては、カーペットの掃除方法です。カーペットは掃除が大変、というイメージがあるかと思いますが実際はどうなのでしょうか。
<基本の掃除方法>
- カーペットを手でなでて色が濃くなる方向にヘアブラシをかける
- 同じ方向に掃除機をかける
- 粘着ローラーで髪の毛などをとる
基本の掃除方法でも工程が多く、やはり大変そうですね。
<汚れがひどい時の掃除方法>
- カーペットを手でなでて色が濃くなる方向にヘアブラシをかける
- 同じ方向に掃除機をかける
- 固くしぼったふきんにカーペット用洗剤をつけて同じ方向に拭く
- 別のふきんで洗剤を拭き取るように水拭きする
- 表面が乾いたらもう一度掃除機をかける
- 粘着ローラーをかける
他にはシミができた場合はシミ取りなども行います。
<その他のメンテナンス>
特に必要なメンテナンスはありませんが、掃除が大変な時はお掃除会社に依頼するという手もあります。プロに任せれば普段行き届かないところまでしっかり掃除できますよ。
タイル
続いてはタイルです。タイルも水に強い素材なので水廻りに使われることが多いですね。
<基本の掃除方法>
乾いた布、固くしぼった布、モップなどで拭く
<汚れがひどい時の掃除方法>
中性洗剤を薄めてこすり、洗剤が残らないように水拭きする。洗剤が残ると変色してしまう可能性があるので注意しましょう。
<その他のメンテナンス>
タイルの場合、目地も掃除しなくてはいけません。目地の掃除手順は以下の通り。
- スポンジやブラシに中性洗剤をしみこませる
- 目地をこするように掃除する
- 固くしぼった雑巾で拭く
工程としては少ないですが、小さなタイルの場合目地も多くなるので手間がかかりますね。
タイル自体は掃除がしやすいですが、目地の掃除も含めると手間がかかりますね。
中性洗剤はタイルを使用している場所によって変えると汚れが落ちやすいです。
キッチン→キッチン用洗剤
浴室→浴室用洗剤
トイレ→トイレ用洗剤
など。
畳
続いては畳です。最近では樹脂製の畳なども増えていますが今回はイ草の畳の掃除方法を見ていきましょう。
<基本の掃除方法>
ほうきもしくは掃除機で目に沿って掃除をする。掃除機に和室モード、畳モードがあれば使用しましょう。
<汚れがひどい時の掃除方法>
乾いたふきんやホコリ取りシートなどで目に沿って拭き掃除をする。拭き掃除をすることでツヤが出て美しさを長持ちさせることができます。
水拭きはNGなので、濡れたふきんやウエットタイプのシートは使わないでください。
<その他のメンテナンス>
定期的に畳返しや張替えが必要。
畳の掃除やメンテナンスについて詳しくはこちら。
コルク
最後は柔らかい素材で人気が上がっているコルクです。コルクも掃除が大変そうなイメージがありますがどうなのでしょうか。
<基本の掃除方法>
掃除機を使うだけでOK。面倒なイメージがあるかもしれませんが、実際はフローリングの掃除と変わりません。
<汚れがひどい時の掃除方法>
醤油などをこぼしてしまった時は固く絞った雑巾で叩きましょう。汚れが落ちない場合は中性洗剤を使います。洗剤を使った場合はしっかりと拭き取ったあと、乾拭きをしましょう。洗剤が残るとシミの原因になります。
<その他のメンテナンス>
フローリングと同じく、ワックスがけをするとツヤが出て汚れが付きにくくなります。ただし、コルクの仕上げによってワックスが使えるかどうかが違います。
塗装仕上げ:床用ワックス
オイル仕上げ:専用のオイル
無垢:使用不可
となりますのでご注意ください。
壁の素材別掃除方法
続いては壁材について。壁は床よりも掃除の頻度が低いので、より「掃除方法が分からない」という人が多いかもしれませんね。壁の掃除は月に1回程度が目安。毎月○日など日付を決めておくと忘れないですよ。そして汚れを見つけたら都度掃除をしましょう。
では、素材別に見ていきましょう。
壁紙
まずは最も使われている壁材、壁紙です。壁紙にはビニールクロス、紙や珪藻土、織物などさまざまな素材でできています。
今回は一般的なビニールクロスの掃除方法を見ていきます。
<基本の掃除方法>
- ハンディモップやはたきなどで埃を落とす
- 固く絞った雑巾で拭きとる
<汚れがひどい時の掃除方法>
手垢などの油汚れの場合は
- 固く絞った雑巾に中性洗剤を垂らして拭く
- 別の雑巾を固く絞り洗剤を拭き取る
- 乾いた布で乾拭きする
という手順です。それほど難しくはないですね。それでも落ちない落書きなどはメラミンスポンジなどを使ってみましょう!
<その他のメンテナンス>
メンテナンスは特にありませんが、カビが生えてしまった時はカビ取り用の洗剤を使います。湿気がこもらないよう除湿器を使ったり、換気をするのも重要ですね。
壁紙の掃除についてはこちらの記事で詳しくご説明しています。
タイル
続いてはタイルです。タイルは床の場合とほとんど同じです。
<基本の掃除方法>
乾いた布、固くしぼった布、モップなどで拭く
<汚れがひどい時の掃除方法>
中性洗剤を薄めてこすり、洗剤が残らないように水拭きする。洗剤が残ると変色してしまう可能性があるので注意しましょう。
中性洗剤はキッチンならキッチン用、トイレならトイレ用を使うと落ちやすいです。中性洗剤で落ちない場合や弱アルカリ性の洗剤やクレンザーを使いましょう。
<その他のメンテナンス>
タイルの場合、目地も掃除しなくてはいけません。目地の掃除手順は以下の通り。
- スポンジやブラシに中性洗剤をしみこませる
- 目地をこするように掃除する
- 固くしぼった雑巾で拭く
工程としては少ないですが、小さなタイルの場合目地も多くなるので手間がかかりますね。
タイル自体は掃除がしやすいですが、目地の掃除も含めると手間がかかりますね。
塗り壁
続いては土壁・砂壁、珪藻土などの塗り壁です。
<基本の掃除方法>
塗り壁ははたきや毛のやわらかいほうきで軽くはたき、埃を落とします。力を入れすぎると壁が剥がれたりする可能性があるので注意しましょう。
<汚れがひどい時の掃除方法>
塗り壁に水は厳禁です。消しゴムや練り消しゴムで汚れ部分をこすりましょう。
ただし、完全にきれいにしようとすると壁の色まで変わってしまうことも。少しずつ汚れを薄くする、という気持ちで掃除しましょう。
<その他のメンテナンス>
土壁や砂壁がはがれやすくなってきたら、洗濯糊を10倍に薄めスプレーなどでまんべんなく吹きかけましょう。これで壁の剥がれを抑えることができます。それでも剥がれてしまう時はヌリカエを検討してみてください。
土壁の掃除方法についてはこちらの記事でも詳しくご紹介しています。
木材
天然木を使用した壁材の場合を見ていきます。
<基本の掃除方法>
天然木でできた壁材は水分の変化で変形してしまうので、水拭きはNGです。日頃のお手入れははたきで埃を落とす程度でOK。水などが付いてしまったらすぐにふき取りましょう。
<汚れがひどい時の掃除方法>
カビが生えてしまった時は木材でも使えるカビ取り剤で掃除する。
<その他のメンテナンス>
ささくれができたらサンドペーパーで削りましょう。床ほどは傷つかないため、オイルやワックスなどは不要です。
壁パネル(キッチンパネル)
キッチンなどで使われる壁パネルは、壁紙に比べて水に強く掃除がしやすいです。
<基本の掃除方法>
ふきんで水拭きする程度でOK。
<汚れがひどい時の掃除方法>
- 中性洗剤をつけたスポンジ(柔らかい部分)でこする
- ふきんで水拭きをする
それでも落ちない汚れがあれば中性洗剤を含ませたキッチンペーパーを壁に貼り、汚れを浮かして落としましょう。
<その他のメンテナンス>
特別なメンテナンスは不要です。
まとめ
床材と壁材の掃除方法を見てきました。素材によってかなり掃除方法は異なりますね。
中には「思ったよりも簡単!」「思ったよりも大変そう」という素材もあったのではないでしょうか。水に強いといわれている素材でも濡れたままにしておくのはNGなのがほとんどですよ。
床材や壁材を交換する際は掃除のしやすさも考慮して選んでみてください。
こちらの記事も参考にどうぞ。
壁や床の張替えについてはこちら。